コモンセージの育て方

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コモンセージの基礎データ

コモンセージ
科名
シソ科
属名
アサギリ属
学名
Salvia officinalis
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
コモンセージの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

コモンセージの特徴は?

コモンセージはシソ科アサギリ属の宿根草ハーブ。食べることのできるほとんど唯一のセージ。他のも食べられなくもないけど、調理用としてはほぼコモンセージ一択。ハーブティも美味しくいただけます。花も咲き、香りが強く、夏越しさえうまく行けば簡単に増え、長期的な収穫が可能です。

春に芽吹いて花を咲かせ、夏を越して秋を越え、冬は霜に当たって落葉しますが、春にはまた芽を出します。植え付けは春。種蒔きは春と秋です。コモンセージは発芽が一定でなく、性質もバラけていて生育が遅いので、種蒔きには向いていませんので、必要な分の苗を植えつけましょう。

高温多湿に弱く、梅雨の長雨と夏のムレで、枯れ混むことがありますが、梅雨前に前もって刈り込んでおくことで風通しをよくして、夏越しさせるのは難しくはありません。冬に霜に当たると落葉して枝だけになります。根本から三分の一だけ残して刈ってください。
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鉢植えの水やり

コモンセージは乾燥に強く、多湿に弱いです。水をやりすぎると根が腐って枯れてしまいます。土が乾いていたら、鉢底から水が出るくらいにしっかりと水をやるようにします。受け皿の水は捨ててください。水が腐って根腐れしてしまいます。

水やりが多いと徒長しやすい。日当たりがいいのに徒長していたら水のやりすぎを疑います。

冬の水やり

冬は成長が止まり、低温によって蒸発が鈍くなって土中の水分が残りやすくなります。そのため、水やりは控えめに行います。土が乾いてから数日が経過した後に水を与えるようにします。水やりのタイミングがわからない場合は、土壌水分計(水やりチェッカー)を使用して土壌の湿度を測定し、土中の水がなくなってから水やりをします。
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庭植えの水やり

基本的には自然に降る雨だけでもいいですが、葉っぱや土の様子を見て水をやるようにします。植え付けてしばらくは株が小さくて乾燥に弱いので、その際は庭植えでも水やりは気をつけてください。

肥料

春と秋に緩効性の固形肥料をほどこすか、春と秋に二週間に一回程度液肥をやります。夏は暑さと湿気で株が弱りますので肥料はやらないでください。弱っているコモンセージに肥料をやると逆効果で根腐れの原因となります。また冬は落葉して休んでいますので、肥料はやりません。
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植え付け・植えかえ

時期

春と秋に植え替え。鉢植えは鉢の底から根が出ていたら大きな鉢に植え替える。もしくは株分けして、根を張るスペースを作る。庭植えの場合は植えっぱなし。ただし、植え付けして4年か5年ほど経つと茎が木質化して生育が鈍くなってくるので、挿し木して株を更新した方がいい(収穫するなら更新した方がいい)。

用土

水はけのよい肥沃な土を好みます。コモンセージは酸性土壌を嫌います。市販されているハーブの専用土で植え付けをしてください。自作する場合は赤玉土7腐葉土3を混ぜたものを使います。

庭植えであれば苦土石灰で中和してから植えましょう。

鉢植え

直径30cmの鉢に1株。プランターには苗二株。

鉢植えの場合は、鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(軽石)を2cmから3cmほど入れて、鉢底石(軽石)の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。

植え替えの場合は古い土を三分の一ほど落としておきます。根の負担を減らすため、地上部の枝も半分ほどに切り詰めてから植え替えましょう。同じ大きさの鉢でも、ひと回り大きな鉢に植え替えてもいいです。

庭植え

庭植えする場合は前もって深さ20cmほど掘り返して苦土石灰を混ぜ込んで中和させておきます。中和には1週間〜10日かかるので、反応が終わってから、元の土に対して2割ほどの腐葉土を入れて、化成肥料を少量入れて、よく混ぜて用土とします。

