植物のウィルス病の種類の一覧

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ウィルス病の種類

このページではウィルス病の種類についてまとめています。
例えばタバコモザイクウィルスには亜種としていくつかあり、その亜種はそれぞれ性質が少し違います。なので以下にあげた種類もあくまで代表的なものであって、多少参考になる程度のことです。また、ウィルスは変異が起きやすく、現状でも非常に多くの種類があり、今後も増えていきます。また、症状から「原因となるウィルス」がなんなのかはあくまで「推測」であって、よく分かりません。以下の知識は本当に参考程度のものです。

基本的な対処は、予防として媒介する虫を駆除し、作業の際には消毒し、感染したら株ごと廃棄。基本的にこれらは共通です。
ウィルス病についての概要・詳細・感染経路などは
を参考に。
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キュウリモザイクウィルス(CMV)

キュウリと名づいているが、非常に多くの45科の植物に感染するウィルス。アブラムシによって感染する。葉が縮れ、柳葉になる。新芽だけでなく脇芽も柳葉になるので、一部だけなら別の原因を考えましょう。接触感染する。種子感染・土壌感染はしない。

ズッキーニ黄斑モザイクウイルス(ZYMV)

葉っぱにはっきりとモザイク模様が出て、葉脈が透明になり、黄色く変色していく。果実にも症状が出て、黄色い部分は凹む。症状が激しい。ウリ科ベゴニアなどに発生する。アブラムシを媒介して感染し、接触感染で広がる。種子感染・土壌感染はしない。
キュービオはZYMVの弱毒ウィルスで、これに感染させて強毒のZYMVに感染に耐性をつけさせるワクチン。これによって予防できるのはあくまでZYMVだけ。

カボチャモザイクウィルス(WMV)

新芽の葉っぱにモザイク模様が出て、葉脈が透明になり、葉脈と葉脈の間が黄色くなる。果実にも症状が出て黄色い模様が出て、凹む。ウリ科、エンドウ、ソラマメオクラ、ゴマなど。アブラムシを媒介して感染しやすい。接触感染もする。種子感染・土壌感染はない。

キュウリ緑斑モザイクウィルス(KGMMV)

葉っぱにモザイク模様が出て、緑の部分が盛り上がり、奇形になることもある。キュウリで発生し、果実に症状がよく出る。種子感染・土壌感染・接触感染する。虫による媒介はない。

トマト黄科えそウィルス(TSWV)

トマトなどを中心に感染するウィルス。スリップスなどの虫から感染するし、接触して感染もする。種子感染・土壌感染はしない。えそ斑点が出る。葉先から黄色くなり、葉っぱに斑点や輪紋が出て、葉っぱが下に曲がる。果実にも症状が出る、トマト、ピーマンホウレンソウ、キク、ダリアガーベラなどさまざまな植物に感染する。多年草となるダリアなどは感染をそのまま持ち越すので取り除く。

トマト黄化葉巻病(TYLCV)

新葉の縁が黄色くなり、上に葉が巻いて、縮れる。新芽だけでなく脇芽も縮れていたら、ほぼ間違いない。タバココナジラミを媒介して感染するが、オンシツコナジラミでは感染しない。タバココナジラミを防除するのが予防になる。種子感染・土壌感染はしない。トマト・トルコギキョウなどで発生する。

トマトモザイクウィルス(ToMV)

葉っぱにモザイク模様が出て、生育がおかしくなり、開花しても結実しない。虫を媒介して感染せず、種子感染、土壌感染、接触感染でよく広がる。トマトはCMVも感染し、同じようにモザイク症状が出る。ToMVには抵抗性がある苗があり、これを植えることでかなり予防できる。95度で不活化する。

タバコモザイクウィルス(TMV)

ナス科などの植物に感染するウィルス。感染したタバコの葉っぱから作られた「タバコ」に触れた指からも感染するため、喫煙者はガーデニングをしてはいけないとまで言われる原因。実際、タバコを乾燥させても葉のウィルスは死滅せず、かなりの長期間感染力を維持する。土壌にも住んで感染する。これほど活性を失わないのはTMVだけで、他のウィルスはここまでじゃないです。感染した葉・茎が水に触れて、腐食すると数ヶ月で感染力を失うので、ずっと存在しつづけるわけではないが、乾燥状態が維持されていると…タバコのように…感染力は変わらない。キク科マメ科にも感染する。葉が縮れる。虫を媒介とする感染はない。ナス科・キク科・マメ科・アカザ科ユリ科シソ科バラ科・ウリ科・ケシ科アブラナ科でみられる。90度〜95度で10分ほど煮沸すれば消毒できる。
●タバコモザイクウィルスはトマトやピーマンにも感染するが、これらは抵抗性がついているものが多く、感染する確率はかなり低い。

カブモザイクウィルス(TuMV)

アブラムシから媒介して感染する。また接触しても感染する。

ササゲモザイクウィルス

60度の加熱で不活化する。

カンキツトリステザウィルス(CTV)

ダイダイとダイダイを台木としたミカン科に感染する。ミカンクロアブラムシ・ワタアブラムシなどが媒介することが多い。

サボテンモザイク病(CVV)

茎にまだら模様が出る。花が萎縮する。へこみがみられる。接触感染、接木で感染する。種子感染・昆虫感染はしない。

ソテツ壊疽萎縮ウイルス(CNSV)

線虫が媒介しているとされる(まだ証拠はないけど)。新葉はねじれて萎縮する。成長した葉には壊疽がおきる。ソテツに感染するが、他の植物にも感染しているらしい。

スイカ緑斑モザイクウイルス(CGMMV)

葉っぱにモザイク模様が出るが、ハッキリとわかりにくい。光に透かすとモザイクがよく見える。葉っぱより、果実に模様がわかりやすく見られる。土壌に枯葉が残り、腐食しないで残ると感染力が落ちない。アブラムシから感染することが多い。

ジャガイモモザイクウィルス(PVX・PVY)

モザイク状の模様が出る。20度でよく発症し、25度を超えると目立たなくなる。もちろん症状が目立たなくても感染はしている。

その他

キュウリ黄化ウィルス(CYV)
スイセン黄色条班ウイルス(NYSV)
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