カリブラコアの栽培の詳細版…経験者のための復習ノート
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科名 | ナス科 |
属名 | カリブラコア属 |
耐寒 | 5度 |
水やり | 水を好む |
場所 | 外の日なた |
難易度 | 初心者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 |
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カリブラコアとは?
カリブラコアはナス科カリブラコア属の多年草植物。水を切らさず、日当りのいい場所に植えていれば、夏中キレイに咲いてくれる初心者向けガーデニング材です。ペチュニアに比べると夏の暑さに弱く、高温時期に花の色が落ちやすいです。花が大きいのがペチュニアで、小さいのがカリブラコアというのが一般的な感覚ですが、最近は品種改良が進んで境目は曖昧。ペチュニアとカリブラコアの雑種のスーパーカル・カリチュニアなんてものもある。カリブラコアはペチュニアに比べると「花ガラ摘み不要」とされるブランド苗品種が多いので、楽がしたいならカリブラコアがいいかも。一般的には霜が降りる頃には枯れてしまう一年草扱い。霜に当たると変色して汚くなるとはいえ越冬も可能です。越冬出来ると翌春以降もまたカリブラコアの花が咲きます。ただし連作障害を起こすので、同じ場所・同じ鉢の同じ土に植えていると、年々小さくなります。半年に一回、土を入れ替えるように植え替えをすることで連作障害を避けることも出来るらしいが、そこまでするより新しい苗を買った方が安上がりです。
参考:ペチュニアとカリブラコアの違いまとめ、カリブラコアの品種のまとめ
水やり
土が乾いていたら水をしっかりとやってください。水をやるときは鉢底から水が出るくらいにしっかりとやります。真夏は朝と夕方の二回、水をやってください。真夏の昼間に水をやると、水が湯だって根を傷めます。温暖化で夏は高温になってまして、水切れが非常に起きやすくなっています(鉢植えには特に)。夏は水やりを忘れないようにしましょう。より詳細な水やりはカリブラコアの水やりのページを参考に。
肥料
培養土には最初から肥料が入っていますが、この肥料も植え付けて一ヶ月以内には使い切ってしまいます。植え付けてから一ヶ月以降からは1ヶ月に一回、緩効性化成肥料をやるか、7日〜10日に1回、液体肥料をあげてください。もしくは1ヶ月に一回化成肥料をやりつつ、週に一回液体肥料を並行してやります。そのくらいに肥料喰いです。カリブラコアはすごい量の花を咲かせるので、肥料が切れると開花が止まります。肥料を切れないように追加するのがカリブラコアを楽しむ大事な作業です。肥料が切れると花つきが悪くなりますが、枯れるわけではありません。
夏に開花が止まったら、肥料を止めます。開花が止まっているのに肥料をやると株を傷めます。秋になり涼しくなると開花が再開しますので、また肥料をやります。化成肥料・液体肥料ならばバランスよく入っています。変に鶏糞とかやらないで素直に化成肥料・液体肥料を買った方がいいです。
植え付け
時期
4月以降に霜が降りなくなってから植える。多少遅くてもいいです。霜に当たるとダメージがあり、枯れるかもしれない。関東では5月の第一週に非常に稀ではあるんですが霜が降りることがあるので5月以降が無難。冬はパンジー・ビオラ類を植え、春になると、ペチュニア・カリブラコアを植える。この繰り返しという人が多い。
春に植えて、よく生育して夏までに株分けをするというのは、ペチュニアならいいがカリブラコアは微妙。カリブラコアは生育がペチュニアより遅いので回復するのに時間がかかり、取り戻す頃には最盛期が過ぎているかも。株分けではなくて、一回り大きな鉢に植え替えをするといいです。
連作障害について
