イロハモミジの育て方

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イロハモミジの基礎データ

イロハモミジ
科名
ムクロジ科
属名
カエデ属
学名
Acer palmatum
別名
いろは楓
水やり
水を好む
場所
外の半日蔭
難易度
上級者向け
イロハモミジの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

イロハモミジ(イロハカエデ)の特徴は?

イロハモミジ(イロハカエデ)はムクロジ科カエデ科)の東北南部より南に自生する落葉樹。いろは紅葉・いろは楓とも呼ばれ、日本で最もよく見かけるカエデです。
イロハモミジ:補足情報

イロハモミジ:補足情報
花は地味で分かりづらいのですが、実には翼がついていて(翼果)、風にのって、くるくると舞います。種子はそのままでも3月に発芽しますし、冷蔵庫で保管しておいて、3月に種まきして発芽させても株は増やせます。秋に葉っぱが真っ赤に染まり、落葉するとあたりが赤い絨毯を敷き詰めたようになります。和風洋風問わないのも人気。

イロハモミジは、ヤマモミジオオモミジよりも葉っぱが小さいとされていますが、イロハモミジとヤマモミジの違いが不明確(個体差が非常に大きい)で地域によっても非常に曖昧です。育て方は同じです。盆栽ではイロハモミジを「ヤマモミジ」と呼ぶので余計ややこしい。

葉っぱのトンガリを「いろはにほへと」で数えたことが名前の由来とか。

イロハモミジは川べりや谷合に育つ植物で、乾燥に弱い…というか空気の乾燥に弱く、強い西日が当たる場所では葉っぱが丸まってしまいます。

台風の塩害で葉っぱがボロボロになり、紅葉しても落葉しないこともある。
樹高5m
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水やり

庭植えの水やり

庭植えにした場合は、植え付け直後に水をしっかりやった後はほぼ降雨だけで大丈夫なのですが、日当たりがいいところに植えていると、葉っぱが焼けたり乾燥で葉っぱが丸まってしまったりと、意外と乾燥に弱く、よく見て水をやるなどしてください。

また、植え付けして一年は根が広がっておらず、特に乾燥に弱いので一年は注意して水やりをしてください。

鉢植えの水やり

鉢植えの場合は土が乾燥していたら水をやります。鉢植えだと庭植えよりも夏は乾燥しやすく、乾燥すると葉っぱが縮れます。夏のダメージは秋以降にも影響し、紅葉しないこともあります。

全体に水を掛けてください

春以降、日光が当たると葉っぱが乾燥で傷むことがあります。そのときはイロハカエデ全体に水を掛けてください。コレでかなり乾燥を防げます。

肥料

イロハカエデは土に有機物が十分にあるならば追肥はしなくていいです。

生育が悪いのであれば肥料をやります。落葉したら、株元に緩効性肥料(油粕か化成肥料)をやります。生育に問題がないなら肥料はやらないでいいです。
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植え付け

苗は実際に見て、枝ぶり・色合い・葉の大きさなどをチェックしてから購入し、その上で鉢植えで1年〜2年ほど栽培して確認してから庭植えにするといいです。もちろん、最初から庭植えにしてもいいです。

時期

植え付けの適期は落葉期(12月から3月)とされますが、真夏以外であればいつでも植え付けは不可能ではないです。

用土

用土は一般的な培養土か、赤玉土6腐葉土4を混ぜたものを使います。庭植えの場合は土に腐葉土か堆肥を入れて用土とします。

イロハモミジは湿潤な土を好みますが、庭土を掘り返した時に、水がしみ出すほどに湿潤なのはダメです。植える場所を再検討してください。

庭植えの場合

庭植えする場合は深さ50センチ直径50センチの穴を掘って、掘り出した土に3割の腐葉土か堆肥を入れて混ぜて、半分ほど土を戻して、苗木を置いて、隙間に土を入れる。最後に水をやってください。

土で株の周囲に囲いを作って、水を溜めて染み込むまで待ち、染み込んだら土をならす「水極め」をすると根が土に馴染みやすいです。
植え付けてからしっかりと根付くまで…最初の2週間は特に乾燥しないようにしてください。植え付けして一年目の夏は水切れしやすいので注意します。ちゃんと根付けば自然に降る雨で十分です。

