金の成る木の育て方…水やりで大事なことは?植え替えの時期と手順は?

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カネノナルキの基礎データ
カネノナルキ
科名ベンケイソウ科
属名クラッスラ属
学名Crassula ovata
別名フチベニベンケイ・花月・金のなる木
水やり水控え目
場所日の当たる室内
難易度初心者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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カネノナルキ(金の成る木)とは?

カネノナルキ(金の成る木)はベンケイソウ科クラッスラ属多肉植物。日光を非常に好みますが、かといって日陰で育てたからと言って枯れるということもありません。とても育てやすい植物で、葉っぱの肉厚さを見れば分かるとおり、水分を溜め込む機能も備えていて、少々水をやり忘れたからといって枯れるということもありません。初心者向きの観葉植物と考えてください。

水やり

カネノナルキ:水やり
カネノナルキは多肉植物で、乾燥に強い性質です。その代わり、ジメジメした状態が長く続くと雑菌が繁殖して根が腐って枯れてしまいます。カネノナルキ(金の成る木)が枯れる原因の一位は間違いなく「水のやりすぎ」です。

カネノナルキの水やりのコツはとにかく「乾燥気味」。土が乾いてから数日経って水をやる程度。葉っぱから水が切れて、シワが寄ってから水をやっても十分です。そのくらいの「メリハリ」をつけて水をやる方が健康です。水をやるときは鉢底から水が出るくらいにしっかりとやります。

というか、例えばベランダに置いていると屋根があるから雨ざらしではないのですが、雨が降るとベランダの床が濡れているわけですから、土に少し雨が当たるわけです。その雨水だけでも大丈夫なくらいに乾燥に強い。

夏の水やり

夏に30度以上になってくると生育が止まり、水を吸い上げにくくなります。夏は水やりを控えて管理します。葉っぱにシワがよってから水をやる程度にするか、その直前くらいで水をやります。

1mを超える大きな株は8月9月に水を控えることで開花しやすくなる、とも言われます。植物は危機を感じると開花し実を残して子孫を残そうとするためです。

冬の水やり

カネノナルキ(金の成る木)は気温が10度を切ると生育が止まります。冬はさらに水を控えます。土が完全に乾いて…土中に水が無くなってから水をやる程度にします。目安としては月に一回程度です。ただしあくまで目安。土の状態と葉っぱの状態をよく見て水をやってください。水やりは鉢底から水がしみだすくらいにではなく、土の表面を濡らす程度の水量にとどめます。

冬でも完全に生育が止まっているわけではありませんから、完全に水を切ってはいけません。

肥料

基本的には肥料を多く必要とする植物ではないです。ですが生育時期に肥料をやって育てることで大きくなって開花しやすくなります。4月から9月の生育時期に薄い液体肥料を二週に一回やるか、一ヶ月に一回、少なめの緩効性固形肥料をやります。

植え替え

時期

春〜初夏に植え替えをします。2年か3年に一回、ひとまわり大きな鉢に植え替えましょう。鉢底から根が出ているなら根詰まり寸前なので、植え替えをしましょう。

冬に霜が降りない地域であれば戸外の庭植えで育ちますが、それ以外の地域では鉢植えにするのが普通。鉢植えにして冬は室内で管理するようにします。カネノナルキは縁起物の植物なので、枯らすとどうも気分が悪いです。

霜が降りる地域でも0度以下にならないならば、霜よけがあれば越冬する、かもしれない。

用土

多肉植物の土という専用の土か、サボテンの土があるので、それで植えるのが便利で安上がりです。自作する場合は
赤玉土腐葉土
赤玉土(小粒)4川砂4腐葉土2
赤玉土(小粒)5腐葉土3パーライト2

などの組み合わせで作ります。まーやっぱり多肉植物の土が便利です。適切な肥料も入っていますしね。地植えにする場合は、庭土に川砂やパーライト、腐葉土を入れて水はけ良くしてから植えてください。
多肉植物の土
多肉植物の土の購入はこちら

植え替えの手順

2年か3年に一回、植え替えをします。鉢の中に根が行き渡り、根が詰まると生育不良を起こします。これを防ぐために、植え替えをしなくてはいけません。生育時期(4月から8月)、鉢から株を取り出して、古い土を三分の一ほどとして新しい土で植え替えてください。根腐れしている場合は、土を「全て」落とし、古い変色した腐った根を切って落とします。それから日陰で切り口を綺麗に乾かしてから、植え直してください。
●株に対して大きな鉢に植えていると、根腐れしやすい。根腐れした場合は前より少し小さめの鉢に植え替えると根腐れを防げます。

