梅(ウメ)の育て方…日陰でも枯れないけど日当たりで
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最終更新
2024-04-12
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ウメの基礎データ
科名
バラ科
属名
サクラ属
学名
Prunus mume
別名
梅
耐寒
マイナス20度〜マイナス15度
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
ウメ(梅)とは?
ウメ(梅)は
バラ科
サクラ
属の落葉香木。梅を育てるコツは一冊の本が出来るくらいに奥が深い。特に
剪定
次第で翌年の花の量が変わってきます。
実梅と花梅があり、花梅は実が小さくて観賞用です。
果実を収穫するためには、できれば自家受粉するタイプを選びましょう。自家受粉しない品種は2株以上植えれば実が成りやすくなります。人工授粉させた方がさらに確率が高くなります。
真冬に花を咲かせ、受粉させる昆虫が少ないために、放置しておくとなかなか実が出来ません。
樹高
10m…剪定で3m〜5m前後にまとめる。
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特徴・由来・伝承
梅→桃→サクラという順に咲き、お正月に鉢物で出回るように初春から桃が咲く2月下旬までが梅の観賞期間…旬にあたる。桃やサクラが一枝にいくつもの花を咲かせるのに対して梅は一節に1つしか咲かないために、華やかさで負けるイメージがある。
江戸時代以降では花見というと桜を見ることになっていますが、少なくとも奈良時代までは「花見」とは梅を見ることだった。江戸時代にさくらの花見が定着したのは荒川の治水事業の際に土手に桜を植えて幕府が土手の地固めに花見を奨励したためといわれています。
水やり
庭植えの水やり
ウメは乾燥に強いとされ、過湿に弱く、水が多いと
根腐れ
してしまいます。ですが
西日
がガンガン当たったり、夏に根本まで日光が当たると乾燥で枯れることがあります。根元に日光が当たるなら、乾燥避けに
グランドカバー
として
リュウノヒゲ
を植えるといいです。
庭植えした場合は、植え付けして2年は庭植えでも水切れしないように
水やり
をしてください。その後は、降雨だけで十分生育します。ただしあまりに日照りが続く場合は水をやってください。
鉢植えの水やり
表土が乾いていたら水をしっかりとやってください。鉢の小さい盆栽仕立てになっている場合は水切れしやすいですので、夏は毎日、朝と夕方の二回水をあげてください。
肥料
12月か1月の落葉時期に寒肥として、固形
肥料
(化成肥料)+
堆肥
をやります。この肥料は開花するための肥料です。庭植えならば根に当たらないように穴を掘って、そこに化成肥料を堆肥を入れて穴を埋めます。鉢植えの場合は鉢の縁に肥料を置きます。
開花後の4月に開花で消費した栄養を補給するお礼肥を、寒肥と同じものを同じように施肥してください。
根切りと追肥
ウメは徒長枝が大量に出て、樹形を乱しやすいです。徒長枝は間引くのですが、間引いたことで余計に徒長枝が出やすくなります。そこで樹勢を落ち着かせて、リフレッシュさせるために何年かに一回、根切りをします。
根切りは収穫後の9月ごろに行うといいです。
根切りは根の細い根を少し切ることです。幹の太さの5倍離れた場所に深さ30cmの溝をグルリと掘って、根を切ります。スコップで切ってもいいですし、もしくはハサミで切ります。そこに
油粕
+骨粉のボカシを説明書きの規定量入れて、埋めておきます。
植え付け・植えかえ
時期
植え付け・植え替えは12月〜1月が適しており、開花していないなら2月〜3月もできます。基本的には12月に終わらせておきましょう。花木は花が咲いているときに植え替えをすると株が弱ります。鉢植えの場合は2年ごとに花が終わってから植え替えをします。
用土
土質は選びませんが、庭植えをする場合は、地下水がすぐ近く(真下とか)に通っていたり、ちょっと掘ると水が染み出すような場所では根腐れします。
一般的には
赤玉土
8
腐葉土
2や、赤玉土7腐葉土2川砂1を混ぜたものを使います。
培養土
を使う場合は、ここに
パーライト
か川砂を1割ほど入れて
水はけ
をよくして使います。
鉢植え
鉢から株を取り出し、竹串などでつついて、古い土を半分以上落とし、太い根も強めに切ってから新しい土で植え替えをします。
鉢底の穴を鉢底ネットで塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(
軽石
)を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
庭植え
庭植えの場合は、深さ50cm穴を掘って、掘り出した土に腐葉土か堆肥を2割ほど入れ、化成肥料を規定量入れて混ぜて
用土
とします。粘土質で水はけが悪いならば、軽石・パーライト・川砂を入れて水はけをよくしてくださう。穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。
管理場所・日当たり
日当たりのいい、水はけのいい場所を好みます。日陰でも枯れないのですが、日当たりが悪いと花つきが悪くなるので、最低でも
半日陰
、できれば日当たりで管理します。
剪定
「桜折る馬鹿、梅折らぬ馬鹿」という言葉があります。桜は切り口からバイ菌が入って
病気
になりますが、梅は適度に「折る=剪定する」を施していかないと、花がうまく咲かなくなります。
花芽
分化は7月なので、剪定は開花後〜7月に行ないます。梅の花は、短い枝につきます。なので、枝先を切って、脇枝を出させて短い枝を増やして花を咲かせましょう。枝を見ると「芽」が見えるので、各枝を5芽〜10芽を残すように切ると、短い枝が出て花がたくさん咲きます。樹形もあるので、たくさん咲かせるのが良いとは言い切れませんので、花の量や樹形をイメージしつつ、
切り戻し
ましょう。
その後、落葉時期の12月〜1月に徒長した枝を剪定して、樹形を整えます。この時期の剪定は花芽を落とすことになりますので、樹形を整える程度にしておきます。
収穫
開花後に結実します。梅雨頃に黄色くなってきて、初夏にオレンジ色になります。梅酒の場合は青いものを、梅干しにするなら黄色、ジャムにするならオレンジ色になってから収穫します。
病気・害虫
カイガラムシ
・
アブラムシ
・かいよう病・
ウドンコ病
・ウメケムシなどが発生します。
アブラムシ
アブラムシ
もよく発生する。薬剤で駆除しましょう。
カイガラムシ
カイガラムシ
は蝋に覆われた虫でルビーロウムシやマメカタカイガラムシなどが発生します。これらは汁を吸い、ウメを弱らせます。よほど大量に発生しないと枯れることはないですが、排泄物に
スス病
(膏薬病)が発生するため対処しておきたい。膏薬病の色合いはいくつもありますが、とにかく樹皮にビッシリとカビが生える姿は不愉快。ただし、スス病(膏薬病)自体はウメを枯らせません。
カイガラムシは少量であれば歯ブラシとかナイロンブラシや洗車ブラシなどで削ぎ落とします。ほとんど動けないので落としてしまえばいいです。多いなら薬剤(モスピランやスプラサイド)で駆除します。潰れると赤い汁が出ます。
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