パキラが枯れる!根腐れ・日光不足・寒さの症状と解決法
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パキラが枯れる
強い観葉って聞きましたけど?パキラは強い植物だといいます。だから、お花屋さんに薦められて購入したり、ギフトで贈る。ところが、枯れます。「パキラって強い」と聞くのに育ててみると枯れてしまいがち…ではないですか??
本来、パキラは強い植物です。丸太の状態で運んで土に挿せば根が出るくらい生命力のある植物です。ところがよく枯れるのです。
パキラの自生地について
まずパキラが自生する環境について。パキラは熱帯雨林の中に育ちます。年中暑くて、ジメジメ。つまり空気中には水分が多い。しかし、土には雨を留める保水力がありません。意外と土は乾いています。
本来は10mほどの大きく育つ樹で、直射日光を好むものですが、それは年中暖かな熱帯で、大木に育ってからの話。日本の冬の寒さには枯れてしまいますし、自生地のように大きくはなりません。
●これは仕方が無いこと――というよりは日本では室内で育てるのが前提ですから、なんら問題のないことです。
根腐れ
パキラが枯れる原因は大抵は根腐れです。土中の水が多い状態が長く続き、根が窒息し、雑菌が繁殖して根が腐った状態です。根が腐ると活動が止まり、全体が枯れていきます。根腐れは単純に「水やりが多い」→「根腐れ」ということもありますが
「日光不足」→「活動が鈍くなる」→「根腐れ」
「寒さに当たる」→「活動が鈍くなる」→「根腐れ」
というのも根腐れのパターンで、根腐れは原因というよりは、パキラの体調不良が目に見える形で現れたら「根腐れ」だった!というのが実際です。
根腐れの症状
水をやり過ぎると根が腐ってしまいます。根が活動を止めてしまい、水を吸い上げられず葉っぱも茎もフニャーっとなります。根が腐り、そこで雑菌が繁殖するため、その菌の影響で、根の近い下葉から傷んで、黄色く変色します。さらに進行すると幹が腐り、柔らかくなります。ここまで来るとほぼゴミ箱行きです。水切れしても同じように葉っぱがしおれるので、土の様子を見て判断しましょう。根腐れを起こしていると、土から異臭がして、コバエが沸いていることもあります。
根腐れの解決策…水やりの頻度を見直す
水のやりすぎ・根腐れの症状が見られたら、水やりを止めます。土が乾燥するまで水やりを止め、水やりの頻度を見直します。水やりの量ではありません。頻度です。土がしっかりと乾くまで水やりをしないでください。土がカラカラに乾くまで水やりを止め、鉢を持ち上げて「重さ」を覚えておき、そのくらいの重さになったら水をやるようにする…というのもありますし、土に竹串や割り箸を突っ込んで、内部まで水が残っているか確かめて、残っているなら水をやらないようにします。最近は「水分計」という土中の湿度を測る機械があるので、これを使って水やりのタイミングを計るようにするといいです。
注意事項
●土が濡れているうちに、水をやっていませんか?
●水やりは夏場で一週間に一回。春秋は2、3週間に一回。冬は一ヶ月に一回やるかやらないか、です。ただしあくまで目安です。
●受け皿に水が溜まっていませんか??
●壁側の土を触ってみてください。濡れていませんか?濡れているうちは水をやらないでください。
●風通しが悪いと鉢のなかでも乾いているところと濡れているところが出てきます。壁際に置くことが多いので、壁側と反対側では蒸発量が違います。ときどき鉢を回転させて蒸発量を調節します。回転させないと壁側の株だけが枯れます(パキラって大体三本を編み込んでますよね。あれの壁側が枯れます)。
●バーク(鉢の中によく敷いてある木の片)が邪魔して、指で触れないなら、バークの撤去も考える。
●ラッピングをしっぱなしじゃないですか? ラッピングをしていると蒸発しづらかったり、逆に水やりしにくいから水をやらない、ということも。ラッピングはさっさと外しましょう。
●水やりは夏場で一週間に一回。春秋は2、3週間に一回。冬は一ヶ月に一回やるかやらないか、です。ただしあくまで目安です。
●受け皿に水が溜まっていませんか??
