カボチャ(南瓜)の育て方

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カボチャの基礎データ

カボチャ
科名
ウリ科
属名
カボチャ属
学名
Cucurbita
別名
南瓜
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
カボチャの開花時期…植え付け・植え替え時期…月別スケジュールです。

カボチャとは?

カボチャはウリ科の野菜。寒さに弱く、暑さに強い。生育する温度は10度~35度。つるが縦横無尽に延びるのでプランターで植える場合はあの四角いプランターにつき苗を一個だけに。中央にドカっと植えましょう。

栽培は簡単ですが、栽培に際して面積をとるのでコスパがいいかどうかはなんとも言えない。畑があるなら一度は作るといいです。プランター栽培や、狭い庭・立体栽培するなら小玉の品種を選びましょう。

他のコスパにいい野菜については以下のページを参考にしてください。

水やり

燥・干ばつに強い庶民のアイドル(?)です。畑に植えた場合、基本的に水やりは不要です。水やりが多いと病害虫が発生しやすくなります。

ただしプランターの場合は、プランター内の水のたくわえが少なく、水切れがおきやすいです。梅雨時期は水を控え、それ以外のときは水切れに注意して下さい。

日当たりが良すぎて水をやっても水切れしやすい場合は、土にワラや腐葉土をかぶせて、水の蒸発を防ぎます。

水をやるときは葉っぱにも時々は掛けてやってください。葉っぱにはコナジラミがつきやすく、葉っぱに水を掛けることでコナジラミの予防になります。ですが花に水が掛かると花がしぼんでしまうので、実が付いていない時期は花には水が掛からないようにします。

作業スケジュール

種まき・苗作り(4月)

発芽温度は25度〜30度と高いです。4月はまだこの温度じゃないので、温室やホットキャップで保温して苗作りをします。

ビニールポットに土を入れ、土に深さ1cmの穴を空けて、種を3粒入れて、土を5mmほどかぶせて、軽く手で押さえて、土と種子を密着させます。種は尖った方が下になるように入れてください。乾燥しないように水やりをしていると、3日〜5日で発芽します。発芽したら間引いて2本にし、本葉が3枚になったら一本立ちにします。本葉が四枚になったら、鉢植え・地植えにします。
一般的には苗を買います。

水やりは朝に行います。夜に水が残っていると徒長して、ひ弱になります。
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一般家庭ではホームセンターで苗を買って植え付けます。
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土づくり(4月〜5月)

庭土・畑を深さ30cm〜40cmを掘り返します。
カボチャは酸性土壌を嫌いますので、庭に植える場合は、苗を植える二週間前までに掘り出した土に苦土石灰と混ぜ中和させておきます。pH6.0〜6.5あたりの弱酸性の土を好みます。
1週間で中和反応が大方終わるので、その後に土に腐葉土か堆肥を元の土に対して2割か3割足して、元肥を入れて用土とします。水はけが悪いのであれば軽石小粒・川砂などを入れて水はけをよくして植えます。

元肥の化成肥料は株一つに5グラム程度です。肥料が多いとツルボケが起きるので控えめがコツです。ツルボケを起こすと雄花ばかりになり、雌花が咲きづらくなります。
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コンパニオンプランツとしてネギ・ニラ・ニンニクなどを植えるとお互いの害虫を避け合います。コンパニオンプランツの組み合わせについては以下のページを参考にしてください。

畝作り・苗の植え付け(5月〜6月)

高さ10cm、幅80cm〜1mの畝を作り、株間90cm〜1mを空けて苗を植え付けます。植え付ける前に苗を水につけておくと、植え付け後に根が広がりやすいです。

苗を買った場合は早めに植えてください。ポットのままで放置しておくと植えたあとの生育不良の原因になります。

マルチをする(6月)

葉がしげったら株元にワラを敷くか、マルチをします。これは乾燥避けもありますが、結実したカボチャが地面につかないようにし、泥跳ねを防ぎ、虫に食べられないようにしたり、傷ついてカビないためのものでもあります。
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立体栽培する場合は、アーチ支柱をしてカボチャのツルを誘引します。立体栽培だと実が地面に接地しないので、傷つきにくいメリットがありますが、実が大きいと支柱が折れるので、小型のカボチャ品種を選びましょう。

摘芯・子ヅルを伸ばす(6月)

カボチャ:摘芯・子ヅルを伸ばす(6月)
ニホンカボチャ(黒皮・菊座・鹿ヶ谷など)の本葉が5枚以上になったら、摘芯…ツルの先を切って、脇枝を出させます。この脇枝を「子ヅル」と言います。ニホンカボチャ以外の西洋カボチャやペポカボチャは必要ありません。

子ヅルが複数出ますが、このうち元気のいいものを残します。子ヅルを何本残すのかは、スペースの都合によりますが、子ヅルは重ならないように2本か3本が一般的です。

この子ツルを伸ばして、一番果…最初に結実するまでは全ての子ヅルの脇芽を全て取り、一番果が結実した後に出た脇芽は全て伸ばします。子ツル1本あたり、2個〜3個を結実させるのを基準にして、多めに結実したら着果(果実を取り除く)してください。
●一番最初になった実を一番果といいます。一番果は不恰好になり、小玉になりますし、放置しておくと次のカボチャの成長不良の原因になりますので一番果は見つけ次第摘み取った方がいいです。

