夏蒔きキャベツ(冬キャベツ)の育て方

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夏蒔きキャベツ
夏蒔きキャベツ
科名アブラナ科
属名アブラナ属
学名rassica oleracea
別名冬キャベツ
水やり水控え目
場所外の日なた
難易度上級者向け
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開花
植え
肥料
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夏蒔きキャベツとは

ここでは夏蒔きキャベツの育て方についてまとめています。
夏蒔きキャベツは7月〜8月に種まきして、8月〜9月に植え付けし、11月〜12月に収穫します。冬キャベツとも言います。キャベツは春蒔き(=夏秋キャベツ)、夏まき(=冬キャベツ)、秋蒔き(=春キャベツ)があって、春は虫が発生しやすく、夏は苗作りが難しい(苗を買えば問題ない)ともされるので、秋蒔きが初心者向けと言われますが、夏蒔きは収穫までが短いので楽ですし、トウ立ちもなく、割れもほぼないです。苗作りが多少難しいですが、苗も買って仕舞えば簡単。少なくとも春蒔きよりは簡単。
まとめ
●7月〜8月に苗を作り、8月9月に植え付け、冬に収穫する。
●苗は種子から作ってもいいし、苗を買って植えてもいい。
●苗を作る場合は、消毒を。
●結球前に追肥、土寄せをする。
●葉っぱがぎっしり詰まったら収穫する。

水やり

土が乾いていたら水をやります。夏蒔きキャベツは少し乾燥気味に管理するといいです。

管理場所

日当たりで栽培しましょう。生育温度は15度〜20度と低く、高温は苦手のため夏蒔きは苗栽培が難所です。苗を自作すると大変ですが、苗を買って仕舞えば害虫も発生しにくくて楽です。

7月〜8月に種まき

キャベツは暑さに弱いので、夏まきするときは、育苗は日陰で管理するか、寒冷紗などで日陰を作ってやります。

セルトレイで苗を作る場合は、1区切りに2粒ほど入れ、土をかぶせます。覆土材を使うと水切れしにくい(使うのは農家くらいですが)。水をやり、乾燥しないようにします。乾燥予防のために新聞紙をかけるといいです。十分な気温があれば発芽までは4日。発芽したら間引いて、本葉が4枚になったら植え付けます。

新聞紙は発芽したらすぐに外します。そのままだとモヤシ(徒長)になって、生育してもモヤシ状態はなかなか改善されない。どうにかしたい場合は、植え付けの時に深めに植えて茎を土中に埋める。多少はどうにかなる。
●夏の育苗では地面から最低でも20cm浮かせて管理する。風を通すことで高温対策をする。また、寒冷紗をかけて日除けをする。ダントツ粒剤をまいておいて害虫予防をしておくといいです。
●箱まきの場合は、発芽したら2cm間隔に間引き、本葉が2枚でたら4cm間隔に間引き、本葉が成長してきたら、地植え・鉢植えにしてきます。ここまでで1ヶ月〜1ヶ月半です。
●キャベツは好光性で光がある方が発芽しやすい。新聞紙を被せることで日除け・乾燥よけをしているが、光を遮るため、発芽しない(しにくい)ことがある。不要であれば新聞紙はかぶせないでいいです。
●冬系は寒さに強いが生育がちょい遅い。8月上旬・中旬までに苗を作らないと収穫まで十分に大きくなりにくい。

ポットの場合は中に土を入れ、直径3cm深さ1cmほどの穴を作り、そこに種子を3粒ほど入れます。水をやり、乾燥しないようにします(ずっと濡れているように)。発芽したら弱い芽を間引いていきます(命のオーディションですわ)。発芽して1週間で2本に間引き、本葉2枚になるときまでに一本立ちにします。発芽したら間引いて、本葉が4枚になったら植え付けます。
●発芽後にも同じように水やりをしていると徒長してしまうので、午前中に水やりをして、夕方には乾くくらいが好ましい(夜は水が蒸発しにくく、水が残って徒長する)。
●育苗箱は地面に置かずに、レンガなどで地面と箱の間に隙間を作って風を通してやりましょう。
●キャベツの根は強く、多少切れても枯れることはないです。間引いた菜はポットなどに植え付ければ、根付いて植え付けも可能です。
●苗のうちに害虫にやられるとほぼ丸坊主になる。虫を取り除いてから、防虫ネットをかける。薬剤を使って駆除・予防した方がいいです。農薬がいやならば、「BT剤」を使いましょう。とにかくこの時期にやられるとまずい。
●育苗トレーは中央は濡れていても、端っこは乾いていることが多いので、端っこを意図的に水やりしましょう。

