ユウガオの育て方

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ユウガオの基礎データ
ユウガオ
科名ウリ科
属名ユウガオ属
学名Lagenaria siceraria var. hispida
水やり水控え目
場所外の半日蔭
難易度中級者向け
画像投稿
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開花
種蒔
植え
肥料
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ユウガオの特徴は?

夕顔(ユウガオ)はウリ科ユウガオ属のツル植物でヒョウタンの仲間。夕顔の実を薄く切って味付けしたものがカンピョウ(=巻き寿司に入ってる茶色いアレ)です。

アサガオ・ヒルガオ・ヨルガオという植物がヒルガオ科の植物にあります。これらは一日のうちで特定の時間に花が咲く植物ですが、ユウガオはこれに対して付けられた名前で、ユウガオは「ウリ科」、アサガオなどは「ヒルガオ科」と全く違う植物です。

店頭で販売されているヒルガオ科のユウガオは実際は「ヨルガオ」です。ユウガオという名前で、朝顔に似た花が咲いていたらそれはヨルガオだと考えてください。ヨルガオについては以下のページを参考にしてください。

植え付け・植えかえ・種蒔き

時期

霜が降りなくなってから植えます。

種から育てるのは大変ですし、使いきれないので、育てる場合は、苗植えをします。でも、苗が全然流通していないので、購入するのであればネットショップで苗を買いましょう。
ユウガオ苗
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連作障害

連作障害を起こしますので、ウリ科植物が過去3年以内に生えている場所にユウガオを植えないでください。

用土

酸性土壌を嫌いますので、庭植え(地植え)にする場合は、植える前に苦土石灰で中和させます。鉢植えで育てる場合は市販の培養土を使います。自作する場合は赤玉土腐葉土4を混ぜたものを使いましょう。市販の土で植える場合は、中和されているので、石灰を混ぜる必要はありません。

種まき・育苗(4月〜5月)

発芽温度は25度〜35度とかなり高温で5月に種まきをします。ビニールポットに栽培の用土を入れ、そこに種を2粒か3粒入れます。あとは乾燥しないように水をやり、明るい日陰で管理していると発芽します。

発芽したら、元気のいい一本を残してあとは間引いて、薄い液体肥料をやって木陰に移動させて、本葉が4枚になるまで栽培します。4枚になったら、ポット内に根が行き渡る前に鉢植えや庭植えにします。

庭植えの手順は?(4月〜5月)

深さ30cm〜40cmの穴を掘り、大きな石があったら取り除いておきます。掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割か4割混ぜて、化成肥料を説明書きの半分以下…少量だけ入れて、よく混ぜて用土とします。できれば1週間寝かせて、土を馴染ませると根が広がりやすくなります。

穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。

あとはフェンスやネットをに絡ませましょう。

鉢植えの手順は?(4月〜5月)

できるだけ大きな鉢に植えるようにします。最低でも8号、できれば10号鉢かそれ以上の大きさの鉢に1苗を植えます。

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、苗を入れます。苗の土は崩さず、根をいじらないで植え付けてください。土を崩すなどして根を傷つけると生育不良を起こします。

隙間に用土を入れて、最後に鉢底から水が出るまで水をやってください。ツルはフェンスかネットに誘引しましょう。

摘芯(5月)

ツルの先端を切ると、その下の葉っぱの根本から脇芽が2本出てきます。これを摘芯といいます。

ツルが30cm〜50cm、葉っぱが6枚〜7枚以上になったら、ツルの先を切ります。摘芯はこの一回か、もう一回で十分です。

摘芯を繰り返し、あんまり茂ると、ツルボケを起こし、開花が少なくなり、実がつかなくなるので、最初の脇芽とそこから出る脇芽のツル以外は取ってしまうといいです。

水やり(4月〜9月)

庭植えにした場合でも、様子を見て水をやってください。特に開花して、結実する夏以降は、自然な雨だけでは足りず、水切れを起こしてしまいます。

鉢植えの場合は、土が乾いていたら水をやります。

肥料(7月〜9月)

ユウガオは肥料が多いと、ツルばかりが伸びる「ツルボケ」を起こしますが、結実したのちは肥料がないと実が成長しません。開花し、結実したら、化成肥料を説明書きの量だけ施肥しましょう。

収穫(7月〜9月)

開花して、受粉したのち、2週間〜3週間で収穫できます。ユウガオを栽培していると、苦いものがあり、これは下痢・嘔吐を引き起こすククルブタシンを含んでいます。苦い実が取れたら、食べないでください。

ユウガオはあまり味のない野菜で、いろんな料理に合います。スープや煮物、あんかけ、油炒めなどがありますよ。クックパッドなどでレシピを調べておくといいです。

病気・害虫

アブラムシがついてしまい、ツボミが咲かないかもしれません。前もって殺虫剤をまきましょう。

夕方に咲いて翌朝には花がしぼみます。そのために受粉しにくいです。実を付けるためには花が咲いたら人工授粉しましょう。雄花と雌花があり、雌花は根本が膨らんでいるので、すぐにわかります。雄花を摘んで、花粉を雌花に擦りつけましょう。雨が降ると失敗しやすいので、晴れた日に行うといいです。

特徴・由来・伝承

ヒョウタンが中国に伝わり、それがインドに伝わって栽培されていました。ヒョウタンから苦みの少ない品種を選別しているうちに「ユウガオ」として栽培されるようになった、とされています。

ユウガオの実を細く剥いて加工したものがカンピョウ。巻きずしと、漫才師U字工事のネタに使われます。

ユウガオは源氏物語にも出典されていますように、非常に古くから日本にあります。作物の吉凶を占う特殊な植物とされていたようです。また「作物禁忌」とされることもあったそうです。作物禁忌というのは「この植物を育てると不幸が起こる」という、ジンクスのようなものです。○○を作ったら祖父が死んだということが重なるとその家では作物禁忌とされることです。

これはユウガオが種類や環境によって毒性を持つことが遠因ではないかと、思われます。
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