ツルバラ栽培の詳細版…中級・上級者のための解説記事

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ツルバラ詳細版
ツルバラ詳細版
科名バラ科
学名Rosa
耐寒マイナス10度
水やり水を好む
場所外の日なた
難易度上級者向け
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開花
植え
肥料
剪定
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ツルバラの特徴は?

ツルバラは春に開花してあとは、生育にエネルギーを注ぐ傾向があります。これを一季咲きと呼びます。ソレに対して、春以降、秋も花を咲かせるものを「四季咲き」とか「返り咲き」と呼んでいます。ツルバラは基本的に一季咲で返り咲きは鈍いものです。その代わり、春の開花は素晴らしい。

ツルバラは何かに寄りかからせるのが前提になっていますので、それがないならブッシュ樹形・シュラブ樹形のバラを栽培するようにします。

苗木を植え付けて7年で一通りの生長に達します。かなり大きくなり、予想を超えた生育をすることがあります。トゲがあり、放置していると種子を作って増えるので管理できずに放置していると庭がとんでもないことになります。ツルバラはネットの掲示板などでは「植えてはいけない植物(=トゲがある植物)」に挙げられることもありますので、管理する自信ないなら植えないほうが無難な植物です。

栽培のまとめ

●ツルバラはバラ科の樹木。数mに伸びるが、自分から絡みつく性質はなく、フェンスなどに紐や針金で誘引させないといけない。
●トゲがあり、大きく育ち、花ガラ剪定をしないと種子を残して広がるため、管理しきれないとエライことになるので、管理する自信のない人は植えない方がいい。
●大苗を冬に植えるか、鉢苗を春に植える。
●春から秋は基本的に定期的に薬剤を散布する。
●基本的に一季咲で、春に開花する。開花したら花ガラ剪定をする。
●冬剪定をして、できれば石灰硫黄合剤を散布し、マルチングをするといい。

樹形

シュラブ樹形

バラにはブッシュ樹形(木立樹形)とツル樹形があります。このどちらでもないものはシュラブ樹形に入れられます。このシュラブ樹形の中でもツル樹形に近いものがあり、それをツルバラとして仕立てます。「半ツルバラ」という言い方をすることもある。シュラブ樹形の品種の中には四季咲きもあり、返り咲きする傾向があるが、ツルバラとして仕立てるとどうしても一季咲き傾向になる。

クライミング樹形(クライミングローズ)

一般的なツルバラ。樹高は3m以上になる。株元から1mほどはガッチリとして自立して上に伸び、その後はツルを伸ばす。なので低いフェンスだと、自立部分でフェンスのほとんどが終わるので適していない。枝先に開花するので小さなアーチに絡ませると、カーブ部分の頂点にだけ開花するようになるので適さない。クライミング樹形は壁や高いフェンスに絡ませるようにする。春の一季咲きが基本で、返り咲きする品種もあるが返り咲きは鈍いのが普通。花は前年伸びた枝先に開花し、枝先に開花して株元にはあまり開花しないので、そこを考慮して誘引しないと思い通りのところに開花しない。初心者向きじゃない。
●小さなアーチであればシュラブ樹形のものを植えた方が良い。

クリーピング樹形

クリーピング樹形は匍匐するタイプ。長さは6m以上になる。剪定しないとそれ以上に伸びる。株の根本まで柔らかいので、低いフェンスにも適している。基本的には一季咲き。

アンブラー樹形

ランブラー樹形はクライミング樹形とクリーピング樹形の間とされるもの。クリーピング樹形よりは上に伸びるが、クライミング樹形ほどは上には伸びない。もちろん一季咲きの傾向が強い。前年伸びた枝先に開花するが、株全体に均一に開花する傾向がある。花つきはよい。
●低いフェンスに適しているのはこの樹形。

ミニバラのツル樹形

上記とは別にミニバラでツル性のものがあります。短いものは1m。長いものは5m以上になるので、小さなアーチには適している。性質がここで取り上げるものとは違うのでミニバラのページを参考にしてください。

ツルバラの水やり

庭植えの水やり

ツルバラはよく生育するので、庭植えでも土が乾いていたら水をしっかりとやってください。朝早くに水をやるのが向いています。10時までに水をやり、夕方に土の乾き具合を見て、もう一度水をやるか判断します。

夏と冬の水やりの時間は?

