ヘデラ(セイヨウキヅタ・へリックス)

科名 | ウコギ科 |
属名 | キヅタ属 |
学名 | Hedera |
別名 | セイヨウキヅタ・へリックス |
水やり | 水控え目 |
場所 | 外の半日蔭 |
難易度 | 初心者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
植え | ||||||||||||
肥料 |
目次
スポンサーリンク
ヘデラとは?


ヘデラの水やり
庭植えの水やり
庭植えならば基本的に放置で充分です。ヘデラは乾燥に強いので、雨が当たる場所に植えた場合は他の植物に水をやるついでに、ちょっとあげれば大丈夫です。ただし、乾燥するとハダニが発生し枯れ込む。ハダニ対策として葉っぱに水をかけてやると良いです。葉っぱがパリパリしている、葉っぱが薄いってのは水不足です。庭植えすると繁茂して隣家に侵蝕して困るかもしれないので、鉢植え推奨。
雨が当たらない場所に植えた場合は、土が乾いているようならば、たっぷりと水をやってください。冬は成長が鈍っているのでさほど水を必要としていません。土の表面が乾いてから3日~5日ほど間を空けてから水をやってください。
鉢植えの水やり

斑入りのアイビー品種は生育が鈍いです。斑の白い部分に葉緑素がないため。なので、水を吸い上げる力も弱い。緑のアイビーと斑入りのアイビーを同じタイミングで水やりしていたら、斑入りアイビーは根腐れします。そのくらい水やりの頻度が違う。
葉水(霧吹きで葉っぱに水をやること)は必要ないが、ハダニ予防と、葉っぱにホコリが付いている場合は、水で洗い流すといいです。
ヘデラの肥料
肥料はなくてもいい。あまりに生育が悪い場合は、生育時期に一ヶ月に一回緩効性化成肥料をやるか、二週に一回、液体肥料をやる。ただし、ヘデラは肥料がなくても育つし、肥料が多いと変異(=突然変異)しやすくなる。茎の途中から斑入りのヘデラが、緑のヘデラになったりする。すると緑の普通のヘデラの方が頑健なので、気がついたら緑のヘデラだらけになっていることがある。肥料は基本的には必要じゃないので、やっても量を控えること。変異すると大抵は先祖返りして緑の葉っぱになる。が、たまに独特な斑入りの品種に変異することがある。本当に稀ですが。
ヘデラの植え付け・植えかえ
時期
植え付け・植え替えに一番いいのは活動が始まった直後の4月。ヘデラは根を張るスピードが速いので、鉢植えにした場合は根詰まりを起こしやすいです。鉢の底から根っこがワサワサと出てきたら、植え替えのサインです。古い土を落として植え替えをする。少し涼しいほうがトラブルが少ない。最高気温が18度を越えて以降に植え替えをすると立ち枯れ病になることも。6月以降も植え替えは可能だが、植替えの時に、古い土は落とさないで、一回り大きな鉢に植え替えるようにする。じゃないと根腐れしやすい。
●ヘデラは頑健な植物だが、それでも植え替えはストレスで、1シーズンに2回も3回も植え替えをすると根を傷めてしまう。
●4月5月でも根はいじらないほうがよりよい。ただし、その後にすぐに取り返せるので問題は少なくてすむ。
●4月5月でも根はいじらないほうがよりよい。ただし、その後にすぐに取り返せるので問題は少なくてすむ。
用土

鉢
理想的には空気が通る素焼き鉢。鉢の表面から水が蒸発して、根腐れ予防になる。プラスチックの鉢の場合、水が表面から蒸発せず、根腐れの原因になりかねない。でも、これは水やりの頻度を調節すれば対応できることなので気にしないでもいい。鉢は、現在のそれより一回り大きな鉢に植え替えるようにするか、4月までに植え替えをして古い土を少し落として同じ大きさの鉢に植え替える。急に大きな鉢に植え替えると、冬に水が蒸発しきらず、根腐れの原因になる。
鉢の植え替え・植え付け

4月5月なら古い土を3分の1ほど落として植え替えてもいいが、6月以降は古い土を落とさず、根も崩さないほうがトラブルは少ない。
庭植え

庭植えについての注意点や手順については以下のページにまとめていますので、庭植えを考えている人はチェックしてください。
ヘデラの管理場所
室内

ただし、あまりに日光が不足すると元気がなくなり、斑入り種は「斑」が鈍くなるなどするので、夏以外の管理場所は動かしてちょうどいい場所を探しましょう。
室内で管理する場合、冷暖房の風が直撃しないようにします。冷暖房の風は乾燥していて、直撃するとさすがのヘデラも枯れてしまいます。
戸外の場合
夏は半日陰、他の季節は日当たりにするか、一年中半日陰の場所で管理します。一年中半日陰の場所に植えるか、そこに鉢を置きっぱなしでもいいです。越冬
ヘデラはマイナス5℃まで耐えられます。霜に当たっても、雪が積もっても枯れません。非常に頑健なので育てるのに気苦労はありません。むしろ増えすぎて困ることがあります。ヘデラの水挿し

