イチジクの品種について
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イチジクの品種
蓬莱柿（ホウライシ）
蓬莱柿（ホウライシ）は夏秋果兼用種だが、夏果は小さいので、実質、秋果専用種。九月に収穫できる甘くて美味しい白いイチジク。日本に昔からある在来種で寒さ・乾燥に強く、東北でも栽培されます。単に「日本在来種」と呼ばれることもあります。冷やして食べると美味。足が早い。味と育てやすさを考えると初心者向き。尻が割れるため、流通は少ない。尻が割れたら食べる。
蓬莱柿が実をつけるのは３年目以降
桝井ドーフィン
桝井ドーフィン（Ficus carica ‘Masui Dauphine’）は夏秋果兼用。夏（6月〜7月）と秋（8月〜10月）に収穫できて、育てやすくて甘く、収穫は多い。日本で畑に一番多く植えられている品種。特に秋に収穫できるドーフィンの実は甘いです。ドーフィン種の中でも寒さに弱く、霜に当たると枯れるので冬は防寒が必要。スーパーで売っているイチジクの実はコレ系。優秀というよりは無難。実の持ちがいいのでよく流通しているが、味の評価が低い（人による）。ドライやジャムにすることが多いくらい。猛暑のときは甘いし、完熟させれば甘い。ようは育て方か？基本的にネットや動画で出ている「イチジクの育て方」はこの桝井ドーフィンだと思われます。
バナーネ
バナーネ（＝ロングドュート）は夏秋果兼用。夏は6月〜7月、秋葉9月〜10月に収穫する。酸味がなく甘いが、大味と思う人も。実が大きく収穫量が多い。バナナの味がほんのりとし、トロリとした食味がある。糖度は２２度くらい。関東でも栽培可能。果実の流通はあり。結構メジャーになってきた。氷点下でも枯れない。春の芽吹きが遅い気味。
ヌアール・ド・カロン
ヌアール・ド・カロンは夏秋果兼用だが、秋果だけを8月〜9月に収穫する。糖度３０度のジャムのような甘さを持つイチジク。現在のところ最高品種とされる。実がつきづらいため果実が流通していないので、食べるには家庭菜園しかない。雨にあたっても裂果しない。熟すとヒビが入るので確認して収穫します。
ザ・キング
ザ・キング（Ficus carica ‘The King’）は夏果専用。甘くて酸味もあり、食べやすい。皮が鮮やかな黄戻りで美しい。収穫時期は６月・７月。夏果のイチジクはほとんどこれだけじゃないかなと思います。
ブルンスウィック（ホワイトゼノア）
ブルンスウィック（ホワイトゼノア）は夏秋果兼用種で、夏（7月）・秋（8月〜10月）に収穫がある。実が小さいが甘い。日本で紹介されたときにホワイトゼノアとされたので、現在でもホワイトゼノアとされることがあります。裂果しやすく、雨に当たると腐りやすい。収穫のタイミングが難しい。東北地方でも栽培が可能。
その他
ブリジアソット・グリース夏秋果兼用。大きさは普通。育て方では糖度は３０度にもなるとか。普通に育てるとバナーネと同じくらい。
姫蓬莱
秋果専用種で8月〜9月に収穫。蓬莱柿を交配させてできた品種で、一口サイズの果実がなる。寒さにも強い。
ビオレー・ドーフィンFicus carica ‘Violette Dauphine’
夏果専用品種。
ビオレー・ソリエスFicus carica ‘Violette de Sollies’
秋果専用品種。収穫は9月〜11月。甘みが強く、裂果は少ない。
リサ
ニュージーランド原産。果実が大きく香りが良い。収穫時期は７月から９月。
セレスト
秋果専用。実が小さいのに皮が薄く甘い。ケーキにも利用されます。甘くて育てやすいです。寒さに強くて、東北、北海道でも育てられます。樹勢が弱い。
ネグローネ
夏秋果兼用種で、夏は7月、秋は8月〜9月に収穫する。小さめの実がなり、日持ちがよく、裂果しにくい。
雑記
●洋物品種は生育が早く収穫が早い●ホームセンターのタグ表記はあてにならない
●イチジクの表記はフランス語表記と英語表記が混じっていて発音が違うので同じ品種でも別物のように聞こえてややこしい。例）バイオレットソリエス＝ビオレソリエス
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