カリブラコアはナス科の植物で、昨年もカリブラコアを含んだナス科の植物を植えた土にカリブラコアを植えると「連作障害」を起こしてしまいます。同じプランターに植える場合も土はすべて入れ替えましょう。古い土は必ず廃棄するかリサイクルします。参考:★園芸で使った培養土を処分・廃棄するには?、自宅で出来る古い土の再生方法(中級者向け)
庭植えにする場合も、過去2年〜3年ほどナス科植物を植えた場所には植えないようにします。
また地域によってはカリブラコアは冬を越すことも出来ますが、連作障害を起こしますので、鉢でも庭植えでも何年か植えていると枯れてしまいます。連作障害は半年に一回の頻度で土を入れ替えて植え替えをすることで、緩和できますが、そこまでするメリットは薄いので普通はしない。それに挿し芽で更新できる。
用土
市販されている花と野菜の土などで植えつけます。「ペチュニアの土」「カリブラコアの土」というのもありますので、初心者はコレを利用しましょう。自作する場合は赤玉土6腐葉土4に緩効性化成肥料を適量、混ぜたものを使います。鉢植えの手順
植え付け方法はごくごく普通。できれば直径30cmの鉢に一苗植える。プランターに苗を3つ植えると土が不足する。直径30センチの鉢に植えるのが王道かつ鉄板。30cmの鉢に植えても7月8月には根詰まりを起こしてしまうくらい。それより小さな鉢では不十分。水切れを考えると庭植えがより好ましいです。鉢植えの場合は、鉢底の穴をアミで塞いで土が出ないようにしてから軽石を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。苗の土(根)は植え付けのときに軽くほぐすと根が広がりやすいです。
冬越しした植え替えの場合は古い土を三分の一ほど落としておきます。根の負担を減らすため、地上部の枝も半分ほどに切り詰めます。
●温暖化で夏の高温がひどくて直径30センチの鉢でも水切れすることが多くなっている。水やりの自動化(タイマー+ホース)をするか、庭植えにする。
庭植え
カリブラコアは中性が好ましいので、庭植えの場合は、植え付ける二週間前に深さ30cmほど掘り出して、苦土石灰をまいて1週間寝かせて中和させます。1週間後にその土に腐葉土か堆肥を3割か4割と化成肥料を入れてよく混ぜて用土とします。半分ほどの用土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。株間は30cm空けます。苗の土は軽くほぐすと根が広がりやすいです。ちなみに日本は雨が多く、雨は空気中の二酸化炭素を吸い、弱酸性になる。雨が降ることで自然と日本の土は必ず弱酸性になる。多少の弱酸性ならカリブラコアが枯れることはないが、能力を発揮するためには出来るだけよい条件にした方がいいので、石灰で中和した方がいい。
苗についての注意事項
300円とか500円とか高い苗の方が育てやすく、開花しやすく、コンモリなりやすく、病害虫にも強いです。なので初心者ほどブランド苗を買って育てた方がいい。ペチュニア・カリブラコアの苗はホームセンターに出回っているので簡単に手に入るのですが、特定の品種となると「必ずしも」売ってないです。というのも、植物の苗は計画的に生産されていて、新しい人気の品種は…特にネットや雑誌で話題になったものは品薄になりがち。どうしても欲しい場合はホームセンターめぐりをするよりネットでさっさと買ってしまった方がいいです。
ブランド苗はガーデニングのベテランの人ほどよく利用します。少ない手間でたくさんの花が咲くからです。
ホームセンターには古い傷んだ苗が値引きされていますよね。ペチュニアは精力旺盛で植え替えればすぐに復活します。しかしカリブラコアはなかなか復活しない(ペチュニアほどはね)。復活はするが時間がかかる。なのでカリブラコアはとにかく新しい株を買った方がいい。もちろん覚悟の上であればいいですよ。
挿し芽
カリブラコアの芽を10センチほど切って、それを用土に挿していると、発根して株を増やすことが出来ます。梅雨や夏の水切れで枯れてしまうカリブラコアの保険のためにする人も居ますが、お得なのは、4月5月の早い時期にブランド苗を買って、早めに挿し芽にしてしまいます。これでこのブランド苗を大量にコピー出来ます。5月までにしてしまえば、夏までに間に合います。詳細はペチュニアカリブラコアを挿し芽で増やすを参考にしてください。