●壁側の土を触ってみてください。濡れていませんか?濡れているうちは水をやらないでください。
●風通しが悪いと鉢のなかでも乾いているところと濡れているところが出てきます。壁際に置くことが多いので、壁側と反対側では蒸発量が違います。ときどき鉢を回転させて蒸発量を調節します。回転させないと壁側の株だけが枯れます(パキラって大体三本を編み込んでますよね。あれの壁側が枯れます)。
●バーク(鉢の中によく敷いてある木の片)が邪魔して、指で触れないなら、バークの撤去も考える。
●ラッピングをしっぱなしじゃないですか? ラッピングをしていると蒸発しづらかったり、逆に水やりしにくいから水をやらない、ということも。ラッピングはさっさと外しましょう。
根腐れの解決策…挿木する
パキラは強い植物なので、幹が腐っていなければ春になれば葉っぱが出ます。多少ダメージがあっても、そのままでも復活します。根が黒くなって腐っていても、幹が生きているなら、土に植えると発根して復活する。そのくらいにパキラは強い。ただ、幹の根本部分が腐っているなら、腐っていない部分を切り取って、用土に挿していると発根して復活します。ただ、パキラは挿木栽培では生育が非常に遅いため、挿木で復活させるより、百均・ホームセンター・花屋さんで買い直した方が早いし安上がりです。
日光不足
パキラは日光を好むといいますが管理人である私が花屋さんをやっていた経験上、パキラが日光不足で枯れるというケースは少ないです。というよりパキラが日光不足で枯れるような場所は、他の観葉植物にとっても絶望的です。造花か生花を飾るのをオススメします。パキラは窓が建築法上正当な数あれば十分です。窓がすりガラスなら不足でしょうが、普通の窓なら大丈夫です。もちろんパキラは徒長するかもしれませんが、それでも枯れるほど日光不足ってことは無いです。
ただ、日光が不足したことで生育が鈍くなり、水を吸い上げる力が落ちて、その結果、今までの水やりでは過剰になって、根腐れというのはよくあるパターン。これがパキラを枯らす王道パターンです。また、寒さにあたると生育が鈍くなり、根腐れする。その他、調子を崩しているのに、水やりを継続してしまって根腐れする。根腐れはどちらかというと「パキラの状況に合わせた水やりの調節をミス」ったというのが適切な言い方だと思います。
●すりガラスの場合は、その窓の近くにパキラをおきます。それで十分です。
●生育が鈍くなっても、パっと見には分かりづらいから、それまでと同じように水やりを継続してしまい、根腐れを起こす。
●生育が鈍くなっても、パっと見には分かりづらいから、それまでと同じように水やりを継続してしまい、根腐れを起こす。
日光不足の症状
葉色が薄くなり、徒長する日陰でも大丈夫と思って室内の奥に置いていると、日が当たらないので、葉っぱの緑が薄くなります。もう少し明るいところに移動させましょう。あと、日が少ないと枯れなくても茎が間延びがちになります(=徒長=葉と葉の間隔が広くなる)。
特に生育する高温時期の6月〜8月に日光が不足すると徒長しやすい。また、日光が不足すると、新芽が出ても葉っぱが大きくなります。これは少ない葉っぱで、できるだけ多くの日光を集めようとする植物の戦略です。
日光不足の解決策
日光に当てましょう上にも書きましたが、日光不足で枯れるというよりは、日光不足で生育不良を起こした結果、水を吸い上げる力が落ちて、根腐れするというのがパターンです。ひっくり返すと日光にしっかり当てると根腐れも一緒に予防できるってことでもあります。
できれば日光に当てます。室内なら窓の近くで日光に当てます。可能であれば、最低気温が10度以上になる5月〜9月は戸外で管理します。ただし真夏の直射日光には葉焼けを起こすので、8月だけは室内で管理するか遮光します。
徒長は仕方ない…ある程度は諦める
基本的に室内で育てているパキラは日光不足で、徒長しています。理想は日光に当てて健康に育てることですが、室内管理しかできないこともありますよね。それならば、徒長は「仕方ない」と考えて、生育に合わせた水やりをしていくべきです。活動が鈍くなれば、それに合わせて水やりを控える…これが一番現実的な対応ということもあります。
葉焼け
