ミョウガの育て方

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ミョウガの基礎データ

ミョウガ
科名
ショウガ科
属名
ショウガ属
学名
Zingiber mioga
別名
茗荷
耐寒
マイナス20度
水やり
水を好む
場所
外の半日蔭
難易度
初心者向け
ミョウガの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

茗荷(ミョウガ)とは?

茗荷(ミョウガ)はショウガ科多年草。春に植えて、ニョキニョキと葉を生やし、ヨコへヨコへと広がって生きます。夏になるとタケノコのようにニョキニョキと花芽が地面から伸びてきますので、それを収穫して食べます。4月5月に植えると夏に収穫できます。秋まで収穫し、冬は乾燥しないようにして越冬し、春にはまた芽が出て収穫できるようになります。
●6月に苗を植えた場合は収穫は翌年の夏からになります。


茂った葉っぱの根元からツボミが出てきます。これを収穫して食べます。ミョウガは毎年ニョキニョキと出てきますし、手を掛けなくても収穫は出来ます。問題は食べ方。どうやって食べるか?です。

食べる部分…ツボミは咲いてしまうと美味しくありませんので、それまで収穫しないといけないのですが、何せ(食べる部分は)背が低いので、普通に育てていると雑草と区別がつきません。そこで、植えつけるときにワラを敷き、雑草が生えてきたらマメに草取りをしておかなくてはいけません。

増えすぎ注意

ミョウガは環境が合うと、かなり広がる植物で、場合によっては掘り起こして駆除しても、残っていてまた生えてくるなんてことがあります。特に河川敷などの水辺に捨てないようにしてください。

名前の由来

名前の由来に関しては二つの説があります。
大陸から「ショウガ」と共に「ミョウガ」が日本に渡来した際、香りの強いものを「兄香(セノカ)=ショウガ」、香りの弱いものを「妹香(メノカ)=ミョウガ」と呼んだ。

ミョウガに関する物語として、釈迦の弟子チューラパンタカのお話があります。チューランパンタカは非常に頭が悪く、自分の名前も忘れてしまう。そこで釈迦はチューランパンタカの首に名札をつけました。ところが、彼は首に掛けた名札のことすら忘れてしまい、ついに死ぬまで自分の名前を覚えられなかった。彼が死んだ後に生えてきた植物に「名を荷う」という意味の「茗荷」という名前が付けられた。

釈迦の物語が広まり、ミョウガを食べると物忘れが激しくなるという俗説が広まりましたが、そういった成分は含まれて居ません。

5倍体?

ミョウガは5倍体の植物。つまり大陸からいくつかの株が持ち込まれて人の手で広がったと考えられます。雄花と雌花が咲きますが、これが受粉・受精して実をつけることはほとんどなく、繁殖は地下茎によるもののみ。実が稀になる。

栽培のまとめ

ミョウガ:栽培のまとめ
●開花しても食べられないわけではない。
●花は一日でしぼみ、すぐに腐り始める。早く収穫して食べるべき。
●収穫は6月から9月。
●一度植えると翌年以降もボコボコ生えてくる。
●買うと結構高いので、消費が多いならオススメ。
●4人家族なら一畳の畑で十分な収穫。
●夏の間、断続的に収穫できるのではなくて、一気に生育してドサっと収穫することになる(環境にもよる、おそらく水やりの加減で)。

水やり

庭植えでも乾燥するときは水をやってください。戸外の半日陰〜明るい日陰なら水やりの頻度はかなり減りますので、できるだけ日当たりの悪いところにしておきましょう。

プランターで育てている場合は、毎日水をやってください。ミョウガは乾燥に弱く、水を好みます。かといって水のやりすぎは根腐れを招きます。といっても、ちゃんと毎日観察していれば、徐々にコツが分かってきます。
●水やりが少ないと収穫量が少ない。
●雨まかせにすると花芽=食べるところが生育せずに収穫できない。
●炎天下でも育てられるが、炎天下で育てる場合は周囲の土にマルチングをして蒸発を防ぎ、根焼けを防ぐ。

肥料

6月~10月には化成肥料を一ヶ月に一回、もしくは液肥を一週間に一回程度やります。

それとは別に土に堆肥をやっておくとよく生育し、収穫が増える。ただし肥料が無くても収穫は出来るし生育に問題は無い。ミョウガは何年も収穫するもので、今年やる堆肥・肥料は来年以降の生育に大きく影響する。
ようは肥料や堆肥はやっておいたほうがいい、ってことです。
●肥料が多いと葉っぱが茂りすぎ、自分の重さで倒れてしまいます。肥料の加減を調節しましょう。

