プロテアの育て方

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プロテアの基礎データ

プロテア
科名
ヤマモガシ科
属名
プロテア属
学名
Protea
別名
シュガーブッシュ
耐寒
0度
水やり
乾かし気味に
場所
外の半日蔭
難易度
上級者向け
プロテアの開花時期…植え付け・植え替え時期…月別スケジュールです。

プロテアとは?

プロテアは南アフリカに自生するヤマモガシ科の常緑低木。アフリカというと暑い、熱帯の大陸というイメージがありますが、プロテアが育っている場所は南アフリカのケープタウンあたり。ケープタウンは降水量は少ないものの、気温は日本とあまり変わりません。(日本…夏28度・冬1度 ケープタウン…夏24度・冬15度)

春に開花するのが通常ではあるんですが、株が充実して環境が合えば、周年開花します。

プロテアは乾燥に強いのですが、根が浅く、意外と水切れになるという面も。かといって水を普通の園芸植物のようにやると立ち枯れてしまう。上級者向けの植物です。
樹高50cm〜2m
1m〜2m
花言葉自由自在、華やかな期待、王者の風格
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特徴・由来・伝承

アフリカの植物。ヨーロッパ人が南アフリカに到達してこの植物を発見して以降、プロテアはアフリカを象徴する植物になりました。花が非常に大きい。花屋さんで見かけるプロテアでも大人の握りこぶしより大きな花がほとんどで、開花すると子供の顔より大きい。

花はキク科の植物と同じで頭状花序(花が集まって形成している)。つまり花びらに見える部分は全て、それぞれが花。外側の花びらが昆虫の甲羅のようでもあり、花びらにシダ植物の根のように毛が生えていることもあって、通常の「花」のイメージとは一線を画す特殊な造形をしています。

プロテアは乾燥に強く、切花になって長持ち。それに枯れてしまっても形が崩れるわけでもないので、それなりに楽しめます。

キングプロテアは非常に大きく直径は30センチ。樹高は2メーター以上になります。キングプロテアはオナガミツスイという鳥によって花粉が運ばれます。オナガミツスイは枯れたキングプロテアの花で巣を作ります。

栽培のまとめ

●育てるのは難しい。
●ややこしいのは水やり
●夏は風通しの良い半日陰で管理する。
●土が乾いたら水をやる。水のやり過ぎに注意。
肥料は不要。やってもリンの多いものはやらない。
用土酸性のものを使う。

水やり

プロテアは本来、乾燥した地域で自生しているものなんで、乾燥に強いのですが、土の深くに根を張って水を吸い上げているものなのに、日本では鉢植えで管理することになり、そうなると乾燥にも弱く、また、水切れにも弱いという厄介なことになります。

土が乾いていたら、鉢底から水が出るくらいにしっかりとやります。これが基本です。

多湿に弱いので水をやりすぎないようにしてください。しかし、上記の事情から乾燥にも弱いところがあり、プロテアの栽培は水やりとの戦いです。ひっくり返すと水やりさえクリアすればさほどでもないです。春から秋は土が乾いていたら水をしっかりとやります。

鉢植えの場合は春は天気の日は毎日、夏は毎日、秋は二、三日に一回、冬は一週間に一回。あくまでこれは目安で、土の配合や風通しや地域によって違ってきます。

夏の水やり

日本の夏の高温多湿に弱く、風通しの良い半日陰に移動させ、ほぼ毎日、水切れしないように朝か夕方の両方か、どちらかで水をやります。

肥料

プロテアは根に細菌(プロテオイド)を飼っていて、それが肥料分を生成するので、肥料がほとんどないやせ地で生育し、肥料が多い肥沃な土地では枯れてしまいます。

鹿沼土赤玉土といった土にはほとんど肥料が無いので、これで構いません。しかしほとんど肥料が無い土壌にちょっと肥料をやると、よく生育します。
●肥料の多い土で植えると、根の細菌が死んでしまって枯れてしまいます。
●肥料は多少あげるといいが、「リン」が入っている肥料はダメ。枯れてしまいます。よって液肥はダメ。肥料はなくてもいい。

