2022年以前版:シクラメンの育て方の育て方は?

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2022年以前版:シクラメンの育て方(篝火花・豚の饅頭)

2022年以前版:シクラメンの育て方
科名サクラソウ科
属名シクラメン属
学名Cyclamen
別名篝火花・豚の饅頭
水やり水を好む
場所室内
難易度中級者向け
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開花
植え
肥料

目次

  • シクラメンの特徴
  • 水やり
  • 肥料
  • 季節ごとの管理
  • 病害虫
  • 特徴・由来・伝承
  • 関連リンク
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    シクラメンの特徴

    文章の修正シクラメンサクラソウ科の球根植物。日本では冬に流通するのですが、決して寒さに強いわけではないです。よくお歳暮でプレゼントされ、コツを知らずに枯らしてイメージが悪いですが、室内の涼しいところで管理し、水を切らさなければ冬(11月)から春(3月4月)までの長期間開花してくれる。

    霜にも強いガーデンシクラメンもあり、そちらは庭植えや寄せ鉢にも利用されます。
    シクラメン鉢
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    文章の修正このページはシクラメンを継続して栽培することを含めて書いてあるためにテキストが多く、初心者や冬〜春にかけて栽培するだけの人にとっては冗長かなと思います。そこで、短く簡略にしたページもありますので、初心者なら以下のページを参考にしてください。簡略化したページでも十分、冬〜春の栽培はできます。
    文章の修正赤は「嫉妬」、白は「清純」、ピンクは「憧れ」や「はにかみ」の意味があるとされます。
    文章の修正シクラメンは雨季と乾季のある地域(地中海沿岸など)の植物で「涼しい雨季」が開花時期になり、それが日本で言うところの「冬」にあたります。雨季の最低温度は8度くらいで、日本の冬に比べると暖かいですね。

    シクラメンが休眠する乾季は日本の「夏」にあたり、休眠すると葉っぱも花もなくなって、ただの球根になります。

    シクラメンはこの雨季と乾季の中で高温乾燥の乾季に休眠し、涼しくなってくると目を覚まして開花するというサイクルを繰り返します。それで冬に咲くといっても寒さに強いわけではなく、また気温が上がる…20度あたりになると乾季が来たと考えて、休眠しようとしてグッタリするわけです。なのでグッタリするのは弱っているのではなくて「健康的な生理現象」なんです。

    そして休眠に入るのですが、この休眠時期が乾燥する自生地とは真反対に日本は多湿で、この多湿でシクラメンの球根は枯れることが非常に多いです。

    なのでシクラメンの栽培は冬は10度前後の涼しいところで管理するのがコツになり、夏は風通しよくして多湿を避けるのがコツになります。

    水やり

    底面吸水の鉢の水やり

    文章の修正シクラメンは雨季と乾季がある地域の植物で、葉っぱが出ている10月〜3月は水をよく吸い上げるので、水切れしないように水やりをします。底面給水がある場合は底面給水の部分に水を溜めているといいです。生育時期はずっと水が溜まっているようにしましょう。
    文章の修正底面吸水じゃない鉢の場合は、土に水をやるようにし、土から飛び出している球根部分に水が掛からないようにしてください。球根は湿気に弱いです。一回でも水をやれば枯れる――という訳ではありませんが、毎回球根に水が掛かっていると徐々に傷んできます、という感じです。

    水は、通常の植物の水やりと同様に鉢底から染み出すくらいにしっかりとやりましょう。口の細いジョウロがあるとやりやすいです。葉っぱがたくさんある時期は葉っぱを持ち上げて、ジョウロの口を入れて水やりをします。

    底面吸水の場合でも、たまに土への水やりをすると、土中の肥料成分が溶け出して吸収されるので、たまには土への水やりをするといいです。
    文章の修正4月〜9月は気温の上昇とともに活動が鈍くなりますので水やりを控えます。夏は完全に水を切ってもいいくらいです。5月以降は底面給水のカップは外します。ここに水が溜まっていると蒸れて球根が腐ってしまいます。

    春以降の水やりの詳細は
    を参考にしてください。

    肥料

    文章の修正シクラメンはよく開花します。葉っぱ一枚に対して花が一つ咲くとされます。開花するには肥料が必要です。販売しているシクラメンにも最初からある程度の肥料は入っているんですが、それでも次々に開花してしまうため、管理して一ヶ月か二ヶ月ほどすると肥料が切れて、花が止まってしまいます。

    一ヶ月ほどしてから、液体肥料を週に一回程度やるか、シクラメンの専用の肥料(栄養剤)があるのでそれを説明書きの頻度通りにやってください。液体肥料は薄めて土にやるといいですし、液肥を薄めたものを底面吸水に溜めてもいいです。