麻布が巻いてある場合はそのまま。土に植えていれば徐々に分解されてほどけていきます。ナイロンロープがしてある場合は出来るだけ切って取り除いてから植えましょう。ナイロンロープをほどくことで根が崩れるようならばほどきません。

鉢植えの場合

できるだけ深い…根鉢の1.5倍の深さの鉢を用意して植えます。

鉢底の穴に鉢底ネット(鉢底網)を敷いて土が流れ出ないようにして、その上に鉢底石(軽石)を2センチから3センチほど敷いて、その上に土を入れて、苗木を入れ、隙間に土を入れます。鉢を揺すると隙間ができますので、その隙間に土を入れ、隙間ができなくなるまで続けます。最後に水をたっぷりとやり、鉢底から水が出るのを確認します。

管理場所・日当たり

イロハモミジは日当たりを好むのですが、西日が当たるような場所だと葉っぱが乾燥してカリカリになってしまいます。半日陰でも育ちますので、庭植えにするのであれば半日陰(午前中だけ日当たりか木陰)に植えるのが無難です。

鉢植えであれば、春と秋は水切れしないのであれば日当たり。夏は木陰で乾燥を防ぎましょう。冬は落葉しているのでどこでもいいです。

紅葉が鮮やかになるのは日当たりです。昼間に光合成して作った糖分が夜の冷え込みの中で赤い色素に変化して紅葉するからです。そのため昼と夜の寒暖差(15度以上の差が欲しい)が激しい地域ほど色づきやすいです。紅葉する要因に関しては色々あって、コレとはハッキリ言えませんが、肥料が多い・剪定が足りない・夏のダメージなどがあります。

剪定

そのまま放置して伸ばしていても不格好にならないのもイロハモミジのメリット。大きく樹形を乱す枝がある場合は切りますが、剪定は控え、自然な樹形を楽しむようにします。

他の邪魔な枝を落として、風を通す。風が通り、日光が通ることで生育にもいいし、害虫アブラムシハダニ)が発生しにくくなります。

春の剪定

3月に新芽をかきます。新芽を全て出すと、枝葉がたくさん伸びすぎてしまうので、3月に新芽を間引いて減らします。

6月の剪定は徒長枝をさばきます。この時期は太い枝を切ると、樹液が出てここから雑菌が入って病気になるので、徒長枝だけにします。

徒長枝ってのは勢いよく伸びてる枝のこと。やたら長くてまっすぐで枝分かれしていないのがあります。これを放置していると樹形が乱れるし、徒長枝に栄養を無駄に取られます。春の早いうちに剪定しましょう。

冬の剪定

冬(落葉時期の12月から2月)は樹形を整えます。邪魔だなと思った枝をチョキチョキ落とします。冬は太い枝の剪定もできます。太い枝を切ったら癒合剤を塗って病気を防ぎましょう。

剪定の詳細は
を参考にしてください。

病害虫

枯れているか?確認しましょう
葉っぱが枯れ込んできたら、まずは株のどこがどこまで枯れているか調べて現状を把握しましょう。枝を切ってみて、芯が緑・白で生々しかったら、まだ生きています。単に落葉しているだけで、環境が改善すれば新芽が出るかもしれません。

テッポウムシ
鉄砲虫カミキリムシの幼虫)が発生します。イロハモミジを枯れることも十分あります。木の根元にオガクズが落ちていたら、テッポウムシがいますので、穴を探し出して穴に薬剤を入れて駆除します。早めの対処で駆除するようにしましょう。
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コガネムシの幼虫
コガネムシの幼虫が根を食べ、気がついたら細い根がほぼ全滅ということも。鉢植えであれば、鉢を外してみて内部にいるかどうか調べます(見つかるとは限らないが)。特に理由もなく調子を崩しているなら、可能性は高いです。薬剤で駆除しましょう。
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ウドンコ病
白い粉をふくカビの一種。剪定して風通しをよくしていると発生しにくいし、発生しても株が元気だと治癒することもある。病変部分は取り除き、殺菌剤で消毒する。
薬剤などは以下のリンクを参考に。
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最後に…

イロハモミジは剪定と乾燥対策が大変ですが、季節を感じられる庭木として人気です。シンボルツリーとして植えられたり、自然な雰囲気のナチュラルガーデンに向いています。

他のシンボルツリー・ナチュラルガーデンに適した植物は
を参考にしてください。

モミジとカエデの違いについては
を参考にしてください。
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