真夏の昼に水をやると、水が沸騰して根を傷めます。水やりは朝か夕方にします。

真冬の夕方に水をやると、朝方にその水が凍って根を傷めます。そこで冬は午前中に水をやります。冬は生育が鈍くなりますから、土が乾いて数日経って水をやる程度に控えます。

花・葉に水をかけない

水はできれば花やツボミや葉に掛からないように、土に注いでください。水が葉や茎に掛かると蒸れて病気の原因になったり、水滴がレンズの役割をして葉っぱが焼けることもあります。また水が花に掛かると花が早くしぼんでしまいます。

ただし夏の乾燥時期はハダニ発生を抑えるために葉っぱの裏表に水をやると予防になります。

泥ハネを防ぐためにマルチングを

土の中には黒星病の菌がいて、水やりや雨で泥ハネすると葉の裏に泥がついて感染、発症します。なので株元にバークやワラでマルチングして泥ハネを防ぐといいです。
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鉢植えの水やり

土が乾いたら水をやります。水やりの頻度は季節・環境・土の配合・株の健康によって全く違う。夏は気温の上昇もあるが、すでに生育しているため、枝葉がしっかりあって非常に水切れが起きやすい。また、庭植えに比べると鉢植えは土の量が限られているため水切れしやすい。水切れしないようにしっかりと水やりをしましょう。
●真夏の昼に水をやると、水が沸騰して根を傷めます。水やりは朝か夕方にします。
●真冬の夕方に水をやると、朝方にその水が凍って根を傷めます。そこで冬は午前中に水をやります。冬は生育が鈍くなりますから、土が乾いて数日経って水をやる程度に控えます。

肥料

バラは肥料を必要とします。植え付けしてしばらくは液肥でも構いませんが、液肥では肥料不足になりますので、緩効性固形肥料をやってください。

ツルバラは徐々に大きく成長するごとに肥料を増やすようにします。株が小さいうちは肥料は少なめにし、頻度を多くします。

逆に十分に大きくなったら肥料は控えます。十分な大きさってのは、品種や育てる環境にもよりますが、ラベルや品種の要約に書いてある「樹高」が目安です。大きく育ったら、肥料は冬にやる寒肥(元肥)だけにして春から秋の肥料は控えるようにします。

肥料が多いと大きくなりすぎる

肥料が多いと大きく成長しすぎる。

ツルバラはラベルや品種の要約の「樹高」よりかなり大きく育つ。あの樹高は「健康な管理をする上で目指すべき樹高」であって、管理しないとえらいことになるので注意。

ツルバラは肥料喰い?

「バラは肥料ぐい」とされるが、それはハイブリッドティーフロリバンダなどでツルバラはちょっと事情が違う。ツルバラは一季咲で開花は基本的に春のみ。ハイブリッドティー・フロリバンダは四季咲きで春から晩秋まで開花するため、この差がある。

管理場所

日当りがよく、風通しのいい場所が適しています。日当りは一日のうち最低でも3時間は当たる場所にしてください。3時間当たればよく咲きますが、もっと日当たりがいい方がよいです。

日当りが悪いと成長が鈍くなりますし、花色も悪くなります。風通しが悪いと、湿度が高くなり、虫が発生したり、病気の原因にもなります。

鉢植えにした場合、夏場にコンクリの地面に置いておくと熱せられて根が傷んでしまいます。鉢とコンクリの間にレンガで台を作って風が通るようにしたり、二重鉢にしたりして熱を防ぐか、それでも暑い場合は日陰か半日陰に移動させます。

剪定

バラは春になって、ある程度の長さの枝を伸ばすと開花します。その花が実をつけると枝の生育は止まります。そこで花は切り戻します(花ガラ剪定)。花を剪定すると新しい新芽が出てきて、伸びていきます。この時、何度か開花する(返り咲き)する品種もありますが、ツルバラは基本的にあんまり返り咲きせず、代わりにツルをグイグイ伸ばします。その伸びた枝に来年開花します。

ツルバラの剪定はバラ同様に「冬剪定」「花ガラ剪定」があります。通常のバラの夏剪定(秋に開花させる剪定)は基本的にはしませんが、7月に枝を整理するという意味での夏剪定はあります。