水挿しにすると発根する。発根に適した時期は夏と冬以外。こういうのは何個もやって何個か発根するというもの。画像では透明な器に入っていますが、水挿しにするときは透明じゃない器の方が発根しやすい。光が当たると発根しづらい(しないわけじゃないが、しづらい)。
元気な枝を10センチほど切って、葉っぱを2枚か3枚は残して、茎を水につけておく。根っこは節…葉っぱ出てる茎の根元の少し下から出てくるので、そのあたりが水に浸かるようにする。管理場所は日陰か明るい部屋。
水はこまめに替える。腐った水では発根しづらい。発根は数日ほどで始まる。水にはメネデールを入れておくとよりよい。
水挿し→土に植える
水挿しして発根したものを、土に植えるとそのまま馴染んで生育する。
よく「水挿しの根は、水挿し用の根なので土に挿しても根付かない」というのですが、ヘデラに関しては問題ないのは先人たちによって証明済み。土にいきなり挿すより、水差ししてからの方が成功率が圧倒的に良い。植え付けは3月4月以降がよいです。
紅葉について
秋になり寒さに当たると紅葉します。紫だったり、ピンクだったり、茶色だったり…キレイだったり、そうじゃなかったり。色合いは品種にもよりますが、どうやら育っている環境による部分が大きいらしい。紅葉はするのですが落葉はしません。単に色が変わるだけで、その葉っぱの色は春には元通りになります。
室内でも寒暖差があれば紅葉します。また、気候によって毎年、色合いが変わる。
ヘデラの剪定
長く伸びたら、ツルは切ってしまって構いません。切ったものを水挿しにして株を増やしてもいいです。葉っぱが汚くなったり、カサカサになって、株全体が傷んでいたら、全体を「葉っぱが全て無くならない程度」に刈り込んでやると、きれいな新芽が出て復活します。復活までは一ヶ月半から二ヶ月ほど。やるのは4月から5月あたりか、夏の暑さを越えた9月下旬か10月。斑入り品種は夏の高温で緑葉になっているんですが、刈り込んでやると10月11月に斑入りのきれいな新芽が出ます。
ヘデラの病害虫
アブラムシ新芽の汁を吸って駄目にしてしまう。ヘデラの生育力の方が強いので即アウトってことはないが、徐々に弱る。オルトランやその他の薬剤を併用して駆除する。1個の薬剤では耐性がついて効かなくなるので注意。
ハダニ
乾燥すると発生する。葉っぱに水をかけることでハダニ予防になる。放置しておくとヘデラが全滅する可能性がある。爆発的に増えるので、見つけ次第、薬剤を散布する。一番は葉っぱと葉裏に水をかけること。
ヨトウムシ
葉が食べられているが、虫が見えない。でも、黒い糞が見えるってなるとヨトウムシの可能性が高い。土中に潜んで夜になると葉を食べるので、夕方に待っていると出てくるので捕殺するか、薬剤を散布する。
オンシツコナジラミ
葉っぱを動かすと飛ぶ、白い虫がいたらコレ。
コバエ
コバエが飛んでいたらそれは根腐れしてコバエを呼んだだけ。もしくは土が腐っていて、根腐れ直前か。または土に有機物(腐葉土や油粕など)が多いと発生しやすいので、ピートモス中心の配合にしたり、肥料は化成肥料に切り替えることで予防もできます。
立ち枯れ病
雑菌が繁殖して菌が管を塞いで枯らしてしまう。水のやりすぎで、雑菌が繁殖した(根腐れ)かもしれないが、植え替え時期を間違った、根を不用意にいじったなどが原因のこともあります。
スス病
害虫の糞に生える「黒いカビ」。これで枯れることはないけど汚い。オンシツコナジラミ・アブラムシ・ハダニなどを駆除することで予防するしかないです。
●斑入り品種は薬剤の影響で弱りやすい。傷んでもぐっと我慢する(余計なことはしない)。
雑記
何年か経つと幹ががっしりとした低木になって行きます。這わせてから、バリバリっと引っ剥がすと三本足の動物が這い回ったような跡が残りますので、特に真っ白い壁などに這わせるときは良く考えてからにしましょう。
日陰でもグングンと育つので、気軽に植えることが出来ます。よくフラワーアレンジメントの材料としてお庭で栽培しているので、フラワーアレンジをされる人は植えると何かと便利です。
びっしりとついた白いツブツブはヘデラの気根。虫の卵のようですけどね。気根が土や壁にたどり着かなかった場合、茶色く変色して塊になる。
スポンサーリンク