ナツツバキ(娑羅樹・夏椿)

科名 | ツバキ科 |
属名 | ナツツバキ属 |
学名 | Stewartia pseudocamellia |
別名 | 娑羅樹・夏椿 |
水やり | 水を好む |
場所 | 外の半日蔭 |
難易度 | 中級者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
種蒔 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
剪定 |
目次
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ナツツバキ(夏椿・シャラノキ)の特徴

夏に木陰を作り、清楚な白い花、幹はツルツル。
ナツツバキは沙羅の木とも呼ばれています。これは釈迦が入滅した際に東西南北に生えていた沙羅の木が合わさり林を覆って枯れたとされ、沙羅の木は仏教では聖樹です。ナツツバキと沙羅の木は本来は別種なのですが、長い間この沙羅の木だと誤解されていて、今でも日本で沙羅の木(シャラノキ)というとナツツバキのことを指します。そんな理由もあってシンボルツリーにも人気です。
通常ツバキというと冬も常緑ですが冬は落葉します。そして紅葉もします。ただし紅葉は環境により、赤だったり黄色だったり、紅葉が鈍いこともあり、紅葉目的で植えるのはオススメできません。樹高は8mから10mと大きめなので、大きくなりすぎないよう剪定しましょう。
樹高8m〜10m
水やり

特に夏は危険。水切れ、乾燥すると葉の先から枯れこんできます。乾燥による枯れ方と葉やけによる弱り方とは違います。乾燥(水切れ)の場合は枝も枯れ、枯れる枝と枯れない枝があり、その差がハッキリしています。
葉焼けの場合は葉っぱの中心部あたりがボンヤリと茶色く変色する感じです。
ナツツバキは水と日光とそれなりの肥料があれば、年々成長します。すると今までの水の量では不足して水切れが置きやすくなります。また温暖化の影響もあって夏になると乾燥で枯れこむことが多くなっています。

肥料


鉢植えの場合は、土が少なく、流れ出やすいため、肥料不足になるので2月と秋に肥料をやります。鉢のフチに化成肥料を置きます。
有機物を埋める
成長してくると、欲しがる水の量も多くなります。水やりの頻度も増やしますが、土に含まれる腐葉土の量が分解されて減り、水もちが悪くなっているのも原因です。そこで、3年に一回は肥料を埋める穴に一緒に腐葉土か堆肥を入れて混ぜて埋めておきます。植え付け・植えかえ
時期・頻度
植え付け・植え替えは落葉時期の12月〜3月に行います。鉢植えの植え替えは2年に一回ほどです。用土
肥沃な土を好み、通気性があり、水もちの良い土を好みます。鉢植えであれば一般的な培養土で植えます。庭植え

鉢植え

ナツツバキは根をいじると枯れるので、植え替えのときは土を落とさないで、ひと回り大きな鉢に植え替えます。すぐに限界が来るので、できれば庭植えにしてしまいましょう。
種まき
秋(10月)に種を取り、そのまま直播するか、濡らしたピートモスやバーミキュライトを入れた容器にまけば、発芽し育苗できます。管理場所・日当たり

移植が苦手です。苗木を植えつけたあとは移動できないと考えて下さい。植える場所をしっかりと検討しましょう。
剪定
剪定は落葉時期に行います。自然な樹形を楽しむもので、剪定はしない方が樹形は綺麗。剪定すると乱れて変になりますし、強い剪定をすると枯れることもあります。なので邪魔な枝以外は剪定をせず、ちゃんと残すべき枝は残しましょう。
具体的には枯れた枝を落とし、変な方向に出た枝を落とし、密生している枝を落とし、自然な樹形を維持するようにします。落とすべき枝についての詳細は以下のページを参考にしてくださ。

癒合剤はホームセンターで売ってます。もしくは木工用ボンドで塞ぎます。ようは外気に触れないようにすればいいのですね。
病害虫
チャドクガツバキ、サザンカ、ヒメシャラといったツバキ科の植物にはあのチャドクガの幼虫――毛虫が発生します。ナツツバキを植えるということはチャドクガとの戦いを覚悟しないといけません。ただしナツツバキ・ヒメシャラにチャドクガがつくのは希。珍しいです。でも発生することはありますので、ある程度の覚悟を。
サビ病
オレンジ・茶色のカビが発生する。枯れるほどではない。密生すると発生しやすいので、枝をさばいて風を通すことで予防できます。
灰色カビ病
低温・高湿度だと発生する。風通しをよくすれば、発生しないので、枝をさばいて風を通しましょう。
特徴・由来・伝承

生け花の花材として流通していて、小型版のヒメシャラもよく生け花で利用されます。
夏に咲くからナツツバキ――ということはツバキは冬に咲くのが当然、ってことです。ツバキは真っ赤な花を真冬の2月前後に咲かせます。花が少ない時期に派手な花を咲かせることから、庭木に植えたり、生垣にしたりと昔からよく見かける木です。ナツツバキはツバキの仲間、ということは、アレ(チャドクガ)が発生します。
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