それとは別に株元からベーサルシュート(ヒコバエ)が伸びてきます。シュートは勢いがありますが、あんまり分枝せず、今年は開花しません。ただし、来年は開花しますので、大事に育てましょう。
●新しいシュートが伸びると、古い枝は弱って花が咲きづらくなり、最後は枯れ込む。なので古い枝は剪定して落とし、枝を更新していく。
●昨年伸びた枝の先に開花する。「冬の剪定」で切り戻して脇枝を出させて枝先を増やして開花させ、春に開花した後に切り戻す「花ガラ剪定」をします。ツルバラの剪定はこの二つ。ブッシュ樹形(木立樹形)・シュラブ樹形のバラは冬剪定・花ガラ剪定・夏剪定の三つを行うので、ツルバラ剪定は若干楽。
●ツルの先は上を向かせること。下を向くと花が咲かず、樹勢も悪くなる。

病害虫

ツルバラは黒星病・ウドンコ病を主な病気で、あとは灰色カビ病・ベト病・サビ病、害虫ではアブラムシ・ハダニ・テッポウムシ(カミキリムシ)・コガネムシ・カイガラムシなど発生します。この中で黒星病・ウドンコ病・コガネムシに対しては予防として薬剤を散布し、あとは発生してから対処する感じです。

バラは害虫に食われやすい植物です。害虫や病気を少しでも見かけたら、まずは虫や病気の箇所をむしって捨てましょう(その場に捨てずに廃棄する)。そのために毎日の観察が大事です。ちなみにバラ農家では週に1回薬剤を散布します。家庭でそれは難しいので毎日観察して早期発見早期治療で対応しましょう。

詳細は以下のページを参考に。

植え付け(12月から2月・4月から6月)

植え付け時期

大苗(二年生苗)の植え付けは12月から2月。この時期に出回る大苗は枝も葉っぱもない状態。この大苗は土を落として植え付けが可能で、根付いてしまえば大きく育ちます。5月前後に新苗・鉢苗(葉っぱがついた苗)が出回りますが、この時は土を落とさないで植え付けます。
●鉢苗を植える方が失敗が少ない。旧来は大苗の方が初心者向きとされてきたが失敗が多い。それに12月から2月に植えてもツルバラは今年は咲かない(咲きづらい)ので5月に植える方が無難。

用土

用土は水捌けがよければ、質はそこまで問わない。鉢植えのならば、バラ用の土がホームセンターや園芸店で販売していますのでそれを使います。一般的な培養土でも問題はありません。

庭植えにする場合は、庭土に腐葉土か堆肥を2割から3割ほど追加して用土とします。水捌けが悪い場合は、用土をまるまるバラ用の培養土に入れ替えたり、レイズドベッドや高植えにして水捌けをよくします。

水はけが大事な理由は?

ツルバラは根が乾燥と湿った状態を繰り返すと、根が活動する。気温が高い時期は乾燥と湿った状態が自然と短期間で起きるが、気温が低い時期に水捌けが悪いと根が水に浸かり続けることになり、根の活動が鈍くなる。水はけは良くないといけない。

庭の植え付け

直径40cm深さ40cmから50cmの穴を掘って、掘り出して土に腐葉土か堆肥を2割か3割ほど追加し、用土としますが、水捌けが悪い場合は、穴の底に軽石などを入れ、用土にも赤玉土を追加して水捌けをよくして、それでも水はけが悪いなら高植えにします。

用土を穴に半分戻して、株を入れ、隙間に用土を入れていきます。株から40cm離れたところに1株当たり緩効性化成肥料200gを置いて、よく土と混ぜます。できれば余った土で株の周囲に土手を作って水鉢にします。最後に水をやります。水鉢を作ったのであれば、ここに水が貯まるまでしっかりとやります。

植え付け後の注意点

植えた後の二ヶ月は環境に対応しようとバラが頑張っていますので、デリケートになります。少々葉を落としたりしますが、頻繁に場所を変えたりせず、気長に観察していてください。徐々に新芽が出てきたら一安心です。

植え付けして二ヶ月は根が広がっていないので水切れが起きやすい。庭植えでも水やりをしっかりとする(植え付けが寒い時期でも)。庭植えで水鉢を作ったのであればそこに水を貯めるようにする。

年間の作業

寒さ対策(11月から12月)

基本的に寒さには強いが、寒冷地(最低気温がマイナス15度以下)では寒さ対策が必要になる。積雪が多い地域では枝に雪が積もると枝が折れてしまいます。そこで秋に剪定をして紐で束ねて枝折れを防ぎます。雪が少ないけど、寒風が吹く寒冷地では枝折れはないのですが乾燥で株が弱るので、上記のように秋に束ねてムシロを巻いて乾燥を防ぎます。
最低気温がマイナス10度くらいなら寒さは大丈夫。

冬の水やり(11月から2月)