    近くの店でシクラメン専用肥料が置いていない場合は、汎用の室内植物用の肥料を使います。室内用の肥料は無臭なのが重要なポイントです。

    春以降…気温が20度以上になったらは生育が鈍くなり、徐々に休眠に入るので肥料はやりません。
    液体肥料
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    文章の修正一般的な化成肥料(固形肥料)でもかまいません。化成肥料は鉢のフチ近くに置き、球根には当たらないようにします。その上で、肥料の上から水をかけてください。肥料は水に溶けてから、根から吸収されるので、化成肥料を置いた場合は、土への水やりを2週に一回はやってください。でないと成分が吸収されません。

    季節ごとの管理

    冬(11月〜2月)

    文章の修正冬はシクラメンが開花し活動する時期。底面給水がある場合は、底面給水に水が絶えずある状態にし、液体肥料を1週間に一回やります。肥料が切れると開花が鈍くなるのでできれば肥料を追加します。管理場所は室内の5度〜15度の場所が適していて、氷点下・霜に当たると枯れ、20度以上になると花がしなびます。暖房がかかっている場所…例えばリビングでは18度以上になっているので避け、玄関や廊下などで管理します。できれば日当たりがよいですが、冬は日当たりより温度(5度〜15度)を優先します。

    シクラメンの鉢のほとんどが底面給水と言って、鉢底に水をためるモノが設置してあります。そこに水を切らさないようにしていれば、水切れで枯れることはありません。
    シクラメンは冬の植物の割には水を好む植物です。底面給水ではないタイプは購入しない方がいいです。

    底面給水のタイプであっても、たまには土の上から水をやってください。土の中や土の上に肥料があり、底面給水だと肥料を吸い上げきれずに肥料が行き渡らず、花つきが悪くなる場合があります。

    花が終わったら、葉っぱの中に指を突っ込んで根本からひねって抜きます(花ガラ摘み)。プチって音がします。ハサミで切ると、切り残しが腐って病気の元になります。花を放置していると腐って病気の元になったり、種子を作ろうとして株が弱ります。マメに摘んでやると次々と開花して長期間楽しめます。
    文章の修正シクラメンは気温が高い時期は休眠するもので、春になって気温が上昇すると開花が鈍くなり、徐々に葉っぱが落ちて、活動が鈍くなっていきます。戸外・室内の日当たりか半日陰で管理します。涼しいところ(5度〜15度)で管理して日光と水と肥料があれば、まだ新しい葉と花が上がってきます。

    この時期はまだ底面給水に水を溜め、必要ならば薄い液体肥料を週に一回やります。ただし、活動が鈍くなっているので、様子を見て水・肥料を減らします。気温が上昇して活動が鈍いのに水・肥料を今まで通りにやっていると球根が腐ります。
    文章の修正徐々に気温が上昇して5月以降になったら、底面給水のカップは外しておきます。水が溜まっていると球根が腐る原因になります。夏は必ず風通しの良い涼しい日陰で管理します。肥料は一切やらない。

    シクラメンを来年の冬にも咲かせるためには夏越しが大事になります。夏越しは夏に完全に休眠させる方法と、休眠させないでチラホラと葉っぱを残すやり方と二種あります。初心者は休眠させる方が簡単です。初心者は素直に春まで花を楽しんだら廃棄した方が気が楽です(育てなくちゃ!ってプレッシャーになるくらいならね)…が、余裕があれば挑戦してみましょう。詳細は以下のリンクを参考にしてください。
    品種によって同じ環境であっても夏に休眠したりしなかったりです。葉っぱがあるなら水をやる。葉が無いなら水はやらない。休眠するにしてもしないにしても涼しいところで管理してください。あと、夏場はゴツゴツした球根しか見えないために、家族にゴミとして捨てられることが多い。前もって話しておきましょう。
    文章の修正シクラメンの生育に適した時期の直前である8月〜9月は植え替えの時期です。植え替えの詳細は以下のリンクを参考にしてください。
    他の時期でも根鉢を崩さなければ植え替えは可能ですが、この時期が最適時期です。
    文章の修正9月以降、気温が下がってくると、休眠していたシクラメンの球根も目を覚まして葉っぱを出し始め、水を欲しがります。土が乾いたら水をやるようにし、様子を見つつ薄い液体肥料を1週間に一回程度やります。明るい日陰から、できるなら半日陰、高気温(20度以上)にならないのであれば日向へと移動させます。

    9月〜10月に葉っぱがよく出るのですが、茂りすぎると球根に日光が当たらず、ツボミが出てきません。そこで球根に日光を当てるために「葉組み」を行います。店頭のシクラメンの花が中央に寄っているのは葉組みをしているからです。詳細は
    を参考にしてください。
    文章の修正球根の上部に日光が当たることで、花茎が伸びて、開花します。