挿木で増やす

葉挿しをして増やすことが出来ます。葉っぱを切って、一旦日陰で放置して、切り口を乾かします。乾かさないですぐに土に挿しておくと、切り口から腐ってしまうことがあります。土に挿して水やりをせずに日陰で置いていると根が出て成長します。成長しているなら鉢に植え替えます。

いくらでも増えてしまうのでふやし甲斐の無い植物です。鉢が場所をとって仕方ないです。

葉挿し、植え替え、ともに5月から8月の暖かい時期に行ってください。

管理場所・日当たり

春から秋は戸外で管理し、冬は室内で管理するのが基本。もしくは年間を通して室内の日当たりで管理します。

日当たりを好みますが、少々日が当たらなくても枯れることも無く成長しますので、玄関に放置している家も見かけます。日の少ない場所だと徒長してニョキニョキ伸びて不恰好になり、玄関のスペースを占領してしまうので、邪魔なときは適当に枝を落としてやりましょう。ただ、愛着があってなかなか剪定出来ない人が多いようです。

日当たりが悪いと葉っぱの緑が濃くなり、間延びする。かといって枯れるわけではないなら問題はない。

夏の管理場所

真夏の直射日光でも葉焼けしないのですが、室内からいきなり夏の直射に当てると葉焼けします。場合によってはほぼ丸坊主になることがあります。春から戸外で日光に当てて管理して慣らしてください。

葉っぱに白い斑入りのカネノナルキは真夏の直射日光に当てると葉焼けしますので、斑入り種は直射日光に当てず、寒冷紗・ヨシズ・カーテンなどで遮光してあげてください。

越冬

耐寒温度は0度で霜に当たると枯れます。霜は気温が4度以下で発生するので、実際には0度ではなく最低気温が5度以下になる前に室内に取り込みましょう。冬は室内の日当たりで管理します。

一般的な家庭では0度以下になることはほとんどないです。特にリビングなど昼間は人が生活している場所ならば夜中でも5度以下になることはほとんどないです。ただし外気に近い、出窓などは夜中に0度以下になることがあるので注意してください(強い寒気が来たら部屋の中央へ移動させる)。

夜中に寒さでヤバイ場合は、夜だけダンボールを被せて保温します。ダンボールだけでは寒いならダンボールの上から毛布をかけます。

霜に当たったら、そのままに(葉っぱを無理に落とさずに)して出来るだけ暖かいところで管理します。葉っぱはそのままにしていると自然と落ちます。霜に当たっても大抵は表面の葉っぱが枯れただけで、茎や根は生きています。暖かくなったら復活します。

病気・害虫

コナカイガラムシ
白いフワフワした虫が発生したらコナカイガラムシです。カイガラムシは基本的にどんな植物にも発生します。発生したら対応した農薬を散布するか、数が少ないのであれば、ティッシュで削ぎ落とすか、歯ブラシ削ぎ落とし、殺して捨てます。
放置しているとあっという間に増えるますし、カイガラムシの糞からスス病が発生する。とにかく早めに駆除しましょう。

カネノナルキに花が付かない理由

肥料が多い・水のやり過ぎ

肥料が多いと栄養を葉を伸ばすことにまわして、どんどんと大きくはなるものの花がつかないということになります。ある程度の大きさになっても花が咲かないときは、肥料を与えず、水も控えましょう。

カネノナルキに限らず植物にとって「花を咲かせる」というのは子孫を残すためのものです。栄養がたっぷりあるときは花を咲かせる必要がありません。すこし危機を煽ってやると花を咲かせやすいので、夏以降は肥料を絶ち、水も減らしましょう。本によっては水も一切やらないように書いてあります。

日光不足

カネノナルキは多種あり、花の咲きづらい品種もあります。一般的に流通しているカネノナルキは日光に当てなくても咲きますが、咲きづらい品種はかなり日光にしっかりと当てないと咲きません。

特徴・由来・伝承

「金のなる木」なんて俗っぽい名前になってしまったのは、金のなる木の新芽に五円玉を通していると、そのまま大きくなり、「お金がなっている」と言って園芸店が売ったことが始まりではないかなと思います(もしくは元々そういう遊び方をした?)。そもそも葉っぱが硬貨に似ているから欧米では「Money tree」「Dollar plant」と呼ばれていたことがこの仕立て方の元ネタではないかと思います。

実は花の名前は販売業者や輸入業者が市場に出す際に勝手に「商品名」として勝手に名前をつけることが多く、その名前が一旦馴染むと、学名や正式な名前よりも一般的になってややこしいことになりがちです。

最後に…

金のなる木は栽培しやすいことから、いくつもの品種があります。その他のクラッスラ属と一緒に以下のページにまとめてあるので参考にしてください。
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