庭植えの水やり
秋以降…11月になると生育が鈍くなっているので水やりは控えめにする。庭植えにした場合は自然に降る雨だけでほぼ大丈夫。ただしあんまりに乾燥するようならば水やりをする。

鉢植えの水やり
鉢植えの場合は土が乾いていたら水をやる。一週間に一回か10日に一回が目安。ただし環境や土の配合、株の調子などによって水やりの頻度は全然違うのであくまで目安と思ってください。
●秋以降は生育が鈍くなるが、2月あたりになると地下では根が活動を始め、春の準備を始める。3月から生育し始めると水を欲しがるようになり、4月5月の開花が始まると水切れしないようにする。
●夕方に水をやると水が土中に残って明け方に気温が下がった時に土が凍って根を傷つけるので、できれば避ける。庭植え・鉢植え共に水やりは朝に。

寒肥・元肥(12月から2月)

寒肥・元肥(12月から2月)
12月から2月に施す肥料を寒肥(元肥ということもある)といいます。これは春以降の芽出しのための肥料です。ツルバラは2月の下旬あたりから芽が動き始めるのでそれまでには肥料をやります。

庭植えの場合は株の周囲40cmに穴を掘って肥料を埋める。40cmというのは根が肥料に当たらないようにするため。周囲40cmに円形に深さ5cmの溝を作って肥料を埋めてよく混ぜるか、周囲40cmの辺りに4つか5つの深さ20cmの穴を掘って肥料を埋めて混ぜる。

鉢植えに肥料をやるときは鉢の縁に肥料を置く。
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冬剪定(12月から2月)

冬剪定(12月から2月)
ツルバラという名前がついていますが、一般的なツル性植物のように他のものに絡みつく性質は無く、放置しておくと確実に株が倒れたり、折れてしまいます。そこで伸びたシュートを何かにヒモや針金で固定します。50cmごとに固定しておきます。シュートはやわらかくて折れやすいので間隔が広すぎるとポッキリと折れます。
●誘引は「12月から2月」としているが、ツルバラは普通のバラよりも新芽の動きが早く、新芽が動き出してから誘引すると傷つけてしまうので、早めに取り掛かる。できれば12月に。
●誘引は水平へ導く。水平に伸びた枝から上へと伸びる枝が出る。そこに花が咲く。枝先は必ず上か斜め上を向かせる。

冬剪定・誘引の手順

冬に剪定して、枝を誘引します。枝を誘引した先で新芽が出て花を咲かせるので、冬の剪定・誘引で春以降の咲く姿が決まります。剪定時期は12月から2月。2月にはツルバラの根が活動しはじめ、3月には芽が伸びるので2月までに作業を終えておきます。

フェンスなどに絡ませている場合は、まずはヒモを解いてツルバラを下ろし、葉っぱは全て取り除きます。葉っぱを残していると、春に病気(黒点病など)を持ち越すことになります。葉っぱを切って取り除いて、その場に放置するのではなく、回収して廃棄します(放置すると土中に病気を持ち越すため)。

次に細い枝・枯れた枝・病気の枝を取り除きます。

次に残す枝を決めます。ツルバラの冬剪定は開花する枝を残し、あなたが不要と判断した古い枝を落とす作業です。ツルバラは昨年伸びた開花していない枝に春に開花します。なので「去年咲いた枝」から春以降に出た「開花していない枝」を残します(それとベーサルシュート)。ツルバラは春になると爆発的に葉っぱと枝を伸ばすため、全ての枝を残すと繁りすぎて綺麗ではなく、また密生すると風通しが悪くなり病害虫が発生しますので、枝数は控えめにして間引いていきます。

冬剪定・誘引の注意点

●トゲがあるので作業は革手袋をつけて行う。
●適した枝数は品種・環境によって違う。ここは経験によって調整していく。
●ツルバラは枝先を切り戻さなくても開花します。ツルバラの冬剪定・誘引は開花させるというよりは、ツルバラでフェンスなどに「デザイン」する作業だと考えてください。
●ツルバラは曲げて誘引させることも可能。
●枝が古くなると細い枝が増えてくる。切り戻すことで更新することもできる。更新は開花後の6月7月(夏剪定)に行う。この頃に古い枝を切り戻すと、新枝が伸びて、その深枝に翌年には開花する。
●昨年、黒星病が発生していたら、剪定・誘引後に石灰硫黄合剤を散布した方がいいです。
●この時期に株元に穴が空いてオガクズがあったらテッポウムシ(カミキリムシ)がいるので穴に薬剤(スミチオン)を注入して駆除する。
●カイガラムシが発生しているならブラシで削ぎ落とす。