植え付け・植えかえ

時期

二月前後に地下茎が、春にはミョウガの苗がホームセンターや園芸店で売られますので、それを6月までに植え付けします。
●植える時期が『6月まで』なのは収穫の兼ね合いから。ただ植えるだけなら9月まで大丈夫。ミョウガは苗を植えてから何年間も収穫するもの。遅くに植えたらその年の収穫は厳しいが、翌年以降の収穫には問題ない。

用土

土は選びません。市販されている普通の培養土で植え付けをします。庭に植える場合は、二週間か一ヶ月前に、庭の土に石灰を混ぜて中和させて起き、その土に2割か3割の腐葉土か堆肥を足して用土とします。
●ミョウガは葉っぱが密生します。春以降、徐々に葉っぱが茂ってくると、雑草すら生えなくなります。

庭植えの手順

プランターでも育てられますが、一般的なプランターだと今年は育つけど、3年4年と育てることは難しいです。庭植えが適しています。

庭土を深さ20cm〜30cmを掘り、土に苦土石灰をまいて中和しておきます。中和には1週間〜10日かかるので、待ってから、その土に腐葉土か堆肥を元の土に対して2割〜3割ほど入れて、化成肥料を説明書きの容量だけ入れ、よく混ぜて用土とします。穴に用土を戻しつつ、地下茎なら深さ5cm、苗なら苗の土面が地面と同じ高さになるようにし、株間を20cmから30cmほど空けて植えていきます。隙間に用土を入れて、最後にしっかりと水をやって完成です。
ミョウガは一度植えると、その後3年か4年は出てくる簡単な植物。しかし、広がりすぎて隣の家の庭に侵食することもあります。環境が合うと駆除するのに苦労するくらい。広がってはいけない場合は、レンガ・根止めなどで周囲を覆ってしまいます。植える前に考えましょう。
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株元に2cmの厚さで籾殻をまいていると、土の蒸発も防げるし、ミョウガの芽が見えやすく、収穫しやすいです。
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プランターに植える

プランタはできれば深さ30cm以上ある深いものを用意し、地下茎・苗同士を20cm以上空けて植えます。最後にしっかりと水をやって完成です。1家庭でプランター2つで十分な収穫があります。

ミョウガは3年くらいで収穫できなくなる

ミョウガを一箇所に植えて続けていると数年で株が生育しなくなります。そこで3年か4年に一回は、掘り起こして株を分けて、別の場所、もしくは別の土で植え替えをします。これでまたミョウガの収穫に勢いが出ます。植え替えのときは肥料と堆肥をしっかりとやります。
●一年目はたくさんは収穫できないことが多い。2年目以降は豊作。

管理場所・日当たり

直射日光が当たらない場所。日差しが強いと葉焼けを起こして枯れてしまうこともあります。夏秋に木が茂って日陰になっている!って場所でミョウガを育てるといいです。強い日光が苦手なので、ベランダでも収穫できます。

炎天下でも育てられるが、炎天下で育てる場合は周囲の土にワラでマルチングをして蒸発を防ぎ、根焼けを防ぐといいです。マルチングは雑草を生えにくくする効果もあるので、マルチングをした方がいいです。

風・台風対策

風が通らない場所で栽培すれば問題ないですが、場所によっては横風でポキポキ折れてしまうことがあります。そういう場合は目の荒いネットを張って、茎を支えます。

冬の管理

ミョウガの体感温度はマイナス20度くらいとかなり寒さに強いです。

冬は地上部が枯れて根で越す宿根草です。関東でも地植えできる。土が凍結する地域でも根付いていればマルチングして防寒すれば越冬は可能。マルチングというのは株の上に腐葉土などを掛けて寒さは防ぐこと。乾燥を防ぐ意味が大きいので、凍結しない土地でもマルチングをするといいです。

病気・害虫

根茎腐敗病

その他

雑記

●おいしいミョウガには肥料と堆肥は必須。
●甘みが少なくエグいミョウガが出来たら、土にワラでマルチングをする。マルチングを厚くすることで乾燥が防げておいしくなる。
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