オクラ栽培の詳細版…スケジュールなどまとめ

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オクラ詳細版
オクラ詳細版
科名アオイ科
属名トロロアオイ属
学名Abelmoschus esculentus
耐寒5度
水やり水を好む
場所外の日なた
難易度初心者向け
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開花
植え
肥料
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オクラとは?

オクラアオイ科の一年草扱いの野菜。日当たりと肥料と水やりで、簡単に大量に収穫できます。たくさん収穫できすぎるので、何株も植えると困るくらいです。

オクラはアフリカ出身で、暑さには非常に強いですが、寒さには弱い。霜が当たると一発で枯れてしまいます。自生地では多年草ですが、日本では一年草扱いです。生育温度は10度以上。しっかりと育つのは20度~30度です。この気温に達するまではなかなか成長スピードが高まりません。やきもきしますが待ちましょう。

まとめ

●オクラはアオイ科の一年草扱いの植物。
●花は一日で落ちる
●苗植えから収穫まで品種にもよるが二ヶ月弱。
●受粉しなくても結実します。
●スーパーのより美味しい。育てた欲目もあるけど。
●小さなトゲがある。痛い。作業するときは長袖長ズボン、手袋を。

管理場所・日当たり

オクラは日当たりのいい場所で育てます。日当たりが悪いと生育が悪く、花が咲いても落ちることもありますが、ベランダ・プランター栽培でも収穫は可能です。花が咲き、一週間ほどで実が収穫できます(気温が高いと収穫までの期間が短くなります)。取り遅れると硬くなりますので、忘れないようにしましょう。
●気温が低いと実が落ちます。15度で落果します。涼しい時期に実がなっても落果します。北海道の人は注意。
●日光が不足すると、実が黄色くなって落果する。
●気温が低かったり、日照時間が短かかったり、肥料が少ないと実の形がおかしくなりやすい。夏前の低気温や秋に涼しくなる時期に起きるが、病気ではないので気にしない。ただ、虫に食べられても曲がる。

栽培スケジュール

植え付け(5月〜6月)

植え付け(5月〜6月)
用土は一般的な培養土で。プランター・鉢栽培の場合はできるだけ深いものを使います。オクラは密生させても、それなりの収穫ができるのでプランターでもいいです。ただ、1株で毎日一つ取れるかどうか?くらいなんで、毎日4人家族で毎日十分に収穫するには15株〜20株欲しい。

プランターに苗3つを植えます。鉢は8号〜10号に1苗を植えます。
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畑植えの場合は植え付けの2週間前に30cm以上掘り返して1平方mあたり苦土石灰150gを混ぜて中和させて、植え付けの1週間前に元の土に対して3割ほどの腐葉土か堆肥を混ぜ、化成肥料を説明の容量入れて混ぜて、用土とします。高さ10cm横幅40cm、株間20cm〜40cmで植え付けます。ビニールマルチをするとよりよいです。

水やり(5月〜6月)

5月〜6月はまだ気温が低く、生育が鈍い時期で土が乾いたら水をやる程度にする。また、ポット苗を買って植える場合、移植が苦手はオクラは苗を植え付けてしばらくは、生育が止まり、水やりが多いと調子を崩して溶けて消えることもあるので、注意します。
●直播なら、植え付け後の生育が止まることはないけど、オクラにはまだ寒いので生育は鈍い。

摘芯(6月〜7月)

摘芯(6月〜7月)
鉢植え・プランターで異常に大きくなるようなら…1.5m以上になるようなら…オクラが2m以上になると収穫がしにくいので、摘芯して脇芽を出して調整することも検討する。いつ摘芯したらいいか?というのは特にない。高さ80cmくらいでするといいが、あなたの身長に達したら摘芯でもいい。

追肥(6月〜9月)

追肥(6月〜9月)
植え付け時に元肥を入れておいても、結実する時期には肥料が切れてきます。結実後は肥料を追加してください。様子を見て液体肥料なら一週間に一回、緩効性固形肥料ならば月に一回施肥します。実・花などの様子を見て調節してください。オクラは肥料喰いで、肥料が不足すると葉っぱに切れ込みが深く入ります。切れ込みが入りすぎて葉が細くなると大麻の葉に似てきます。アメリカではオクラ畑を大麻畑と間違われて警察が踏み込んだことがあるくらいです。

肥料は水に溶けてオクラが吸収するので、雨・水やりが少ないと吸収できずに効果がないので、肥料をやった後は水をしっかりとやりましょう。

畑での追肥

直根が真下に伸び、直根から側根が横に伸びる。側根は地上部の葉っぱと同じ範囲に伸びるため、葉っぱが出ている少し外に肥料をやる。畑の場合は通路や畝の端にまく。近くにまくと根に肥料が当たって根が傷む。

肥料不足の症状は?

