サザンカ(山茶花)

科名 | ツバキ科 |
属名 | ツバキ属 |
学名 | Camellia sasanqua |
別名 | 山茶花 |
耐寒 | マイナス15度 |
水やり | 水控え目 |
場所 | 外の日なた |
難易度 | 上級者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
剪定 |
目次
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サザンカ(山茶花)とは?

昔から日本で自生しているので、育てることは簡単です。ですが、一番困るのがチャドクガの幼虫。毒のある見た目のエグい毛虫です。発生さえしなければいいのですが、一旦発生する毎年、大量発生するので気持ち悪いですし、触れると痛いし、かぶれるし、とにかく大変。
チャドクガの予防としては薬剤散布です。オルトランなどのゆっくりと植物自体に効いていくものがありますし、スプレータイプもあります。11月以降、葉っぱの裏に泡状で、きなこ色の卵が産みつけられていますので、これに薬を吹きかけておくか、葉っぱごと切って捨てます。
樹高2m〜6m
仲間・種
サザンカを交配させて作った品種群で、10月〜12月に開花します。一重〜半八重咲きがあります。桜月夜、七福神、丁字車などの品種があります。
水やり
サザンカを庭植えにした場合は、植え付けて2年は根が広がりきっていないので、様子を見て水やりをしてください。2年経ったら自然に降る雨だけでほぼ大丈夫です。ただ、開花時期は水が切れないようにします。鉢植えにした場合は、土が乾いていたら水をしっかりとやります。水をやるときは鉢底から水がしみ出す位やってください。受け皿の水は捨ててください。
肥料
庭植えは1年に一回、2月前後に寒肥として緩効性肥料(化成肥料)をやります。少し離れたところに穴を掘って肥料を埋めるといいです。鉢植えは3月に緩効性肥料を鉢のふちに置いてください。
2月や3月に開花している場合は、開花が終わってから肥料をやってください。
植え付け・植えかえ
3月〜4月のうち、開花していない時期、もしくは9月〜10月に植え付け・植え替えをします。用土
水はけがよく、有機物の多い、弱酸性(pH6.5)の土を好みます。一般的な培養土に、鹿沼土を1割入れて用土として利用します。アルカリ性だと枯れ込んでくるので、コンクリートの近くには植えない様にします。
庭植え

植え付けの1週間前に深さ30センチ、直径30センチの穴を掘ります。掘り出した土に腐葉土か堆肥を元の土に対して2割ほど入れておきます。窒素・リン酸・カリの等量配合円構成肥料と油かすを1:3で混ぜて、それをふた握りほど、穴の底に入れ、掘り出した土を少し戻して混ぜ、その上に更に土(=間土)を入れます。
サザンカの株の根土を少しほぐて、穴の中に入れます。ほぐすことで根が広がりやすくなります。深植えを嫌うので浅く植えてください。株の地表と庭の地表が同じになればいいです。

水がなくなるまで待って、なくなったら土手を崩してならしてください。
支柱を立てます。根が浅いし、まだ根付いていない初期は強風で倒れることがあります。サザンカの成長を考えて、現状より50センチ長い支柱を立てましょう。
地上部が多いと根に負担がかかり、根の広がりが鈍くなるので、伸びすぎている枝を少し落としてやるといいです。
鉢植え

鉢底の水が出る穴を鉢底ネットを入れ、鉢底石(軽石)を3cm入れて、その上に用土を入れて、その上に株を入れ、用土を入れていき、最後に水をやって完成です。
管理場所・日当たり

冬の管理・越冬のコツ

関東以南であれば、庭植えで育ちます。
花ガラ摘み
サザンカは花がしぼんだら、種子を作ろうとし、栄養を取られて株が弱るので、花ガラは子房から摘んでください。剪定
サザンカは成長が遅いですし、剪定しなくてもあまり乱れません。ただ、枝が密生すると病害虫(チャドクガなど)が発生しやすいので、枝を間引いて風を通し、数年に一回、株全体を強く刈り込んで小さく仕立て直しましょう。剪定するのであれば、開花後の2月〜4月に剪定します。枯れた枝・変な方向に伸びた枝・密生した枝を落とし、整えます。ノコギリで落とすような太い枝を切った場合は、癒合材を塗って雑菌が内部に入るのを防ぎましょう。癒合材がない場合は木工用ボンドでもいいです。6月に昨年にのびた枝の先にさざんかの花芽ができるので、いつ剪定しても花芽は落としてしまいます。
6月に花芽ができ、9月にはツボミが見られます。9月なら、どこに花があるかを確認しながら枝を剪定することもできます。
下のページを参考に、落とす枝を決めてください。
病害虫
チャドクガが発生します。チャドクガはツバキ科をほぼ専門に食害する毛虫で、毛には毒があり、ツバキ科植物には発生する可能性がありますが、サザンカはほぼ発生して、毎年チャドクガとの戦いになります。怖い人は植えない方がいいです。性質や対応については以下のページを参考にしてください。
病害虫と対応の農薬
イラガ→ サンヨール液剤AL
ケムシ→ サンヨール液剤AL・ベニカDX
ツノロウムシ→ サンヨール液剤AL
イラガ→ サンヨール液剤AL
ケムシ→ サンヨール液剤AL・ベニカDX
ツノロウムシ→ サンヨール液剤AL
特徴・由来・伝承
山茶は中国語で、ツバキ全般を指す言葉で、山茶花はここから来ている。山茶花→サンサカが訛ってサザンカへ変わったよう。サザンカ、サザンカ咲いた道~♪という童謡「たきび」に登場することで有名。サザンカは冬の寒い時期に紅い花を咲かせることから、印象に残る花なのか、歌の題材にされる。大川栄策の「さざんかの宿」など。
サザンカの原種は本来は「白」で、赤いのはサザンカとツバキの交配種のカンツバキであることがほとんどです。
サザンカはツバキ科専門の害虫、チャドクガの幼虫が発生するので、庭に植える場合は覚悟が必要です。
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