    病害虫

    文章の修正ハダニ・アブラムシ・灰色カビ病など。室内で管理するだけなら害虫は発生しずらいが、夏越しするために戸外で管理するなどすると病害虫が発生する。夏越し中は葉っぱがないか少ないので被害が目立たないが、夏越し中は株が暑さでまいっているのでダメージが大きくなることもあり、早めに対処したい(薬剤散布ってことね)。
    文章の修正葉っぱに白い糸が絡み付いていたらハダニを疑う。乾燥すると発生しやすい。シクラメンは水が多いと腐り、球根に水がかからないように乾燥気味に管理することが多いため、よく発生する。葉っぱの裏から汁を吸い、葉っぱが掠れるように見える。葉っぱの裏に住むので、葉っぱを裏返して確認する。ハダニにはベニカXなどを。
    文章の修正フザリウムという菌が起こす病気で、シクラメンの維管束をつまらせる。ぱっと見、カビもなく変色もなく葉や花が軟化してグニャグニャになったり、黄色くなって枯れるのは萎ちょう病の初期症状。しばらく枯れていなくても、球根に菌が残っているため夏越しできずに枯れてしまう。ベンレート・タチガレンを使うと多少効果があるかもしれない。完治はできなくもないが、厳しい。基本は廃棄。もしくは感染拡大を避けるために、他の株と隔離してベンレートの定期投与で治療を目指す。予防にダコニールを使っておくといい。
    文章の修正感染すると葉っぱに模様が出て、徐々に弱って枯れていく。原因がウィルスで治療方法はなく、感染したら廃棄するしかない。アブラムシ・ハダニ・カイガラムシ・スリップスといった虫が他の植物から持ってくる他、ハサミを消毒せずに使い回すと感染する。
    ウィルス病というとモザイクの模様が浮き上がるが、シクラメンの場合はハッキリせずよく分からない。
    文章の修正花に灰色のカビが生える。灰カビ病はかなり湿度が高い状態(90%くらい)じゃないと発生しないので、水やりを減らし、風通しをよくすることで防げるし、カビの花を花茎ごと抜けば回復もする。発症したらトップジンM水和剤などで殺菌する。
    文章の修正ダンゴムシは腐ったものから食べる。なので害にはならない、と思いがちだが食べるものがなくなると生の植物も食べます。意外とヤバイ。見つけたら排除しておきましょう。球根にダンゴムシがたかっている場合、球根が腐って食べられたのか、食べられた結果なのかはよくわからないが、球根は消毒し、ダンゴムシは駆除しましょう。
    文章の修正白い粉を吹いたようになるカビ。株が健康なら発症しても回復する。発症したら薬剤を散布して治療します。
    文章の修正葉っぱの汁を吸う小さな虫。新芽を好み、変色させてダメにしたり、歪にさせる。発生したら、テデトールするか薬剤で駆除する。アブラムシなどの汁を吸う虫によってウィルス病に感染させられるので、早めに対処しましょう。
    文章の修正葉っぱに被害を与える虫。アブラムシ・ハダニ同様にウィルス病感染の原因になるので発見次第、捕殺するか薬剤で駆除する。放置していると爆発的に増えて他の植物にも被害がある(というか、他の植物からやってくるので、そちらも早めに駆除する)。
    文章の修正
    ●ダニやその他の虫がが植物の成長点(芽の先)で汁を吸うと奇形になる。
    ●指で球根を押してみて凹んだら、それは腐っているか、中身を虫に食べられています。
    ●夏に戸外で管理すると虫にやられる。グリーンベイトなどで防虫を。
    ●虫は他の植物から移ってくるので、他の植物に被害があれば駆除する。また、雑草が生えているとそこから移ってくるので、雑草を取り除くとかなり予防できる。

    特徴・由来・伝承

    文章の修正シクラメンは明治以降に入ってきた植物ですが、その色合いや姿が日本人好みなのか、冬のギフトの定番となっています。花をよく見ると、グロリオサのように、花びらがひっくり返って咲いているのが分かります。

    燃え盛るかがり火のようであることから、別名はカガリビバナ(篝火花))。
    また、球根の形状から「豚のまんじゅう」という別名もあります。これはシクラメンの球根が(有毒にも関わらず)大航海時代以前では保存できる食料として利用されていたからです。ジャガイモの普及によってシクラメンは食料から観賞用になりました。ジャガイモも新芽は毒なんですが、食用としてはジャガイモが優れていますから当然ですね。

    シクラメンは花は下を向いて咲き、花びらを上へと反り返らせます。これは自生地では雨季に開花するシクラメンが雨に当たって花粉が流れていかないようにするためです。

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