消毒作業と育苗のコツ

キャベツは寒さに強く、暑さに弱いため、真夏に育苗すると病気になりやすい。そこで、消毒をしておく。そこで苗を健康に育てるコツをここに羅列しておきます。
●ホストップは根張りをよくする液肥です。育苗トレイに使うといいです。
●夏の育苗、双葉2枚の時に根腐れとベト病予防にダコニールを散布する。水に溶かしてジョウロで撒く。
●植え付けする2週間前には寒冷紗を取って暑さに慣れさせるといいです。
●植え付け三日前にジュリボで消毒。

8月〜9月に植え付け

土について
用土は一般的な培養土か、赤玉土7腐葉土2バーミキュライト1を混ぜたものでも。弱酸性〜中性を好む。日本の土は基本的に弱酸性なので、phはあまり気にしないでいい。石灰で中和するが、逆に石灰が多すぎてアルカリに傾くことすらあるので気をつけましょう。酸性に傾くと根コブ病が発生しやすくなるので、地植えの場合はちゃんと中和しましょう。

地植えにする場合
植え付けの2週間前に深さ30cmほど掘り返して、苦土石灰を混ぜ中和させます。植え付け1週間前に元の土に対して2割か3割ほどの腐葉土か堆肥と、1平方あたり100gほどの化成肥料を混ぜて用土とします。

この土で高さ10cm幅40cmの畝をつくります。ここに株間40cmで苗を植え付けていきます。2条植えにしてもいいです(その場合の幅は当然80cm)。苗は深植えにしないようにします。

植え付ける2時間前にポットごと水没させて、しっかりと給水した上に、植え付ける穴にも10リットルほどの水をしっかりとやる。その上で植え付ける。そして、寒冷紗をかけて日除けする。植え付け後に液体肥料をやるとより根が張りやすい。
●夏植えした若い苗は日差しで葉焼けします。葉焼けしないように寒冷紗などで必ず日除けをしましょう。
●夕方に涼しくなってから植えてもいい。朝に植えるといきなりの強い日差しで枯れこむことがあります。
●植え付けの際は水をしっかりとやるか、前もって苗に水をしっかりとやっておく。
●植え付けし終わって3週間ほどで結球しはじめる。この頃にプレバソンとヨネポンを展着材を混ぜて散布して消毒しておくといいです。キャベツの葉っぱはツルツルしていて展着材を混ぜないと葉っぱにつかず、流れ落ちて効果がない。

9月〜10月に追肥・土寄せ

夏植えは収穫まで短く、追肥は基本的に一回でいい。結球する前に1平方mあたり50gほどをやって、土寄せする。2条植えにしている場合は、中央に溝を掘って肥料をやる。この方が雨に流れずやりやすい。
肥料が多過ぎると急激に成長して玉が割れる。肥料は畝の端にまいて、土寄せするのでもいい。

11月〜12月に収穫

植え付けしてから10週くらいで結球する。そこからキャベツを押してみて、硬くしまっていたら収穫します。収穫は刃物で芯を切って、手で押して収穫する。
●冬系の種は凍結しても腐らないが、春系の種は凍結に弱い。冬系であれば雪に埋もれても大丈夫です。春系で寒さに当たってしまうようなら、早めに収穫してしまいましょう。
●寒さに当たったキャベツは甘い。可能であれば寒さに当てましょう。

病害虫

夏蒔きは病害虫は少ない。

雑記

●冬系以外は凍結防止に寒冷紗をかける。
●台風は菌を運んでくるので、できれば台風前か後に消毒をする。
●日光があたり、水があるなら、肥料が少ない。もしくは気温が上がれば生育する。収穫は春キャベツに近くなるが、まぁ、そういうこともある。根コブの可能性もある。
●富士早生を7月8月に播種すると11月〜1月に収穫できる。
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