人工授粉(6月〜7月)

花が咲き始めます。受粉して結実するのですが、普通は蜜蜂が受粉してくれます。でも、環境によっては蜜蜂が来ないので、人工授粉します。雄花を摘んで、根本が膨らんでいる雌花に押し付けて受粉させます。これで受粉しますが、100%の確率ではありません。受粉しないでいると、そのまま花は落ちてしまったり、太らないので人工授粉はした方がいいです。

人工授粉はなるべく朝早く。遅くても午前九時まで。多湿状態のときはなるべく早く。

追肥(6月〜7月)

植え付けして1ヶ月経つころに、結実して実が握り拳くらいの大きさになったら、1株あたり5gを追肥をします。化成肥料を株から20cm〜30cm離して…根に当たらないようにパラパラと施肥します。実を大きくなるための肥料です。肥料が多いと甘みがなくあんり、ツルボケを起こして雌花が咲かなくなるので、すでに葉っぱがよく茂っているなら肥料は控えめにします。
ツルボケを起こした場合は、株から周囲30cmのところにシャベルを突っ込んで根を切ってしまいます。根を切ると、そこから先の肥料を吸収できなくなり、雌花が咲くようになります。

2回目の追肥

前回の追肥から1ヶ月すると前回の肥料がなくなってしまいます。この頃には二番目の果実がなっています。同様に1株あたり5gの化成肥料を、株から離して施肥してください。

玉直し(7月)

実が大きくなってきたら、その実のお尻にマットを敷いて、座り直します。変なところが接地しているとそこが傷ついて腐ってしまいますので、ちゃんとマットを敷きましょう。

日光が当たらなと実が色づかないので、適当に回して日光を当てます。変な方向にねじるとツルが切れるので気をつけましょう。
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収穫(7月)

開花から45日〜50日ごろですが、

実とつながっている「ツル」が乾燥してきたら、収穫します。ニホンカボチャで開花後30日~35日、西洋カボチャで40日~45日が収穫の目安。そこで花が咲いたら、目印をつけておくと収穫の目安として便利です。タグに開花日を書いて花の根本につけておきます。品種によって違うので、品種の説明書きに応じて収穫しましょう。ツルをハサミで切って収穫します。

そんなのが面倒な人は
●カボチャとつるを結んでいる部分が緑色からコルク状になる。
●ニホンカボチャは表面に白い粉が吹く
●西洋カボチャはカボチャの表面の光沢が無くなる
●葉っぱが枯れだす
●表面にひび割れが出来る
●つるにヒビが入る

を収穫の目安として判断しましょう。

追熟

収穫後、1週間〜1ヶ月ほど風通しの良い日陰において追熟させると、カボチャ内のでんぷんが徐々に糖分へと変化して甘くなります。

管理場所・日当たり

日当たりのいい場所で管理します。

日当たりが悪いと甘くないカボチャの原因になります。甘くないカボチャの原因として他にも、実をつけすぎた、肥料が不足した、収穫時期が早すぎた、などがあります。

病気・害虫

ウドンコ病

苗をあまりに近くに植えると蒸れてウドンコ病が起きやすくなります。ウドンコ病になったら、まずは病気の部分を切除してください。ちなみにウドンコ病にかかっているカボチャは食べられます(人間には影響がないです)。
●かぼちゃは広い土地と、株間1m以上離して植えると放置しておくだけで収穫まで持っていける。
●地植であれば基本的に水やりは不要。乾燥には強いほうだが、何週間も雨が降らないようであれば水やりは必要。
うどん粉病には2%砂糖水スプレーが効く。
●うどん粉病の原因は加湿。黄色くなった葉は切り取ってしまったほうが結果的にうどん粉病予防になる。

その他

モザイク病ウィルス病
アブラムシやその他の害虫を介して感染し、葉っぱに模様が現れ、徐々に弱ってしまいます。治療方法はなく、他の株に感染するので感染したらすぐに取り除く。

ベト病
カビの一種で、感染すると葉の表側は色が抜け、裏側には株が生える。病変部分は取り除き、廃棄し、できれば殺菌剤を散布します。

ウリハムシ
ウリ科植物を食害する虫で、よく被害がある。ネギ・ニラ・ニンニクをそばに植えると多少予防できます。

ヨトウムシ
夜になると土中から出てきて、葉っぱを食べる芋虫。葉っぱの食害があるのに、虫が見られず、糞だけが見つかるならヨトウムシです。土の下の3cmくらいに潜んでいるので掘り返すと見つかります。もしくは夕方に待ち伏せして土中から出てきたら捕殺します。

エカキムシ
葉っぱの中を食べすすむ幼虫で、葉っぱに白い線が見られる。放置していると、天敵が現れて減るが、出てこなかった場合、生育不良を起こすほどに広がります。できれば対応した薬剤を散布した方がいいです。

特徴・由来・伝承

ポルトガル語の「カンボジア(国名)」を意味する「カンボジャ」がなまって伝わったとされています。また南京という別名は中国語の南瓜(ナングァ)が訛ったものとされています。
ちなみに英名はパンプキンではなく「スクウォッシュ(Squash)」。
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