管理場所・日当たり
春から秋
日光を好みますので、日当たりのいい場所で管理してください。日光が不足すると花が減るので、とにかく日当たり。半日陰でも枯れるわけではないし多少は開花もするが十分なものではない。夏の直射日光にも負けない(葉焼けはしない)が、鉢が小さいと夏の高温・乾燥でしおれる。鉢はとにかく大きいものを使うようにする。カリブラコアは刈り込むと復活が遅い(ペチュニアに比べるとね)。その刈り込んで弱った状態の時に真夏の直射日光に当てると、そのまま枯れることがある。普通に繁茂しているなら夏の直射日光に枯れることはないです(鉢が十分に大きければ)。
冬越し
カリブラコアは霜に当たると変色して汚くなりますが、越冬も可能です。越冬出来ると翌春以降もまたカリブラコアの花が咲きます。ただし越冬させても、連作障害で年々小さくなる。2年目か3年目でなんとなく消えてしまう。半年に一回のペースで土を入れ替えるように植え替えをすることで連作障害を緩和できるが、そこまでする意味はほとんどない。なので越冬は無理して挑戦するほどのことではない。毎年買うのが普通。カリブラコアは越冬させる!というよりは、気がついたらしてた…って感じです。秋以降に霜に当たらない場所において、完全には乾燥しないように思いついたら水をやるようにしていると、春になって葉っぱが出てきた!って感じ。ダメ元でやってみる。
春になったら植え替える。用土は上記のもの。植え替える時に、地上部を刈り込んで根の負担を減らしておくとよい。
剪定・摘芯
ある程度伸びてきてカリブラコアのツルの先を切ると、脇芽が出て株が大きく育ちます。これを摘芯と言います。摘芯は株を大きくして花を増やすためにはやった方がいい。でも、ペチュニアほどは摘芯に強くなく、強く刈り込むと復活するまで時間がかかったり弱って枯れることもある。摘芯は30cmの鉢に植えて、鉢の縁(ふち)からはみ出すくらいになってか、はみ出した部分を切る程度でもいい。それにカリブラコアは摘芯して脇芽が出ても、ペチュニアほど効果が感じられない(そこまで増えない)。摘芯(ピンチ)しなくても枝分かれする品種改良されたものを買って植えるのがベター。
強く刈り込まないようにした方がいい。梅雨はカリブラコアが蒸れて枯れ込むので、梅雨前は多少刈り込むか、枝をさばいて葉っぱをむしる程度にする。
花ガラを摘むかどうか
花がしぼんだ後の花ガラを小まめに摘むと、次の花が咲きやすくなります。花ガラを放置しておくと種をつくることに栄養が回り、花つきが悪くなるためです。ただしカリブラコアは花が終わったら勝手に落ちて、花ガラ摘みは不要というか、さほどしなくてもいい品種が多い。気になるなら「やる」程度。それでもやらないよりやった方がいい。カリブラコアのペチュニアより優れているポイントの一つが「花ガラ摘み不要」ってとこ。花ガラを摘むのであればペチュニアの大輪品種でもいい。
病害虫
ウドンコ病、ハダニ、アブラムシ、灰色カビ病、ウィルス病など発生する。ウドンコ病が最大の敵。参考:ペチュニアカリブラコアの病害虫
カリブラコアの由来・伝承
ペチュニアの小輪タイプと考えてください。以前は夏の暑さに弱かったのですが、品種改良の結果、ガーデニングの主役級にまで上り詰めています。暖地だと、翌年も咲きます。夏の暑さや冬の寒さにやられて小さくなり、葉っぱが汚くなるのですが、翌年もワンワンと咲いてくれます。霜に当たらないことが条件ですが、この旺盛な花が翌年も咲くのは嬉しい限りです。ただし連作障害を起こすので植えっぱなしだと段々と元気がなくなります。
最近はカリブラコアとペチュニアの交雑品種の「カリチュニア」というものもあります。ネーミングをもう少しひねればいいのに。
最後に
カリブラコアのさらに詳細な育て方は以下のページを参考にしてください。スポンサーリンク