植え付け・植えかえ

時期・頻度

新芽が動き始める前の3月〜4月か、寒くなって活動が止まる10月〜11月に植え替えをします。

鉢の植え替えは2年か3年に一回。ただ、環境があっていて春から秋にかけて旺盛に生育した場合は毎年植え替えることになるかも。

根は崩さないで

プロテアやピンクッションの類は、根が傷つくと枯れてしまいますので、根詰まりして植え替える時も、苗から鉢に植える時(苗があればの話ですが)も、根から土を崩さず、そのまま一回り大きな鉢に植え替えてください。

用土

土は酸性の水はけのよいものを好みます。肥料分は必要なくやせ地を好みます。ブルーベリーツツジ科サツキアザレアスズランエリカ・カルーナブルガリス・シャクナゲ・サツキなどと同じような土を好みます。

自作する場合は鹿沼土4赤玉土4ピートモス2の割合で混ぜたものを使います。鹿沼土とピートモスが酸性で、赤玉土は中性です。ですが、植えていると一年か二年で酸性が徐々に弱酸性か中性になってしまいます。そうなるとプロテアは枯れてしまいます。
●ネイティブプランツ専用土というのがありまして、それが適しています。ネイティブプランツというのは「在来種」という意味で、この場合のネイティブというのはオーストラリアや南アフリカの「在来種」という意味合い。

ジェスター・プロテアなどアルカリ性を好むプロテアも

プロテアは酸性土壌を好むとされていますが、中には変わりモノがいて、アルカリ性土壌を好むプロテアもいます。しかし無理にアルカリ性にする必要は無く中性の培養度に川砂を混ぜて水はけをよくしたもので育ちます。

鉢の植え替えの手順は?

古い鉢から株を取り出し、土は落とさないで1号だけ大きな鉢に植え替えます。これ以上大きくできない場合は、土を少し落として同じ大崎の鉢に植え替えますが、ダメージがあり、回復まで時間がかかるので、地上部を半分くらい枝葉を間引いて根の負担を減らします。

新しい鉢底の穴を鉢底ネットで塞ぎ、その上に鉢底石を2cm入れます。その上に用土を入れて、株の土面が鉢のフチの2cm下になるように調節します。株を入れ、隙間に用土を入れます。このまま水はやらず、1週間は日陰で養生します。

1週間たったら水をやり、日当たりなどの普段の環境に戻します。

挿木も可能

剪定した太い緑の枝を、栽培用土に切り口をブスっと挿して、明るい日陰で管理していると発根します。発根するまでは水やりは控えます。成功率は悪くないです。

管理場所・日当たり

日当たりを好みます。

夏越し

真夏の高温には強いのですが、日本の梅雨〜夏の多湿に弱く、夏には戸外の風通しのよい半日陰か日陰へと移動させ、水やりも控えます。暑さ自体は問題ないです。問題なのは過湿。また一方で高温のために過乾燥になり枯れることもある。ややこしいが、蒸れない程度には水をやる必要があります。

越冬

耐寒性がありますが、それは生育して株が大きくなれば、の話で、それでもマイナス1度かマイナス2度程度で寒冷地では室内に取り込まないと越冬は出来ません。暖地であれば戸外で管理して越冬も可能です。霜に当たっても枯れないが、葉が傷み、新芽も傷むので室内が基本。室内に取り込む場合も日当たりで管理します。室内の暖房がかかっている部屋の場合、暖房の風が直撃しないようにします。

花ガラを摘む

花がしぼむと、種子を作ろうとして株が弱ってしまいます。花がしぼんでしまうか、その前に切花として利用してもいいです。とにかく種子を作らせないようにしましょう。

ちなみに種子を採取した場合、山火事で発芽する性質があるため50度のお湯に30分ほど浸すことで発芽しやすくなります。お湯につけてから、栽培用土にまいていると発芽します。

病気・害虫

カイガラムシハダニなどが発生する。
過湿を嫌い、乾燥気味なのでこれらの害虫の発生はある程度は避けられない。発生次第、捕殺し薬剤を散布する。もしくは前もって定期的に散布する。
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