ムカゴとは?ムカゴで増える代表的な植物を紹介!

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ムカゴとは

ムカゴは茎や葉っぱの根元に出来た塊(カタマリ)で、ポロリと取れて地上に落ちて、根を張って芽を出す。栄養繁殖であり、親株と同じ個体が増えていきます。一般的に「ムカゴ」と言ったときはヤマノイモのムカゴのことで、ヤマイモの赤ちゃんという言い方もする。ヤマノイモのムカゴを入れて炊いたご飯はムカゴ飯と呼ばれて秋の季語です。現在はあまり食べませんが、食料が乏しい戦前・戦後はヤマノイモのムカゴはよく食べられていました。

ムカゴは基本的に土に落ちただけで発根し、芽が出ます。増やす場合は土を被せないで土に押し込む程度にしておく。

ムカゴはかなり繁殖力のよい…というか繁殖率・成功率のよい殖え方で、ムカゴが沢山できると、親株の周囲に無駄に株が増える。株が増えると株同士が喧嘩してしまうし、密生して困る場合もあります。不要な場合は取り除きましょう。
乾燥するとシワシワになってしまう。保存する場合は湿らせた新聞紙やキッチンペーパーで冷蔵庫に保管する。

ヤマノイモ

ヤマノイモ
ヤマノイモ(自然薯・山芋・Dioscorea japonica)は北海道から沖縄で見られるヤマノイモ科のツル性多年草。山の中の少し明るいところに育ちます。雄株と雌株があり、ムカゴができるのは雌株のみです。一般的にムカゴということ、ヤマノイモのムカゴを指します。

ナガイモ

ナガイモ
ナガイモ(長芋・Dioscorea polystachya)はヤマノイモ科のツル性多年草。ヤマノイモとはなんとなく同じような感じがしますが別種です。ヤマノイモよりも栽培が容易なため、野菜としてはこちらの方がよく見かけます。同様にムカゴを作り、繁殖していきます。ムカゴは食べられます。

宇宙芋

宇宙芋
宇宙芋エアーポテト)はニガカシュウ(Dioscorea bulbifera)の品種です。ニガカシュウのムカゴは苦くて食べられませんが、宇宙芋(エアーポテト)は食べられます。

雲南百薬草(オカワカメ)

雲南百薬草(オカワカメ)
雲南百薬草オカワカメ)は家庭菜園でも収穫できるツルムラサキ科の宿根ツル植物。葉っぱも食べられ、ムカゴも食べられます。芋、ムカゴで繁殖し、ツルもよく伸びるので植える前に管理し切れるか、よくよく考えた方がいいです。
(オカワカメ)

ノビル

ノビル
ノビル(野蒜・Allium macrostemon)は北海道から沖縄に自生するヒガンバナ科ネギ属の多年草。ネギやニラのような香りがします。小さな花が集まって開花するのですが、小さな花の一部がムカゴになり、それが落ちて増えていきます。つまり、花から種子もできるし、ムカゴも作れるという2択の戦略を取っている。

オニユリ

オニユリ

オニユリ
オニユリは北海道から九州に自生するユリの仲間。種子をつくらないがムカゴを作って株を増やします。球根はユリネとして食べられる。ムカゴも食べられますが、苦いです。

シュウカイドウ

シュウカイドウ
シュウカイドウシュウカイドウ科ベゴニア属の多年草。花が終わる頃に葉っぱにムカゴができ、これから増えます。ベゴニア属の中では珍しく、日本に自生できるほど強いです。

アリウム・ロゼウム

アリウム・ロゼウム
アリウム・ロゼウムは地中海原産の耐寒性球根植物。ノビルと同じように花の一部がムカゴとなり、増えていきます。淡いピンクの可憐な花が咲き、これが簡単に増えるので好きな人は好き。花からは良い香りがしますが、葉っぱを傷つけるとニンニク・ニラのような香りがします。

最後に…

ムカゴで増える植物をあげてみました。これで全てではなく、ニンニクやオキザリスの中にもムカゴで増えるものがあります。ムカゴとは栄養繁殖で、栄養繁殖とは親株と全く同じ遺伝子を持った個体で増えることです。
栄養繁殖についての詳細は
を参考にしてください。
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