●肥料が少ないとツボミから花へと成長するのも遅くなる。沢山ツボミがあるのに、全然開花しないのは肥料不足を疑う。ただし気温が低かったり日照不足でもなる。
●脇枝が出ると肥料が不足しやすくなる。また肥料が多いと脇枝が出やすい。
●肥料が少ないと頂点に近いところにツボミができる。

夏以降の水やり(7月〜10月)

日当たりのいい乾燥しやすい場所で育てている場合は、水切れに気をつけてください。水が不足すると、実が曲がる・実が落ちる・実が固くなるなど収穫に影響があります。ところがオクラは乾燥(水切れ)したからって、すぐに枯れるわけじゃないです。枯れないのですが、収穫には影響していますので、夏は水やりを多めにしておきましょう。

春から初夏までは、晴れたら毎日水をやります。真夏は乾燥しますから、朝と夕方の一日二回、しっかりと水をやります。プランターでも畑でも朝と夕方にやる。夏は根腐れすることはないです。プランターや鉢植えだと、横から日が当たって、なおのこと乾燥しやすいです。あまりに乾燥する場合は株元にワラを敷いてマルチングをして乾燥を防ぎます。

オクラは肥料喰いです。肥料は水に溶けてから吸収されるので、水やりが少ないと肥料が吸収されずに生育・収穫が悪くなります。
●鉢植えの場合は鉢底から水が出るくらいにしっかりとやります。庭植えでも葉っぱの様子を見て水切れしないようにします。生育が旺盛になる最高気温25度以上の時期は雨が降らない限りは毎日やり、30度以上になると朝夕毎日二回やることになる。

収穫(6月〜10月)

収穫(6月〜10月)
気温が20度・30度を超えると開花→収穫の間隔が短くなります。6月は開花から1週間で収穫。8月はその半分くらいで収穫できる。7月〜8月は「そろそろだな」と思っていたら翌日見ると熟れすぎてカチカチになっているくらいに速度が速い。

収穫する大きさは品種によりますが、一般的な品種は10cmくらい。丸オクラは12cm〜15cmくらい。大きくなると筋張って硬くなるが、丸オクラは比較的大きくなっても柔らかい。

実の先の尖っているところを押してポキっと折れるものは食べられるが、曲がるだけで折れないものは筋張っていて硬すぎて食べられない。オクラの実に触れるとかぶれることがある。オクラに細かい毛が生えているため。手袋をつけることでカブレは防げる。
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実がなり出したら追肥を増やす。オクラは肥料喰いで肥料が切れると、実が曲がるなどします。肥料が切れると葉っぱが細くなるので、これを兆候として判断します。

下葉取り?

下葉取り?
収穫をしたら、その実が出ていた葉っぱを落とす。これを下葉取りといいます。

下葉は実の成長には関係ないが、他の葉や茎の成長には必要。密生させて高さを抑えている場合は下葉は落としてもいい。密生させず、一本で多くの枝葉を作って収穫を増やすならば下葉はそのまま残す方が良い。ただ、下葉には水が当たりにくく、ハダニがついて増えると被害が拡大するので、下葉は早めに取った方がいいとする人もいる。また、下葉が邪魔で結実に気が付かないこともあり、収穫し損ねてしまうことも。
結論としては、下葉は落としてもいいし、落とさなくてもいいです。
●下葉は勝手に落ちることがある。

採種して来年に

一個、実をそのまま成熟させて種子を採取して来年まいて使うことも可能。種子を取るのは9月から10月の終わりで可能。放置しておいて適当に取り、乾燥させて保存。種子は冷蔵庫で保管すれば数年は発芽率が落ちない。
品種は「固定種」と「交配種」があり、交配種のF1(=一代交配種)が結実してできたタネは親の性質を引き継ぎにくいため、来年、種まきしても全然違うものができる。固定種の場合は、ほぼ同じものができます。固定種かどうかは、品種で検索して確かめましょう。
の種子と品種の項目を参考にしてください。

収穫のトラブル

●曲がり実・イボ果が出ます。原因は虫に食べられる(かじられる)、肥料不足、日照不足、低温などあり、実が曲がる&イボ果が増える。低温で曲がるので10月、6月の夏前と秋口によく見られる。
●実を収穫したら、その段の葉っぱを落とす!とされるが、そこまで違いはないです。
●水が不足すると実が固くなる。
●実・株全体からオシッコのような匂いがすることがある。これは人によっては不快。原因は肥料と言う人もいるが、ハッキリしない。
●草丈が20-30cmとかでも開花して実がなる。実は落ちる確率が高いが草丈が低くて開花するのは、不健康なことではない。
●白丸オクラの方が粘りが強い。害虫がついてその傷で実が汚く見える。

