フジバカマ(藤袴、サワフジバカマ)

科名 | キク科 |
属名 | ヒヨドリバナ属 |
学名 | Eupatorium japonicum |
別名 | 藤袴、サワフジバカマ |
水やり | 水を好む |
場所 | 外の日なた |
難易度 | 中級者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 | ||||||||||||
剪定 |
目次
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フジバカマ(藤袴)とは?

開花すると青く美しい「アサギマダラ」が飛んできて蜜を吸います。ツマグロヒョウモンも飛んできます。これらの蝶を目当てにフジバカマの栽培する人もいます。ただし、平地だとフジバカマの開花が早まり、アサギリマダラが山から降りてくる頃には開花が終わっていることがあります。
9月ごろに種を撒いて、翌年の8月~9月に咲きますが、一般的に苗を春以降に植えます。苗の植え付けは4月が最適期ですが、頑健なのでそれほど気にしなくて大丈夫です。
冬には地上部が寒さで枯れますが、春になるとまた新芽が出てきます。
草丈1.5m〜2m
水やり
庭植えの場合の水やり

鉢植えの水やり
鉢植えにしている場合は、土が乾いたらしっかりと水をやってください。もしくは受け皿に水を溜めておきます(腰水)。フジバカマは乾燥が苦手なので、極端に乾かないように気をつけてください。冬は水を控えます。地上部が枯れてしまうので、水をやるのを忘れがちですが、極端に乾燥してしまうと地下茎が枯れて春になっても芽が出ないということになるので、冬でも1週間に1回は水をやってください。
肥料
庭植えの肥料
庭植えの場合はフジバカマに肥料は不要です。ただし葉っぱの色が悪い場合は生育時期の春以降に化成肥料を株の周囲に説明書きの半分をやってください。鉢植えの肥料
3月から梅雨あたりまでは、液体肥料を二週に一回やるか、一ヶ月に一回、緩効性固形肥料をやります。この時期は窒素・カリの多い肥料をやると大きく育ちます。フジバカマが開花する8月9月はリンの多い肥料をやると開花しやすくなります。といっても、液体肥料や化成肥料にはリンがバランスよく入っているので、いつも通りに液体肥料を二週に一回やるか、一ヶ月に一回、緩効性固形肥料をやります。
植え付け・植えかえ・種蒔き
時期
フジバカマは根が非常によく広がりますので、鉢植えは毎年植え替えをします。フジバカマが活動を始める前の3月前後に鉢植えから引っこ抜いて、二個か三個に分けて、同じ大きさの鉢に植え替えます。つまりフジバカマの鉢が毎年、二倍か三倍に増えるってことです。面倒なので庭植え推奨です。●庭植えにする場合は、地下茎を広がらないように板で仕切るようにする。
用土
水はけのよい、痩せ地を好みます。市販の培養土か、市販の培養土に川砂を混ぜたものか、赤玉土5腐葉土3川砂2を混ぜたもので植え付けをします。鉢の植え替えの手順
鉢植えの場合は、根鉢(ポット)より一回り大きな鉢を用意します。鉢底の穴をアミで塞いで土が出ないようにしてから軽石を2センチから3センチほど入れて、軽石の上に用土を入れ、株を入れて、隙間に用土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。●同じ大きさの鉢に植え替えする場合は古い土を三分の一ほど落としておきます。このときに株分も可能です。
庭植えの手順

●フジバカマの庭植えには地下茎を防ぐ仕切りは必須。
●20センチくらいの板を埋めます。地上に2センチほど出してください。完全に埋めると何処で仕切ったか分からなくなります(フジバカマは冬は地上部がなくなるので尚更)。
●地下茎は15センチほどの深さまで仕切れば大体は広がりを防げます。竹と違って根が浅いので。
●レンガやブロックだと隙間から地下茎が抜けるかもしれない。
●フジバカマは種子ができることがありますので、それで増えることもあります。そうなると仕切りを越えていくこともある。ただし種子ができるのは稀。
●20センチくらいの板を埋めます。地上に2センチほど出してください。完全に埋めると何処で仕切ったか分からなくなります(フジバカマは冬は地上部がなくなるので尚更)。
●地下茎は15センチほどの深さまで仕切れば大体は広がりを防げます。竹と違って根が浅いので。
●レンガやブロックだと隙間から地下茎が抜けるかもしれない。
●フジバカマは種子ができることがありますので、それで増えることもあります。そうなると仕切りを越えていくこともある。ただし種子ができるのは稀。
挿し木・種まき
5月6月に芽を8センチほど切って土にさしていると簡単に増えます。開花後に種子ができることがあります。適当に蒔いていると発芽して増えます。しかし、3月に植え替えと株分けを兼ねて増やすことができますし、地下茎でいくらでも増えるので、挿し木・種まきして増やす必要はないでしょう。管理場所・日当たり
フジバカマは日当たりから半日陰まで育ちます。暑さや寒さに強いのでこれといった対策は必要ありませんが、根元が乾燥すると傷み、最悪枯れてしまいますので、西日がガンガン当たらない場所が好ましいです。●半日陰でも育つが、日光が少ないと徒長(ひょろ長くなること)して、花色が悪くなり、花数も減ります。日当たりで管理が基本です。
風の通らない場所で
フジバカマは背が高くなります。強風に当たるとポキっと折れてしまいます。5月6月に半分ほどに切り戻すことで、対策になります。
剪定
5月〜6月に全体を半分ほどに刈り込むことで小さくまとめることができます。ここで切った枝で挿し木も可能。病害虫
害虫アブラムシやハダニがつきます。ハダニは乾燥すると発生しますので、葉っぱにも水を掛けて予防してください。
ウドンコ病も発生します。それより問題は「ウィルス病」です。
ウィルス病
ウィルスが原因の病気で、感染すると葉脈が黄色く浮き出てきます。見ようによっては綺麗ですが、ウィルス病なんだと思うと気持ち悪いです。ウィルス病は感染すると治癒することはありません。株全体を廃棄するしかありません。放置していても枯れますが、放置していると他の植物にも感染します。
他の植物で汁を吸ったアブラムシやハダニなどが、フジバカマで汁を吸って感染するというのがよくあるルートです(逆も然り)。なので、アブラムシやハダニは見つけ次第薬殺するようにし、また、他の植物にも害虫が発生しないようにするのが大事です。雑草が生えていているならば刈り込んだ方がいいです。多少は予防になります。
●感染した株は衰弱して枯れます。
●ウィルス病に感染した株を「斑入り」と考えて売っている業者がたまにいるらしい。
●ウィルス病に感染した株を「斑入り」と考えて売っている業者がたまにいるらしい。
特徴・由来・伝承

フジバカマは秋の七草のひとつ。日本に古来から生息するフジバカマは、近年ホームセンターや園芸店で販売されているものとは違います。これらはフジバカマの同属多種かフジバカマとの雑種です。
万葉集に読まれるほど古くから愛される植物
万葉集にも読まれている句があり、源氏物語の三十帖には藤袴の巻きがあります。
フジバカマ自身は香がありませんが、乾燥させると香が現れます。中国では「香草」と呼ばれ、花を乾燥させたものは「蘭草」と呼ばれて糖尿病に効くといわれています。
●論語に出る「蘭」はフジバカマのこと。
野生種は絶滅危惧種に
フジバカマの種の生育場所は現在では限られていて、レッドデータブックにも載せられるほどです。ただ、園芸店などで扱っているフジバカマは頑健ですので初心者向きです。
画像は斑入りのフジバカマです(ウィルス病じゃ無いです)。
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