金木犀(キンモクセイ)の剪定

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キンモクセイの剪定

大きくなって乱れた樹形を整えたり、花をつけさせるために不要な枝を切ったりするのが「剪定」です。このページでは金木犀の剪定についてまとめています。

剪定作業は新芽がでる2月〜3月、または花後の10月〜11月です。 剪定をしないと樹形が大きくなりすぎたり、枝が伸びきったりします。刈り込むことにより花数は減りますが管理が毎年しやすくなり、毎年開花しやすくなります。

剪定をする理由

小さくまとめて、樹形を整える

金木犀は大きくなると7~8mまで生長する樹木なので限られた家庭の庭のスペースで育てる場合には限界があり、芯止めして高さを抑えなくては行けません。また、剪定して樹形を整えて綺麗にあとめていきます。

風を通して病害虫を予防する

不要な枝を落として、風通しをよくして、病害虫を予防します。風が通ることでウドンコ病などの病気を予防し、害虫の発生を抑え、害虫を食べる虫や小鳥が訪れやすくしています。

あと、密生していて内部に日光が当たらないと蜂の巣ができることがありますので、いろいろと風を通すといいです。

日光を内部まで通す

幹の内部まで日光を入れて、株を健康にします。キンモクセイは春以降に出た新芽についた花芽がついて開花するんですが、この花芽に日光が不足すると開花しにくいので、枝をさばいて日光を通すことで、開花が増えます。

栄養の分散を防ぐ

枝をさばいて減らすことで、栄養の分散を防ぎます。

枝の更新

古い枝を切り落として、新しい枝を出させて株全体を更新していきます。枝には寿命があって老化すると活動が鈍くなるものです。そこで、切って新芽を出させて、活動を活発にさせます。

時期

花芽分化について

春に伸びた新芽に7月〜8月上旬頃に花芽が作られ、その年の秋(9月〜10月)に開花します。 新芽ができてから年をまたがずに花が咲きます。 花が終わってから、春に新芽が出るまでに剪定をするようにします。

10月〜11月の剪定

開花後に剪定できます。ただし、10月〜11月はまだ光合成を行い、栄養を貯蔵しているので、強い剪定…葉っぱをたくさん落とすような剪定をするとダメージがあり、ここに冬の寒さが加わって、翌年の開花がなくなることもあるので、10月〜11月の剪定はあくまで控えめにします。

鉢植えの場合は、10月〜11月は剪定しない。庭植えであっても、邪魔でなければ剪定しないでいいです。また、冬の寒さのダメージがあるので寒冷地も剪定は避けた方がいいです。

参考:金木犀(キンモクセイ)が開花しない原因と対処法まとめ

3月の剪定

新芽が出る直前の3月までに、短く、かつ、たくさんの枝を切り詰める剪定を行います。 キンモクセイの剪定は主に3月に行ってください。

具体的な手順

①枯枝を落とす

枯れた枝、枯れこんだ枝、病気になっている枝を落とします。
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②変な方向に出ている枝・徒長枝を落とす

意図しない方向に伸びている枝や、異常にたくさん出ている枝など、樹形を乱す変な枝が出ていることがあるので、これは根本から切って取り除きます。また、やたらと勢いのある徒長枝は基本的には取り除きます。

枝の種類については枝の種類(剪定の基礎知識)のページを参考にしてください。

③芯止め

放置していると8mまで育つので、一番てっぺんの芯となっている枝を切ります。するととりあえず、ここで高さが止まります。いずれは、新しい芯となる枝が伸びてくるので、高くなるんですが、しばらくは止まります。高さはせいぜい2mくらい収まる様にしましょう。

太い枝を切ることになるので、できれば3月に剪定します。手ノコギリがあるといいです。
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キンモクセイは樹木の上ほど枝がよく伸びるので、芯止めは少し強めに…つまり予定より少し低い位置で切っておくといいです。

④枝を間引く

2~3月の新芽が出る前に長く伸びた枝を3~4年前の枝の位置まで切り詰めます(つけ根から切る)。その年は花数が少なくなることがありますが、翌年から普通に花を咲かせます。

遠くから見て、完成形を思い浮かべながら、太い枝を根本から落として、整えます。樹高が高いなら脚立をかけて作業するんですが、危険なので芯止めして高さを抑えましょう。
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⑤枝先を詰める

樹形全体をひとまわり小さくなるように、2節ほど切り詰めます。キンモクセイは日光の当たる場所の枝はよく伸び、また、上部の枝の方がよく伸びるので、考慮しつつ枝を詰める節の数は調節してください。

キンモクセイは葉っぱより先の枝は枯れてしまうので、葉っぱが残る様に切り詰めてください。葉っぱが残っていれば、春になったら新枝が出てきて秋に開花します。

⑥癒合剤を塗る

芯止め・ノコギリで切るくらい太い枝を切った場合は、切り口に癒合剤を塗ってください。癒合剤は切り口に水が入って傷んだり、雑菌が入って枯れ込むのを防ぐ「絆創膏」のようなものです。
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⑦養生

剪定はキンモクセイにとってダメージで、これを取り戻すために、肥料をやり、水やりをして回復を促します。

おまけ

キンモクセイはイラガが発生します。このイラガは繭の状態で越冬します。茶色い丸いものが枝にくっついています。春になったら、繭から成虫が出てきて卵を大量に産み付けるので、冬のうちに潰しておけば、春以降の発生を抑えられます。

繭には毒がないので、指でつぶせますが、カナヅチか何かで叩き潰しましょう。

最後に…

剪定については以上です。
剪定以外の栽培についてはキンモクセイギンモクセイのページを参考にしてください。
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