カーネーション(麝香撫子)

科名 | ナデシコ科 |
属名 | ナデシコ属 |
学名 | Dianthus caryophyllus |
別名 | 麝香撫子 |
水やり | 水控え目 |
場所 | 外の日なた |
難易度 | 中級者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 |
目次
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カーネーションとは?

母の日のギフトで非常に有名。温度の調整で周年開花が可能で、市場に出荷されます。ところが母の日前後に需要が極端に集中するために、玉石混交になって、鉢物としてはあまりよろしくない物が出回ります。
カーネーションは管理方法さえ間違えなければ初冬まで咲いてくれます。問題は冬を越して来年も咲くか?ですが、ちょっと難しいです。冬越しが難しいかどうか?というよりも、カーネーションは虫が付きやすく、病気に掛りやすいので、何年も楽しむというのは難しく、本には「一年草扱い」とされていることが多いです。
水やり

春から夏は「蒸れる」ので注意。水やりを控えて、傷んだ葉っぱを取り除き、風通しの良い場所で管理し、それでも蒸れるのであれば、三分の一ほど切り戻す。母の日に出荷されるカーネーションは見栄えのために「密生」させすぎ。蒸れるのはある種、必然。

肥料

冬は肥料をやらないものですが、暖地・中間地では秋以降も開花が継続します。開花しているのであれば液体肥料をあげてください。
植え付け・植えかえ
時期・頻度
春か秋に植え替えをします。母の日に出回っているカーネーションの鉢は根詰まり気味です。できれば早めに植え替えた方がいいです。二年目以降、鉢に根が詰まるようであれば、一回り大きな鉢に植え替えをします。用土

店頭で販売しているカーネーションの土はピートモスが多く、水もちがよいため、一般家庭では水やり管理が難しいので、土を足して植え替えるといいです。
鉢植えの植え替え

開花しているときは鉢から取り出して、土を崩さずに一回り大きな鉢に植える。現在より、ひとまわり大きな鉢を用意し、鉢底の水が出る穴を鉢底網で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を3cm入れて、その上に用土と株を入れて、最後にしっかりと水をやります。できれば植え替え後の1週間は半日陰か明るい日陰で養生させてから、日当たりに移動させるといいです。
春に植え替えをするときは、ガッツリと根がはびこっていて、そのまま崩さずに植えると、根が新しい土に広がりません。そこでこれを少しほぐして、土を少し落としてから植え替えをするようにします。
その後は?
毎年、秋か春に根本近くまで切り戻しておくと、新芽が出て来ます。これを何年か繰り返すと株が大きく育つのですが、株わけ出来ないのですから、どんどん鉢が大きくなり、しまいには植え替える鉢が無くなります。株が密集すると蒸れて枯れやすくなりますし、適当なところで見切りをつけましょう(捨てるってこと)。もしくは庭植えにしてしまいます。管理場所・日当たり
日の当たる場所で管理してください。日光が当たらないとつぼみが咲かずに枯れてしまいます。ナデシコやセキチクの仲間ですが、品種改良の結果か、もともとそういうものか、ナデシコやセキチクほど強くは無いので、日本の環境では同じように管理しているとカーネーションは枯れてしまいます。
夏越し

越冬

耐寒温度は0度。できれば5度以下にならない方がいいです。霜に当たると枯れますので霜に当てないでください。最近は寒さに強いものもありますが、一般的なカーネーションは寒さにも弱いので室内で管理するものと考えてください。室内で管理する場合、窓辺などの日の当たる場所で管理してください。冬も日が当たっていないと葉っぱが変色して枯れてしまいます。
霜がおりない地域は戸外で。霜が降りる地域でも、軒下など霜が当たらないところで管理したり、霜よけがあれば戸外で越冬も可能。もちろん0度以下にならないなら。
関東以西の暖かい地域(平野など)冬も戸外で越冬し、開花します。
花ガラ摘み・切り戻し

秋以降、開花が終わってから、元の高さから三分の一ほどに切り戻します。切り戻すことで、春になって新芽が出た時に高さが揃って綺麗になります。
病気・害虫
ウドンコ病白い粉のようなものが見られるカビの一種。高温・乾燥時期に発生しやすいので、葉っぱに水をかけると予防できるんですが、高温時期に葉っぱに水をかけるとカーネーションは蒸れて枯れやすいのでやめた方がいいです。病変箇所を取り除き、薬剤(ベニカグリーンVスプレーなど)を散布します。
芋虫・ヨトウムシ
葉っぱを食べる芋虫(蛾の幼虫)や、夜になると土中から出てきて葉っぱを食べるヨトウムシが発生します。芋虫系はゼンターリ顆粒水和剤などのBT剤を散布して駆除します。前もってオルトランを散布しておくと予防できます。
ハダニ
乾燥・高温時期に発生しやすい小さな虫で、葉っぱの裏に潜んで汁を吸う。葉っぱの裏に水をかけることで予防できるが、カーネーションが過湿を嫌うのでやらない方がいいです。発生したらダニ太郎などの薬剤を散布して、駆除します。
斑点病
雑菌が繁殖すると葉っぱに斑点が出ます。水やりを控え、用土の水捌けがよければ予防できるので、早めに水はけのよい土に植え替えるといいです。ダコニール1000などの殺菌剤を散布します。
特徴・由来・伝承

西アジア原産のナデシコ科の多年草。イスラム世界ではバラ・チューリップと並び愛されました。キリスト教や仏教では寺や教会で当たり前のように、神や天使や仏が描かれるのに対して、イスラム教では偶像崇拝が禁止されているので、そういったモチーフは描けません。なので、モスクで描かれる模様は草花などに限られ、その模様としてカーネーションがよく使われています。
スペイン・モナコ公国・ホンジュラスの国花です。
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