庭の土が粘土質で水はけが悪いならば川砂・軽石小粒・パーライトなどを混ぜて水はけをよくします。穴に半分の用土を戻し、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。株同士は40cmほど離して植えましょう。

挿し木で増やす方法とメリット

花が咲けばその後に種子が出来て、こぼれダネで株も増えます。ただこぼれダネは親株の性質を受け継ぐとは限らず、香りの鈍い個体が増えていきます。その香りの鈍い個体同士が交雑してさらに香りのないセージが…と、なるので、親株と同じ性質を持った個体を増やせる挿木が一般的です。

夏を避けた春と秋に、枝を5cm〜10cmほど切り取り、下葉をむしって、切り口を斜めに切って挿し穂をつくります。トレイに赤玉土小粒単用をか挿し木用土を入れて、挿し穂を挿し、水をやり乾燥しないようにしつつ、明るい日陰で管理していると発根します。

発根して、新しい葉っぱが出てくるくらいに安定したら、鉢や庭に植え付けます。

管理場所・日当たり

日光を好みますので、春と秋はできるだけ日光に当てます。半日陰だと徒長しがちですが、栽培は可能なので、年間を通して半日陰でもいいです。

夏越し

真夏の直射日光と高温と多湿を嫌うので、庭植えにして日向で管理している場合は、夏だけはヨシズなどで半日陰の環境を作ってあげてください。鉢植えであれば、夏は風通しの良い半日陰に移動させます。

また、蒸れないように梅雨前か夏前に株全体を剪定して、傷んだ葉っぱをむしって風通しをよくしておきます。

越冬

冬は寒さに当たって地上部がなくなりますが、耐寒温度はマイナス5度とまぁまぁ強いので、土が凍結しない限りは越冬して、春には芽吹きます。中間地暖地では戸外で問題なく越冬します。寒冷地ではマルチングをして凍結を防ぐか、鉢植えにして室内に取り込みます。

剪定

花芽は昨年伸びた枝から出た新芽につきますので、新芽が出て以降は切り戻し・剪定をしないでください。剪定の適期は開花後6月〜7月。コモンセージは夏の高温多湿に弱いので、梅雨前に全体を刈り込んで風通しを良くするとよいです。

花を期待しないならいつ剪定・・・というか収穫してもいいです。

ハーブティーに

コモンセージはハーブティーにも使えます。生育時期の4月〜10月に適当に葉っぱをむしります。香りは5月が一番良いです。

生葉を10枚〜20枚を熱湯に入れて5分蒸らして飲みます。保存する場合はドライハーブにも可能です。束ねて風通しの良い日陰で干しているとできます。もしくは電子レンジで水分を飛ばします。ドライハーブも同様に熱湯で5分〜10分蒸らすとハーブティーにできます。

ハーブティーは複数のハーブを組み合わせてオリジナルブレンドを作るもので、一種で作るものではないです。他のハーブも育てて、自家製オリジナルブレンドを作ってみてはどうでしょうか?他のハーブについては
を参考にしてください。

病害虫

コモンセージは香りが強く虫がつきません。それだけでなく、近くに植えた植物にも虫が付きづらくなります。アブラナ科の植物に蝶がタマゴを産み付けるのを防ぐ効果があります。

特徴・由来・伝承

セージが庭にある家には死人が出ない――なんていう諺(コトワザ)があるくらい古来から薬用として利用されてきたハーブの一種。セージとサルビアは同じ属の植物で、ハーブ目的のものをセージ、観賞用のものをサルビアと呼ぶ(とは限らないですが、まぁそんな区分けです)。

セージには多種ありますが、単にセージと書くとコモンセージを指します。コモンセージは薬用サルビア・ガーデンセージとも呼ばれます。
頑健で枯れないブロードリーフセージという種類があります。ブロードリーフセージは葉っぱが大きく、薬効がセージと同じで収穫量が多くなるという利点がありますが、あんまり「かわいくない」です。
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