葉焼けの症状
強い直射日光が当たると徐々に葉っぱが白く変色します。葉にススでも被ったみたいな感じです(葉焼け)。葉焼けはその部分の葉緑素が無くなっています。良い状態ではないですが、これで枯れるわけではないです。こうなったら、日が少ないところへ移動するかカーテンレースで遮光しましょう。夏に直射日光に当てると確実に葉焼けします。葉焼け自体では枯れないのですが、葉焼けがひどいと葉っぱがなくなって枯れこむ。●パキラは1m以上あるものでも、パキラとしては幼木で、夏の直射日光には弱いです。
●パキラは自生地では10mを越す巨木。直射日光をガンガンに浴びるのは本来平気ですが、子株のうちはどんなに慣らしても夏の直射日光には負けます。やっぱり室内が適地です。
●パキラは自生地では10mを越す巨木。直射日光をガンガンに浴びるのは本来平気ですが、子株のうちはどんなに慣らしても夏の直射日光には負けます。やっぱり室内が適地です。
葉焼けの解決策
まずは直射日光が当たらない場所に移動するか、カーテンやヨシズなどで遮光してやります。葉焼け部分は回復しません。目障りならば切り取ってしまってもいいですが、そのままでもいいです。パキラはもともと直射日光を好む樹木ですから、春のやわらかい日差しから徐々に慣らしていけば、少々の直射日光に葉焼けすることはありません。冬に室内で管理していて、春に戸外に出すときは、日陰で一週間→半日陰で一週間→日向へと徐々に慣らしていくといいです。
水不足・水切れ
症状と解決策
水が不足すると、葉っぱがしおれてきます。もしくは葉っぱの先や葉っぱの縁が変色します。新芽が丸まるようなら水切れ。正常な新芽はツンツン尖っています。しおれてきてから水をやってもよほどでない限りは復活します。水をやっても葉っぱが復活しない場合、原因はそれ以前の水やりによる「根腐れ」か、根が張りすぎて「根詰まり」している可能性があります。
寒さ
症状
気温10度以下で生育が止まり、5度以下になると枯れてきます。会社でも一般家庭でも、昼間に人が生活している場所では夜中になっても、5度以下になることはありません(パキラは5度までは耐える)。大抵は。パキラは10度以下になったあたりから生育が鈍くなるため、新芽の葉っぱがボロボロになります。さらに既に生えている葉っぱが黄色くなって落ち、丸坊主になり、パキラが棒になります。ここまでくるとパキラの活動がほとんど止まっているため、水やりが多いと根腐れを起こしやすくなります。
●冬の寒さで落葉している――と思い込んでいたら、根腐れしていた。ということはよくある。冬の水やりはそれだけ繊細。気をつけましょう。
寒さの解決策
水やりを控えることでパキラは寒さへと耐性が強くなります。水やりの頻度を減らすことで5度くらいまで寒さに耐えられるようになります。冬場の夜は窓から離しておきます。窓は外気に近く、氷点下になりやすいからです。昼間はできるだけ日光に当てましょう。
冬の寒さで落葉することは普通です。これは寒いうちは落葉して負担を減らして対応するというパキラの戦略であり、生理現象であって病気ではないです。むしろ健康な反応とも言えます。その状況に合わせて水やりの頻度を調節して、人間側で対応していきましょう。
●年末など会社が長期に誰も来ない時期に枯れることはよくあります。
根詰まり
症状と解決策
パキラは基本的に根の張りが弱く、根詰まりはなかなか発生しない。植え付けて数年経って発生する可能性があるくらい。根詰まりすると葉っぱの先から枯れ込んだり、新芽が奇形になったりと症状が出ます。植えっぱなしにしていると、土の中の「赤玉土」が崩れて泥状になり、水はけが悪くなって根腐れを起こします。根詰まり予防と、赤玉土の劣化に対応するためにも2年か3年に一回植え替えをするといいです。
最後に
と、いうわけで枯れる理由をあげてみました。原因を探り、原因を改善しないことには回復はありません。くれぐれも「元気がないから肥料を!」なんてやらないでくださいね。弱っているパキラに肥料をやるとトドメを刺すことになります。まずは原因究明から!それではまた。
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