調理・利用法

オクラを毎日食べると快便です。ネバネバ(=ムチン)は食物繊維なので。あまるほど収穫があったら、湯がいて刻んで冷凍保存すると一ヶ月くらいは持ちます。オクラをかるく茹で、刻んで長芋と合わせて芽カブと醤油を入れて豆腐に乗せて食べる。チャーハンや焼きそばに入れても美味しいです。

オクラ水
8本のヘタ側を切って、切った側を下にして100cc〜180ccの水につけておくと一晩でオクラ水ができる。オクラ水を飲むと、便通改善・ドロドロ血改善・膝腰の痛み改善・ダイエット効果がある。美味しいものじゃないです。食べるには硬い・できすぎて食べ切らないなら作ってみましょう。

撤収(9月〜11月)

最低気温が15度を切るあたりで生育は止まる。暖冬だと11月でもちょいちょい収穫ができます。寒さに当たって枯れると、簡単に引っこ抜けるが、まだ枯れきってない場合は抜くのに困るかもしれない。

オクラは直根で根が深くまで張る。畑植えで土が柔らかいとかなり深くまで食い込んでいて抜くのが大変。枯れ切るまで待った方がいいです。ある程度は土中に残るのはしょうがない。いずれは分解されます。

病気・害虫

ハマキムシ・オオタバコガ・フタトガリコヤガ(ようは毛虫のこと)は大きくなってからも発生。ネキリムシにやられると苗は枯れてしまう。アブラムシやナメクジも苗の時によく発生する。それでも野菜系としては初心者でも対処しやすい方。

薬剤を避けるなら
を参考に。

蟻(アリ)

オクラは蜜腺があり、そこから蜜を出しているため、蟻が集まる。これによってアブラムシは発生しにくいし、他の害虫(カメムシなど)も少なくて済みます。

ですが、蟻(アリ)が実をかじると傷がついて曲がるとも言われる。実の変形は肥料不足・日光不足・低温などでも発生する。様子を見て駆除するか判断する。
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アブラムシ

アブラムシは幼い苗の時に発生しやすく、大きくなってからも発生するが、抑制される。原因は花の蜜にある。蟻(あり)は蜜の甘さとアブラムシの甘露を比べながら、蜜の方が甘いとアブラムシを食べてしまうため。目に余るなら薬剤で駆除する。

カメムシ

オクラの害虫としてはよく見るが、アリが活動していると発生は抑えられる。

ネコブセンチュウ

根にコブができるセンチュウの一種。オクラにはよく発生する。周囲にマリーゴールドを植え付けると予防できる。

ハダニ

ハダニは葉や茎から汁を吸って最悪、枯らしてしまう。乾燥させると発生しやすいので水やりの時に葉っぱに水をかけるようにすると予防できる。でもゼロにすることはできない。地面に近い下葉を取ることでかなり予防できる。
●地面に近い下葉は上の葉がさえぎって水が当たらないため乾燥を好むハダニの巣窟になりやすい。

ネキリムシ

根を食べる虫の総称。

ハマキムシ

葉っぱを巻いて、内部に住む虫で、放置していると被害が増える。葉っぱが巻いてあったら葉っぱの外から指でプチっと潰してしまう。もしくは内部の虫を金魚の餌にしてしまう。

ナメクジ

梅雨時期にナメクジが発生して食害する。また、特に苗の時期に葉っぱを食べる。発生したら誘引剤で集めて駆除する。
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芋虫・毛虫系

フタトリコヤガ、アワノメイガ、アズキノメイガ、タバコガなどが発生する。食害があったらBT剤で駆除する。BT剤は芋虫・毛虫系には効くが人間には影響がない。捕獲して飼育している爬虫類の餌にもどうぞ。
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オクラの特徴・由来・伝承

オクラはアオイ科。アオイ科ということはハイビスカスなどの仲間になります。名前の感覚から日本の野菜というイメージがありますが、アフリカ北東部の熱帯・温帯の植物。エジプトでは紀元前から栽培されていた古い野菜。
オクラは英語でも「OKRA」と呼びます。オクラの語源はガーナのトウィ語での呼び名から。
日本に入ってきたのは明治以降。観賞用としての輸入でした。

最後に

オクラは収穫が遅れると育って筋張ってしまいますが、栽培自体は簡単です。あなたがオクラをよく食べているなら栽培するといいです。その他の育てやすい野菜については
を参考にしてください。
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