イチジクの夏秋果兼用品種の剪定について
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イチジクの夏秋果兼用品種の剪定について
イチジクは夏から秋にかけて実ができる果樹です。このページでは夏果と秋果の両方が収穫できる夏秋果兼用品種の剪定について書いています。夏果は昨年の秋から冬に枝に出来た花芽が熟して収穫するもので、夏に収穫します。夏果は大きくて甘いですが、梅雨があるために腐ってしまいやすいです。
一方秋果は小ぶりではありますが、日本では上記の事情から秋果専用と夏秋果兼用品種がよく流通しています。とくに一般家庭菜園では秋果狙いです。
夏秋兼用品種は夏にも収穫できて、秋にも…というもの。品種にもよりますが基本的に夏果は梅雨に痛みやすいので兼用品種でも「秋果」狙いです。ただし寒冷地では秋果は厳しいので、夏果をメインにします。
剪定
剪定は実をつけるようになってから
剪定をするのは植え付けて2年〜3年経って実をつけるようになって以降で、それ以前は、摘芯をして樹形を仕立てていきます。古い枝は更新
古い枝からは新枝が出にくく、また花も咲きづらいです。そこで、古い枝は毎年切ってしまい、新しい枝を出させます。よって、毎年、ほとんど丸坊主になります。古い枝を残して株を大きくすることもできますが、放置していると1年で1m大きくなって、5mくらいになることもあるので、収穫・管理を考えると毎年切り詰めて、小さくまとめておきたいです。
時期
剪定時期は落葉時期の12月〜2月。落葉していない時期は樹液が流動的で、切ると切り口から樹液が出て、雑菌が入りやすく、そこから病気になって枯れることもあります。挿木をする場合は2月〜3月にするのでその頃に剪定をしてもいい。寒冷地は春に芽吹く直前にするといいです。
道具
剪定バサミで行います。ちょっと高い剪定バサミを持っておくと便利です。太い枝を落とす場合はノコギリがあるといいです。
剪定の方針
イチジクは冬に落葉します。落葉した枝を見ると、小さな粒粒が見えます。これが花芽です。イチジクはぷっくりとしたイチジクの実の内部に花が咲き熟すので、花=実です。この花芽が来年の夏果になります。なのでこのまま放置していると夏果ばかりになってしまいます。夏果は日本の梅雨に腐ってしまうことが多いので、夏果の花芽を少し残して、切り戻し(剪定)をして脇芽を出させます(摘芯を参考)。
剪定をすることで脇芽が出てきて、秋果の収穫が格段に増えます。というか、剪定をしないと秋の収穫はほとんどないので、兼用品種では剪定は必須です。
残す花芽の数は各家庭・各株の都合にもよるが、3つか4つ。花芽の近くから脇枝が出るので、まるきり根元から切ってはいけない。
庭植えの剪定
品種によっては株元から、シュート(ヒコバエ)が伸びてきて、大量に枝が出ることがありますが、必要なものを残し、不要なものを切って落とし、幹を3本〜4本以内に仕立てます。その枝に3芽か4芽が残るように切っていきます。この剪定は仕立て方によって色々と変わってきますが、一般的な庭植えであれば、上記のように剪定すればいいです。
庭植えなので、泥跳ねや収穫のしやすくさや管理のしやすさを考えて、少し樹高を長く残して剪定します。高さは50cm〜80cmくらいとします。一年で1m以上伸びるので、このくらいにしておきましょう。ほとんど丸坊主になりますが、気にせず強剪定していきましょう。
鉢植えの剪定
一本だけひょろっと伸びたものは、地際から芽を三つ残して、切ってしまいます。何枝が出ている場合は、勢いのある太いものを3枝をやはり、3芽残してバッサリと切ってしまいます。庭植えよりもさらに強剪定で、不安なほどですが、イチジクは生育が早く、よく芽吹くので、気にせず剪定してください。癒合剤を塗る
切り口に癒合剤を塗ります。癒合剤は中に虫や雑菌が入らないようにするためのものです。ハケで塗ります。適当でいいです。できれば、剪定の切り口を芽から距離を取って切って、切り口に癒合剤を塗っても垂れて、芽に当たらないようにしたいです。剪定後に水やりをたっぷりとすると水を吸い上げて樹液が出て来やすいので、水やりは控えておきましょう。強めに剪定することになるのですが、あんまり切り詰めると根が吸い上げる勢いが強すぎて樹液が出やすいです。樹液が切り口から出てくる場合は、どうにもならないので放置して様子を見ます。
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