ヒメシャラ(姫沙羅)の育て方

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ヒメシャラの基礎データ
ヒメシャラ
科名ツバキ科
属名ナツツバキ属
学名Stewartia monadelpha
別名姫沙羅
耐寒マイナス10度
水やり水を好む
場所外の半日蔭
難易度中級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
剪定
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ヒメシャラとは?特徴は?

↓開花後にこんな実がなります。
ヒメシャラ:補足情報
ヒメシャラはツバキ科の落葉高木。育て方はナツツバキ(シャラ)と同じです。秋には紅葉、冬は落葉、春に芽吹いて初夏(6月〜7月)に開花する…季節を感じられるシンボルツリーとして人気があります。

ナツツバキより花も葉も小さく、幹が美しいので、鑑賞価値は高いです。夏の乾燥さえ問題なければ、手間がかからず、それほど成長も早くないので庭木として植えるには便利な樹木です。
樹高最大で15m…ですが、剪定して1mから2m程度にまとられる。
ヒメシャラ苗
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水やり

鉢植えの場合は、土が乾いていたら水をやります。

ヒメシャラは根が浅いために乾燥に弱いので、庭植えであっても土の様子を見て、水をやってください。水が切れると葉っぱが枯れてきます。

植え付けして一年か二年は根が張っておらず特に水切れしやすいです。庭植えでも特に様子を見て水をやってください。一年目の夏は中でも水切れしやすいです。

乾燥予防のマルチングを

日光株元に当たる場合や、西日が当たるなど乾燥する環境の場合は、根本に腐葉土・ワラを敷いてマルチングをして乾燥を防いでください。バークチップだと見た目がよくていいですが、お金がかかります。
敷き藁
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バークチップ
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肥料

肥えた土を好み、肥料が少ないと生育不良を起こします。庭植えにしている場合は、肥料切れになるのはよほどですが、毎年肥料を追加し、3年に一回有機物(堆肥・腐葉土)を追加するといいです。
堆肥
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毎年2月に株の周囲の8カ所ほど穴を掘って、化成肥料か油粕+骨粉を規定量入れて、埋めます。植物は地上部の枝と同じ範囲に根を張っているので、枝の先から15cmほど離した真下に深さ20cmほどの穴を掘ってください。

3年に一回は穴に肥料と一緒に堆肥か腐葉土を埋めると水もちもよくなり、ヒメシャラにとって良いです。
もともと生育が遅い樹木なので、肥料をやっても生育が著しく早くなるわけじゃないです。

化成肥料
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植え付け・植えかえ

時期

春の新芽が活動を始める前か、秋の落葉した直後くらいに植え替えをします。活動している時に植え替えるとストレスがかかるから。

用土

鉢植えの場合は一般的な花と野菜の培養土か、赤玉土6腐葉土4を混ぜたものを使います。

庭植えの場合は、元々の庭土に腐葉土か堆肥を3割ほど混ぜて使います。庭土があまりに粘土質の場合は軽石や川砂を混ぜて水はけを良くしてから使います。

庭植え

庭土を深さ40cm〜50cmほど掘り返し、その土に堆肥・腐葉土を入れ、化成肥料を説明書きの規定量混ぜて用土とします。1週間寝かせると、土が馴染んでよいです。半分戻し、株を入れて、隙間に土を入れていきます。

苗の土は落とさず、根はくずさないで植え付けてください。

植え付け直後、一週間ほどは特に水をしっかりとやります。
移植が苦手なので一度植えたら移動は出来ないと考えてください。

鉢植え

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。

植え替える時は必ず、古い土を一切落とさず、根をほぐさないこと。いじると生育不良を起こします。なので、植え替えるたびにひと回り大きな鉢に植え替えることになり、いつか限界がきます。できれば庭植えにしてください。

管理場所・日当たり

日当たりか半日陰に植え付けします。乾燥が苦手なので、強い日光が当たる場所を避けたほうがよく、半日陰が一番適しています。日光が当たる場所に植えるのであれば、株元にマルチングをしてください。

ヒメシャラはマイナス10度まで耐えられますので、少々のことでは大丈夫です。

病害虫

チャドクガ
チャドクガ…毒のある毛虫です。発生するとドン引きするほど発生します。ツバキ科の葉っぱ専門に食べるので、ヒメシャラが無くなれば発生しなくなります。他のツバキ科より発生はしにくいです。チャドクガが沸くから植えない!!って言うほどの頻度ではないです。あんまり聞かないので。でも発生の可能性はあるので覚悟はした方がいいです。

コガネムシ
コガネムシが葉っぱを食べ、卵を産みつけ、幼虫が根を食害します。見つけ次第、捕殺し、幼虫に対しては様子を見つつ、薬剤を使います。

サビ病
葉っぱに斑点が出る。剪定をしておらず、通気が悪いと発生しやすい。予防法としては剪定。

剪定

剪定は落葉時期(12月から3月)に行います。特に適しているのは12月。ただヒメシャラは垂直に成長し、自然な樹形を楽しむことが多く、剪定は必要最低限にとどめるのが一般的。ヒメシャラは萌芽力が弱いため、強い剪定をするとダメージを回復できずに枯れることがあるので、基本的には剪定は控える。無理に剪定しない。

不要な枝や邪魔な伸びすぎた枝、変な方向に伸びた枝、枯れた枝などを取り除き、風通しを良くして樹形を整えます。枝を切るときは枝分かれしている根元から切るようにする。

放置していると10m以上になるので、上のテッペンの枝を切って大きくならないようにする(芯止め)。高さは1.5mから2mにまとめるようにすると管理はしやすいです。芯止めについては以下のページを参考にしてください。

強い剪定をするときは、切らないでいい枝と葉っぱをしっかりと残すようにする。太い枝を切ったときは癒合剤を塗る。癒合剤はホームセンターで売ってます。
癒合剤
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特徴・由来・伝承

ヒメシャラは娑羅の木(ナツツバキ)の小型版、といっても10メートル以上になります。葉っぱも樹高も小型。また成長も遅いので、あまり広くない庭にはないかと丁度いいです。初夏に白い花を咲かせます。

ただし、毛虫が出ます。ツバキサザンカほどの発生率ではないですが、発生するものは発生します。虫が嫌いな人は植えないが吉。

成長すると、幹の皮がはがれて、ツルツルの肌が丸見えに。これが非常に綺麗で目立ちます。

シャラというのは平家物語で沙羅双樹と言われるモノですが、インドで言われる沙羅と日本でシャラと呼ばれるものは別種です。
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