春から秋の水やり(3月から10月)

庭植えの水やり2月までは基本的に休眠しているが、3月になると芽が動き始め、葉っぱが出て、4月5月から開花し始める。徐々に水を吸い上げる力が強くなるため、水やりの頻度をあげる。

庭植えは開花し始める4月5月あたりからは、水切れしないように水やりをする(開花するまでは自然に降る雨だけでほぼ十分)。水切れすると花が落ちたり、開花が鈍くなる。

梅雨が明ける7月と8月は高温のあまりにツルバラの生育が鈍くなる。あまりに乾燥すると枯れ込むので水やりはするが、様子を見て調整する。
●開花の多い品種や、株が充実しているとよく開花して水を欲しがる。
●夏の乾燥時期(7月8月)になるとハダニが発生する。ハダニは乾燥を好むので水やりのときに葉の裏表に水をかけることでハダニ予防になる。ハダニで株がほとんど枯れることもあるので、意図的にかけて予防する。
●雨や水やりで跳ねた泥から黒星病にかかるので、株元にワラやバーグでマルチングをした方が良い。


鉢植えの水やり
これまで同様、土が乾いたら水やりをする。土が乾くまでの時間が短くなるので水やりをしっかりとする。水をやるときは鉢底から水が出てくるまで、しっかりとやる。一度水をやったら土が乾くまで水をやらない。メリハリをつけて水やりをする。
●鉢は庭植えよりも土が限られているために水切れしやすい。
●梅雨時期は自然雨で十分なので土の様子を見て判断する。
●3月から6月は2、3日に一回の水やり。7月以降は晴れた日は毎日水をやる。夏は乾燥するのであれば朝と夕方の二回やる。9月10月はまた2、3日に一回の水やりに戻る。

薬剤散布(4月から10月)

ツルバラは黒星病・ウドンコ病を主な病気で、あとは灰色カビ病・ベト病・サビ病、害虫ではアブラムシ・ハダニ・テッポウムシ(カミキリムシ)・コガネムシ・カイガラムシなど発生します。この中で黒星病・ウドンコ病・コガネムシに対しては予防として薬剤を散布し、あとは発生してから対処する感じです。
4月から7月・9月から10月
ダコニール(黒星病・ウドンコ病に効果あり)を二週間に一回散布。
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8月
オーソサイド(黒星病・ウドンコ病に効果あり)を散布。
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5月から10月
オルトラン粒剤(コガネムシなどに効果あり)を株元に散布。オルトランはその他の病害虫に効果があるので、やった方がいい。
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参考
詳細は以下のページを参考に

花ガラ剪定(4月から10月)

花が咲いたら、花のすぐ下の葉っぱと一緒に切り戻します。花を残していくと種子をつけて萎んでしまいます。種子をつけると株が弱りますし、また、萎んだ花に灰色カビ病(ボトリチス菌)が発生することもありますので、早めに切って切り花として楽しみます。切り戻したらお礼肥をやります。
●シュラブタイプのものは返り咲きしますので一回ではなく、何度か花ガラ剪定することになります。2節か3節と一緒に切り戻し、お礼肥をやります。深く切り戻すと葉を落とすことになり、次の花が咲きづらくなったり、生育不良を起こすことがある。

お礼肥(4月から10月)

お礼肥は花が咲いた後にやる肥料のこと。ツルバラの場合は一季咲きですから開花後に一回やります(他のバラや返り咲きするものは開花ごとにやる)。花を咲かせて消費した栄養を補填するのが目的ですが、ツルバラの場合は開花後に伸びた枝に来年開花するのでこの肥料が来年の開花を左右するポイントの一つです。
シュラブ樹形のバラをツルバラとして育てていると、四季咲きほどじゃないですが返り咲きをしますので、その度に肥料をやる。

夏剪定(7月)

夏剪定は夏に切って秋にしっかりと立派な花を咲かせる剪定です。ツルバラは秋に返り咲きはしないのが普通なのでツルバラは夏剪定をしません。が、大きく茂ったら7月上旬に剪定します。古くて勢いがなくて細い枝ばかり出るものは切っていき、細い枝を切ります。枝を捌くことで繁りすぎを防いで病害虫の発生を抑えられます。もちろん、不要だと判断したら夏剪定はしません。

最後に…

以下のページも参考にしてください。
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