効能と利用法とハンガリーウォーターの作り方(ローズマリー)

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概要

ローズマリーの葉に含まれる成分は「モノテルペン炭化水素・カンファー・ボルネオール・シネロール・リナロール・ベルベノール・フェノール酸・カルノシン酸(ロスマリネシン)・トリテルペル酸・サポノサイド・タンニンなど」です。

ローズマリーには血行を促進する効果があり、それが「若返り」とか「脳活性」などの薬効を生んでいます。しかし、高血圧の人や妊娠中の人は、悪い影響がありますので、使用・摂取は控えないといけません。
薬効
集中力や記憶力の増進
抗菌
抗真菌
消化促進
抗酸化
老化防止
血行促進
スキンケア
ヘアケア
空気浄化など

ローズマリーと記憶と脳

ローズマリーは強い香りがあり、脳が活性化します。シェークスピアのハムレットでオフィーリアが「いつまでも忘れないで」と渡したり、ロミオとジュリエットでもローズマリーが象徴的に登場します。

ただし、シェークスピアの時代のイギリスはエリザベス一世の時代で、このエリザベス一世が「ハーブ大好き女王様」でした。すると当然、ご機嫌をとるためにイギリスでハーブが一層重んじられます。シェークスピアがローズマリーやハーブを物語に取り込んだのは、そういう背景が大きいです。

実はそもそも「香り」には「記憶」を思い起こさせる性質があります。故郷の匂いや、昔嗅いだ匂いを嗅ぐと、その頃の思い出が蘇りやすいというのが心理学で証明されています。ローズマリーには記憶力を増進させる薬効があるのですが、そもそも香りそのものに記憶や脳に働きかける性質があるのです。
●脳の刺激になるので、時差ぼけにも効果がある。
●興奮するので、軽いうつ病なら和らぐ。
●受験勉強や仕事の集中力アップにも。
●アルツハイマーの症状の緩和にも効果があるとも。
●そういえば、「時をかける少女」の主人公がタイムトラベルの能力を身につけるのはラベンダーの香りでした。

血行を促す

血行が良くなります。なんで血行が良くなるかっていうと、心臓がドクドクと強く脈打つようになるからです。筋肉痛・筋肉疲労に効果があります。記憶力の増進や脳が活性されて集中力がアップするのもこれが理由です。ただし、それがよくないこともあります。

ローズマリーを含んだシャンプーで洗うとフケが無くなり、抜け毛が減り、育毛にも効果があります。
●興奮し、血行が良くなりすぎるので、高血圧の人はローズマリーはダメ。
●妊娠中の人もダメ。授乳中もダメ。

抗菌作用・抗ウィルス・抗アレルギー

ロズマリン酸が抗菌作用・抗ウィルス作用があり、花粉症などのアレルギー症状を和らげる効果があります(症状をやらわげるだけで治療ではないです)。

抗酸化力

ローズマリーには活性酸素を抑制する「抗酸化の薬効」があります。化粧水などで塗るだけで無く、食べたり飲んでも効果があります。

ハンガリー水

ハンガリー水はローズマリーとアルコールを蒸留したリキュールの一種。ハンガリーと名が付いていて、ハンガリー王妃由来のリキュールと言われるのですが、無関係ではないかとも言われています。

ちなみに神経痛(痛風ともリウマチとも)だった70代のハンガリー王のカーロイ1世の王妃のエリザベート(エルジェーベト)が、このハンガリーウォーターで病気が治り、若さを取り戻して、20歳のポーランドの王子にプロポーズされた、という伝承があります。このハンガリーウォーターは香水の原型とも言われていますが、実は記述が曖昧でハッキリとはしていません。どの程度が史実かは分かりません。

一方、ドイツの「ヒルデガルト・フォン・ビンゲン」という修道女で医学・薬草学の祖で作曲家でもある女性によって、生み出されたとも言われています。

まーヨーロッパにローズマリーは生えていますけども、ローズマリーはそもそも地中海の植物ですから、ビンゲンが発明したとしても、そもそもハンガリーでなくとも、他の地域でハンガリー水の原型みたいなものがあって、それを整えたのがビンゲンで、名前がハンガリーウォーターになったんじゃないかと個人的には思っています。

ともかく、このローズマリーから作られたハンガリーウォーターは若返りの水と言われています。

利用方法

ハンガリーウォーターの作り方

ローズマリーの枝を数本切って、葉っぱを摘んで適当に煮る。茎は除いて、葉っぱだけを煮るといいです。煮る水は水道水でも精製水でもいいけど、水道水の方が保存期間が多少伸びる。冷ましてグリセリンを入れる。100mlに対してグリセリン小さじ半分だけ。

ローズマリーの成分は強いので数本から始めましょう。人によっては成分が強くて逆に肌が荒れるので注意する。まずは手の甲に塗ってみて、反応を見てから使う。強すぎる場合は薄めて使う。
●よく考えたら、ハーブティにグリセリンを入れただけです。
●グリセリンが毛穴を塞ぐ!という説もあるので、グリセリンを入れない人もいる。じゃあ、ハーブティーを塗るってことですね。

ローズマリーバス(ハーブバス)

あまり一般的ではないのですがローズマリーのハーブバスも可能。枝を数本採取して、水洗いしてからお湯で30分ほど煮る。お湯と枝をお風呂に入れて、湯船を張るとローズマリーバスになる。香りがよく、ローズマリーに含まれる成分で血行がよくなり、頭がスッキリする。ただ、ローズマリーの色が湯船に移るのであがるときに湯船を洗い流しましょう。

ローズマリーの成分は強いため、血行が良くなりすぎて体調が悪くなることもあり、妊娠している人や高血圧・心臓病などを患っている人はやるべきではないでしょう。健康な人もまずは、枝数を少量から始めましょう。
●ハーブバスでも大量には消費できないです。

ローズマリーのハーブティー

ローズマリーのハーブティも楽しめます。ただ、ローズマリーだけでなくて、他のハーブを複数合わせましょう。単体ではちょっと。ハーブティーは複数のハーブを合わせた方が味に深みが出ます。例えばアップルミント・ローズマリー・レモンバームのフレッシュハーブ(=生の葉っぱ)を合計20枚でカップ一杯のお湯で3分蒸して飲みます。長時間蒸らす・煮出すと苦味が出ますので3分程度にしておきます。

これに蜂蜜を入れてもいいです。ブレンドの割合・組み合わせは自分で探した方がいいです。というのもハーブは環境・品種によってかなり変わってきますし、庭に生えているものしか使えないですしね。

ちなみにローズマリーは老いた株の方が香りが丸くなり調理に適しているとされ、幼年の株とはまた味わいが変わりますので、試してみてください。

その他のハーブ関しては以下のリンクを参考に。

最後に…

このページを見ている人は、剪定で大量に収穫したローズマリーの使い所が分からない!って人が多いかな?と思いますが、どうやってもローズマリーの大量消費って難しいのですね。

消費するのではなく、剪定を工夫して大きさを抑える方がいいかなと思います。剪定については
を参考にしてください。

通常の管理については
を参考にしてください。
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