アリウムの育て方

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アリウムの基礎データ
アリウム
科名ユリ科
属名アリアム属
学名Allium
水やり水控え目
場所外の日なた
難易度中級者向け
画像投稿
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開花
植え
肥料
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アリウムとは?

アリウムはユリ科アリアム属の球根植物このページではユニフォリウムやモーリーといった一般的なアリウムの小型種の育て方をまとめています。ちなみに小型種の方が頑健で育てやすく、庭植えにすると植えっぱなしで数年育ちます。

秋に球根を植え、冬を越して春~初夏にかけて花を楽しむことのできる植物です。アリウムは25度以上の高温に弱く、最高気温が25度前後になる7月までには、地上部が枯れてしまいます。夏は休眠期に入りますので、この期間には水をやらないでください。
草丈10cmから30cm

ニラやニンニクの仲間

アリウムという名前で切り花や苗で流通していますが、本来はニラやニンニクなどのネギ科の植物の総称で、観賞用のものを特にアリウムと呼んでいます。ニラやニンニクの仲間なのでアリウムも茎葉を切ると独特の匂いがします。ちなみに「アリウム」とはニンニクのラテン語の古語に因んだものと言われています。

アリウムはネギボウズと呼ばれるネギの花のようなものを咲かせます。これが大小、色合い様々あって、しっかりとした茎が伸びその先に真ん丸な花を咲かせます。実際は球状に咲いた小さな小花の集まりです。

育て方のまとめ

●アリウムはユリ科の球根植物。
●庭植えが一般的。
●庭植えなら自然に降る雨だけでほぼ大丈夫。ただし開花時期は水切れしないように水をやる。
●鉢植えなら土が乾いたら水をやる。
●夏は休眠するので、水やりは止める。
●開花時期は肥料をやる。
●日当たりで育てる。
●冬の寒さには強い。ただし土は凍結しない方がいいのでマルチングして凍結は防ぐ。

アリウムの水やり

庭植えの水やり

庭上でも土が乾いたら水をしっかりとやりましょう。アリウムは球根植物だから「乾燥に強そう」と思われがちですが極端な乾燥には弱い。3月~6月に極端に乾燥すると弱り、最悪枯れてしまいますので庭植えにしている場合でも水やりをしてください。水が不足すると葉っぱの先から枯れ込んできます。葉っぱが枯れ込むと生育が鈍くなり、球根も太りにくくなるので、水切れしないように様子を見て、水やりをします。

水やりの注意事項

●大型種は開花時期は水やりは多めじゃないと葉っぱが枯れ込む。特に開花時期前後は注意。
●大型種は水のやりすぎで腐ってしまいやすい傾向がある。初心者は小型種からどうぞ。
●開花後も地上部が残っています。このときの光合成で球根を太らせているので葉が元気の方がいい。花が終わっても葉っぱが緑のうち水切れしないように水やりは若干多めに。

夏は水をやらない

気温が高くなる7月前後にアリウムは暑さの為に休眠期に入ります。地上部枯れてしましまったら「休眠期」に入っています。枯れた葉っぱを取って、水をやらないようにし、自然に降る雨にまかせます。

鉢植えの水やり

土が乾いてたら水をやります。通常の鉢植えの水やりと同じですが、地上部がなくなったら水やりはストップして、涼しい日陰に移動させておきます。気温が25度を切ったあたりに水やりを再開させます。

アリウムの肥料

3月から5月に追肥します。大型種は肥料を多く必要としますので3月から5月に緩効性固形肥料を一ヶ月に一回やるか、液体肥料を一週間に一回やります。小型種は元肥(=植え付けの時にやる肥料)をやった後は様子を見て追肥します。追肥するときは緩効性化成肥料を適宜やります。

肥料が少ないと花が小さくなる。様子を見つつ、小型種でも追肥を行う。この辺りは土の状況や株の状況や環境にもよるので、各々で判断するしかないです。

アリウムの植え付け・植えかえ

植え付け時期

10月以降が適した時期。涼しくなって以降の寒さが来る前に植え付けをします。根が生育するのは10度から15度。暑すぎると植えても活動しませんが、逆に霜が下りるくらいの時期(11月とか12月とか)になると根が広がる前に寒さで生育が止まってしまうので、涼しくなったら早めに植え付けるようにします。

2年か3年に一回、植え替えをする

連作障害を起こすので過去に3年、アリアムを植えていない場所に植える。鉢植えは鉢底から根が見えるなら植え替えをする。2年に一回くらいの間隔で植え替えることになります。

