マクロカルパの栽培について:ユーザー投稿

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ユーカリ・マクロカルパの栽培について

ユーザーさんから、マクロカルパについての投稿がありましたので、参考のために掲載(下の枯死の原因も同じユーザーさんからの投稿です)。多少、内容を変更していますが、見やすいように整えただけです。非常に助かります。他に訂正・追加があれば投稿をお願いします。

ユーカリ・マクロカルパの栽培について

誰でも簡単に栽培できるコツ

ユーカリ・マクロカルパの項目に、“マメでないと枯れるので、マクロカルパを育てるということは旅行とか出張はできない。やっぱり、一般向きじゃないのですわ。”という記述がありましたが、種々実験の結果、今ではそういうことはない、と考えています。

そこで、実験によって得られた“誰でも簡単に栽培できるコツ”を下記したいと思います。難しいとされる理由は、ブログに記載されているように、「日本の高温多湿の気候に合ってない」というところにつきます。「同時に乾燥に弱い」と言うのもその通りです。

要は、上記2点について原産地と同じ、もしくはそれに近い環境を作ってやれば、栽培は原産地(西豪州の砂漠)と同様、年中何も手を加える必要がない、と言うことになります。

幸いなことに、西豪州の砂漠地帯における最高・最低温度は日本の大阪近辺とほぼ同じですから、温度管理は不要と考えて良いと思います。(実は、この点に気付くのが遅かった為、耐寒対策に無駄な時間を長らく費やしてしまいました。)

さて、西豪州の砂漠地帯ですが、土壌は排水性に優れた砂礫質で、地下には地下水が流れていると推察されます。一方、酸性土壌なのかアルカリ性土壌なのかと言う点については、正直に申し上げて判りません。ただ、西豪州はほぼ石灰質土壌で、塩湖もいくつか存在する点を考慮すれば、私自身は、アルカリ性土壌ではないかとみています。 

従って、マクロカルパの栽培には酸性土壌が良いとのご意見もありますが、イマイチ賛同致しかねます。いずれにせよ、中性に近い土壌であれば問題ありません。

原産地に近い環境を作る具体策

前置きが長くなりましたが、原産地に近い環境を作る具体策ですが、

地植えの場合

1)地植えの場合(高さ30cm程度の苗を植え付ける場合)
a)植え付けの時期:特に選びませんが、2,3月頃が良いと思います。

b)地表から深さ45~50cm、直径約30cmの穴を掘り、穴の底に 縦20cmx横30cmx高さ20cm程度のプラスチック製のケースを置きます。

c)このケースの周囲とケースの中を、できるだけ大粒の発泡性の鉢底石で満たします。

d)鉢底石を満たした後、ケースを水で満たす。鉢底石の隙間に水を蓄える訳です。(発泡性のために鉢底石が浮いてくる場合は、ケースの上面に金網を置いたりして浮きを押さえます。)

e)次に、軽石の中粒を高さ10cm位に亘り全体に敷き詰めた上に、ポットから取り出したマクロカルパの苗を置いて、更にその上に小粒の軽石を約10cm敷き詰めます。

f)その後、真砂土を5~10cm敷き詰め、苗を安定させます。(必要に応じて、支え棒を使う。) 真砂土は、不必要にケース内の水分が蒸発するのを防ぎます。

g)要は、排水性抜群の環境を作り、毛細管現象もしくは蒸気化した水分が根に届く様にするものです。

h)因みに、底に置くケースが小さい場合、昨年の夏の様に猛暑・降雨ゼロの乾燥状態が続くとケース内の水分が枯渇してしまい枯れてしまいます。(敢えて、水分補給をせずに放置しておいたところ、3年間元気だった株が枯れてしまいました。)

i)肥料は加えていませんが、ぼかし肥料くらいであれば悪影響は無いと思います。ただ、マグアンプのような燐分の多い肥料は避けるべきです。

鉢植えの場合

2)鉢植えの場合
排水性の良い用土(軽石)を用いるなど、基本的考え方は地植えの場合と同じですが、通常の鉢の場合、鉢の壁面にテーパーが付いていて、ここに水分が溜まりますので、加湿の原因となって枯れます。

このテーパーを避け、かつ排水性を助長するために、素焼き製の鉢を逆さまにして、鉢の底を電動ドリルでくり抜きます。(逆テーパーとなるようにする訳です。)

その後、逆さまにした鉢の底に、できるだけ深さのある鉢皿をセットします。

この鉢皿が地下水の貯水槽の役割を果たします。(地植えの場合の、プラスチックケースの代用です。)---鉢皿の高さ以上に水が溜まることはありません。
但し、鉢を持ち運ぶ場合は、鉢皿を持って運ぶことになります。

この方法では、鉢皿内の水を外から見えますので、鉢皿が乾燥しないように注意するだけで良いと思います。 この方法で、マクロカルパだけでなく、ユーカリ・ローダンサも調子良く育っていたのですが、昨年の夏、干上がって枯らせてしまいました。(庭の奥に置いていたため、水分のチェックを怠ってしまいました。)

マクロカルパ枯死の原因

マクロカルパの枯死は、多くの場合 冬場や真夏よりも、春先から6月頃にかけて発生します。

枯死の原因は、いわゆる“根腐れ”と呼ばれるものですが、いわゆる“過湿”によって腐った状態ではなくて、むしろ根が干からびた感じになっています。

つまり、腐るのではなくて、春先の温度上昇に伴って、根の活動が活性化し、植物の根はより多くの酸素を必要としますが、特に、マクロカルパはこの酸素吸収量・必要量が他の植物と比較すると極端に多く、この時期に苗の上から散水すると、土中に水が溜まり、土中の空隙率減少を招き、“酸欠”を引き起こしてしまい、この結果、酸欠による窒息死が起こる、と言うことではないかと思います。(がんがん照りの真夏であれば、水分の蒸発が盛んな為、空隙率の回復が早いので、苗の上から水をかけても枯死し難い。)

以上から、先の記述に、“マクロカルパは、活性期の酸素要求レベルが高い、と言う観点から、一般的に”排水性が良い“と言われる、土中の空気が多い空隙率の高い用土が必須”という点を付け加えさせて頂きたいと思います。(鉢の壁面に溜まる水も、壁面に張り付いた根に対する酸素供給量を著しく減退させることになりますので、逆テーパーが有効です。)
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