小菊とスプレー菊の違い
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花屋さんでもよく分からない小菊とスプレーギクの違い
小菊は日本古来の昔からある菊です。それに対してスプレー菊は1970年代あたりから普及した西洋の菊です。小菊は花が小さく、スプレー菊は花が大きめ、なんていう見分け方で昔は良かったのですが、今は花の大きな小菊もありますし、逆に花が小さなスプレー菊も出ています。差異なんてあって無い様なものです。
菊って実は海外で評価が高い
日本にももともと野菊が自生していました。中国から重陽の節句とともに菊を愛でる習慣が入ったとされています。日本では古今集ですでに菊についての歌があるように、菊を鑑賞する習慣自体は長いです。菊が本格的に鑑賞されるようになったのは江戸時代です。江戸時代には多数の園芸品種が生み出されて、全国各地で菊が栽培されるようになります。幕末から明治にかけては菊は大輪を求めるようになりました。
明治維新後、その大輪の菊がパリの万国博覧会に出品され、その姿に魅了された西欧で強烈な日本ブームが来ました。当時はまだガーデニングブームで世界中の未知の土地から植物をかき集めていた時代でしたから、衝撃だったんでしょうね。
それからヨーロッパでも菊の育種があり、スプレー菊が生まれたのではないかと思います。私の記憶では、スプレー菊の元々はオランダだったと思うのですが、調べるとアメリカのヨダーという会社と書いてあります。うーん。もう少し調べてからまた追記します。
菊の種類
日本人にとっては菊はお供えの花ですが、ヨーロッパの人にとっては単にキレイな花です。特に冠婚葬祭に結びついていません。そのせいもあって、欧米ではブライダルにも菊が使われます。大菊
大菊はキクのうちで、花の大きさが直径9cm以上で、この大きさにするために一本立ちに仕立てています。現在の日本では葬式で見る花ですが、本来は観賞用の園芸植物として愛されてきました。おそらく花にあまり興味がない人で「菊」と聞くとコレをイメージすると思います。小菊
小菊はキクのうち、花の大きさが直径9cm以下のものとされますが、実際はもっと小さく3cm以下のものが多いです。花が小さいのですから脇芽を出させているため、スプレー咲きになっています。画像にあるように地味な色合いのものが多いのは、お供えの花として流通してきたからです。
スプレー菊
スプレー菊(スプレーギク)は、アメリカやヨーロッパ(オランダ)で品種改良された菊のグループで、花が小さいものを指します。小菊とスプレー菊の間には、明確な差はないとされますが、見た目には明らかにスプレー菊の方が遥かで色合いも多く、鮮やかで花数も多いです。小菊に比べて華やかなのは、お供え用の植物としてアメリカやヨーロッパ(オランダ)で品種改良されていないからです。日本も「お供え」の意識が変わり、少し華やかなものを好むようになって、その需要に沿って、よく流通するようになりました。
ちなみに菊は英語で「マム」なのでスプレー菊とスプレーマムは同じものです。
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