小型種を庭植えすると数年はそのままでいいですが3年ほど経つと連作障害で生育不良を起こし始め、開花・生育が鈍くなる。開花が鈍くなったら休眠時期(7月8月)に掘り上げて、風通しの良い涼しい場所で保存しておき、秋に終え直しましょう。

もしくは1年か2年に一回、夏〜秋に掘り上げて別の場所に植え直します。

植え替えのときに木子(=小さな球根)ができているので、これを切り離して植え直すことで株が増えます。掘り出すときに木子だけ自然と剥がれ落ちると、意図せず、アリウムが生えてくるので注意します。

アリウムの用土

水はけのよい土を好みます。赤玉土6腐葉土2川砂2を混ぜたものを使うか、市販されている土に川砂を1割か2割ほど混ぜて水はけを良くします。またアリウムは酸性の土を嫌います。日本は全国的に弱酸性の土なので、庭植えする場合は必ず、苦土石灰(1平方mあたり150g前後)を混ぜて中和させてください。

配合例や土の補足情報

●配合例:赤玉土小粒6腐葉土3日向土1
●アリウムは中性・アルカリ性を好み、その方がよく生育するが、弱酸性でも育ち、枯れるわけじゃないのでそこまで神経質になる必要はないです。
用土は必ず新しいものを使う。古い土には雑菌が繁殖していたり、病害虫が住んでいたり、Phが偏っていたり、肥料が偏っていたりととにかくいいことはない。

庭植えの手順

アリウム:庭植えの手順
庭を深さ25cmから30cmほど掘り返して、掘り出した土に苦土石灰を1平方mあたり150g前後加えて混ぜて中和させます。それから一週間〜二週間ほどして中和が終わってから、土に腐葉土か堆肥を2割ほど追加してよく混ぜて用土とします。

用土を半分戻して、尖った方を上にして球根を置いていきます。後は隙間に用土を詰めていく。最後に水をたっぷりやって完成です。

大型種は深さ10cmに、株間を20cmから30cm空けて植える。

小型種は深さ6cm…球根2個分の深さ、株間を9cm…もしくは球根2個分を空けて植える。

鉢植えの手順

アリウム:鉢植えの手順
6号鉢(直径18cm)の鉢なら小型種であれば球根を三つか四つ。大型種ならば一個。鉢の底の穴を網で塞いで、その上に軽石を3cmほど入れる。その上に用土を入れ、その上に球根を下記のような適切な深さになるように置いていく。球根は尖った方を上にすること。隙間に用土を入れ、鉢を揺らすとまた隙間ができるので、その隙間に用土を更に入れていって隙間ができなくなるまで続けて、最後に水をやる。水は鉢底から出てくるまでしっかりとやる。

大型種は深さ8cmに植える。基本的に一つの鉢に球根一個。

小型種の深さ2cmから5cmくらい。株間は球根一個分空けて植える。

アリウムの種蒔

●発芽温度は10度から15度。
●種蒔からも育てられるが、種蒔から開花まで5年はかかるため、普通は球根を買って育てる

アリウムの管理場所・日当たり

日光を好み、日光が少ないと花つきが悪くなったり、大輪系のアリウムなのに小さくなったりします。生育温度は10度から20度。25度以上になると休眠する。休眠しているだけで涼しくなると、また活動を再開する。
冬の管理
アリウムは冬の寒さには強く、戸外の庭植えで越冬可能ですが、地面が凍ると根が傷みますので、冬になるまえに根本に腐葉土を敷き詰めてマルチングしてやってやり寒さ対策をしましょう。

アリウムの花ガラ摘み

花がしぼんだものを「花ガラ」といいます。花ガラを放置していると種子ができます。種子ができると株が弱ってしまうので、花の色が変になってきたら早めに摘んでしまうようにします。花茎の根本から切ってしまいます。

アリウムの病害虫

ウィルス病
葉っぱや茎にモザイク状の模様が出で徐々に弱って枯れていく。原因はウィルスで治療方法はなく、他の株にも感染するので発見次第、掘り出して廃棄する。感染経路は、アブラムシハダニといった植物の汁を吸う虫が持ち込んでくる場合と、感染している植物を切ったハサミやナイフで消毒せずにアリウムを切ると感染する。簡単に感染するので消毒するようにする。消毒は薬剤消毒でもいいし、火で炙って消毒してもいい。

アブラムシ
植物の汁を吸う小さな虫で、新芽を好んでたかる。生育不良を起こすので早めに駆除する。数が少ないなら水で吹き飛ばしてもいいし、補殺(テデトール)でもいい。数が多いなら薬剤を散布する。ウィルス病を感染させるので大した被害がなくても駆除するようにしましょう。
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