ユスラウメの育て方:生食できる果実が容易に収穫できる

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ユスラウメの基礎データ

ユスラウメ
科名
バラ科
属名
サクラ属
学名
Prunus tomentosa
耐寒
マイナス30度
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
ユスラウメの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

ユスラウメとは?

ユスラウメ:ユスラウメとは?
ユスラウメは乾燥に強く寒さにも強くて日光を好みます。庭植えが好ましいが、ベランダで鉢植えでの収穫も可能。ただ、ベランダ栽培だと蜂が来ず、受粉ができないのでその場合は人工授粉する。庭に植えれば手間が掛らず、甘酸っぱい上品な実が成るユスラウメ。失敗する人も居ますが(土質や日当たりで)、簡単な部類の果樹です。モモやスモモの台木になる。

苗から育てると実がなるまでは3年か4年掛ります。春に白い花が咲き、6月ごろに果実が成ります。収穫は実に艶が出てから。収穫後はすぐに食べないと傷んでしまいます。樹高は2メートル程度と低く、花も綺麗です。花芽分化は8月。これが翌年の春に花になります。一本で結実します。

実が多すぎると収穫時期には実が小さくなったり、熟す前に枯れてしまったり、株に負担が掛って弱ってしまいますので、花の後の5月に実を間引いておきます。寒くなると落葉します。

最初に簡単にまとめ

●鉢植えは土が乾いたら水をやる。乾燥に強い方なので水のやりすぎに注意。庭植えの場合は自然の雨だけでも十分。
●樹高は2mから3m。
●2月あたりに寒肥を。
水はけの良い土で植える。
●日当たりで育てる。
●冬に剪定して、幹まで日光が入るように枝をさばく。ひこばえも切る。
●5月に実を間引くといい。

水やり

鉢植えの場合は土が乾いていたら水をやります。ユスラウメは乾燥に強い方で、過湿に弱いです。鉢植えの場合は土が濡れている間は水をやらないようにします。

庭植えにした場合は根付いてしまえば降雨だけで十分育ちます。日照りが続くようであれば水をやりますが、そうでなければ不要です。庭植えする場合は水はけの悪い土に植えると根腐れしますので気を付けてください。

肥料

冬(2月)に寒肥として、堆肥か化成肥料をやります。根に当たらないように、週に溝を掘るか、何箇所かふかさ20cm〜25cmの穴を掘って説明書の規定量を埋めます。リンの多いものを施すと実付きがよくなります。

収穫が終わり、8月に花芽分化するので、この時期に同様に肥料をやるといいです。

植え付け・植えかえ

時期・頻度

植え付けは12月から3月の落葉時期に行います。植え付けて三年ほどで収穫できる。ユルラウメは自家受粉できるので一本あれば実はなる。二本植える必要はない。

あんまりホームセンターなどには売ってないので、植えるのであれば店舗に注文するか、ネットショップで購入するといいです。
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用土

水はけのよい土を好みます。鉢植えにする場合は市販の培養土に川砂を二割ほど混ぜて水はけをよくしてから植えてください。

庭植えの手順は?

深さ40cm〜50cmの穴を掘り、大きな石があったら取り除いておきます。掘り出した土に腐葉土か堆肥を、庭土に対して2割ほど混ぜて、化成肥料を説明書きの規定量入れて、よく混ぜて用土とします。できれば1週間寝かせて、土を馴染ませると根が広がりやすくなります。

穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後にたっぷりと水をやって完成です。庭土が粘土質で水はけが悪いのであれば川砂・軽石パーライトなどを混ぜて水はけをよくしておきます。

鉢植えの手順は?

10号鉢の底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に鉢底から水が出るまで水をやってください。

鉢はプラ鉢でもいいが、素焼きの方が水捌けがよくてよりよい。

植え替えをするときは鉢から株を取り出して、株についた古い土を3分の1ほど落として、同じ大きさの鉢かひと回り大きな鉢に植え替えます。

管理場所・日当たり

ユスラウメは半日陰でも生育しますが、日光が不足すると生育不良が起きますし、果実が減ります。必ず日当たりで育てます。暑さと寒さには非常に強いので、防寒も必要ありません。栽培は日本中どこでも可能です。

剪定

落葉時期の剪定

ユスラウメ:落葉時期の剪定
剪定は落葉時期に行います。

植え付けしたらまず、60センチくらいで苗木の先を切ります。これで脇枝が出て来ますので、この脇枝の先を切って更に脇枝を出させ、樹形と整えていきます。何年かすると花がつき、実がつきます。

剪定は控えた方が無難。邪魔だなと思った枝を切るくらい。
ただ、ユスラウメは日光が不足すると弱ってきます。短い枝が伸びて内部に日が届かなくなると、この部分の枝が枯れてしまい、その枯れ枝に病気が発生するなど悪いことづくめです。落葉時期に内部の余分な枝と影を作る枝を間引いて日を通してあげてください。

5月の剪定…実が付きすぎると株が弱る

新枝に花が咲き、実が成ります。沢山実が付きすぎると熟す前にダメになったり、株が弱ります。今年は大量に実ができたのに、翌年はいまいち!みたいなことがよくある場合は、開花したときか5月あたりに剪定して実つきを抑えます。様子を見て判断しましょう。

収穫と人工授粉など

実はそのまま食べる。ホワイトリカーにつけてもいい。実は蜂などで受粉しないとできないので人工受粉させると確実。耳かきのボンボンで中をこちょこちょっとして受粉させる。白実のユスラウメってのもあるが白実は生では食べられないので火を通すか砂糖や酒につけたものを食べる。
●庭に植えていると近所の子供が食べる。
●白実は結実が少ない。白実はあんまり美味しくないとも言われるが完熟していれば美味しい。
●大量に実がなり、食べきれない。食べきれずに放置していると鳥とナメクジに食べられる。
●ニワウメというよくにたものがある。ニワウメの方が実が小さく、赤黒く、硬くてあまり美味しくない。花はニワウメの方が綺麗。

病害虫・トラブル

●春から毛虫が発生して丸坊主になることがある。早めに駆除しましょう。少ないうちは手でとってもいいですが大量に出たら薬剤で駆除します。
●葉っぱの先が赤くなるのは肥料切れかも。
●三年以上育てていても全然開花しないなら、肥料不足を疑う。リンのたっぷり入った肥料をやりましょう。
●フクロミ病…実が3センチくらいに膨らんでスカスカになる。もちろん食べられない。取り除き、拡がるようならジベレリン二回散布(満開時とその二週間後)する。

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特徴・由来・伝承

バラ科サクラ属の落葉低木サクランボによく似た果実を初夏につけます。ユスラウメの実は収穫するとスグに傷んでしまうために流通しませんが、生で食べられる美味しい果実です。

自生地は中国北西・モンゴル・朝鮮半島です。江戸時代に日本に渡来しました。
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