「シクラメンの育て方…花言葉は?季節ごとの管理は?」の目次
シクラメン(篝火花・豚の饅頭)

科名 | サクラソウ科 |
属名 | シクラメン属 |
学名 | Cyclamen |
別名 | 篝火花・豚の饅頭 |
水やり | 水を好む |
場所 | 室内 |
難易度 | 中級者向け |
1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | |
開花 | ||||||||||||
植え | ||||||||||||
肥料 |
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シクラメンの特徴
シクラメンはサクラソウ科の球根植物。日本では冬に流通するのですが、決して寒さに強いわけではないです。よくお歳暮でプレゼントされ、コツを知らずに枯らしてイメージが悪いですが、室内の涼しいところで管理し、水を切らさなければ冬(11月)から春(3月4月)までの長期間開花してくれる。霜にも強いガーデンシクラメンもあり、そちらは庭植えや寄せ鉢にも利用されます。簡略化版ページの紹介
このページはシクラメンを継続して栽培することを含めて書いてあるためにテキストが多く、初心者や冬〜春にかけて栽培するだけの人にとっては冗長かなと思います。そこで、短く簡略にしたページもありますので、初心者なら以下のページを参考にしてください。簡略化したページでも十分、冬〜春の栽培はできます。シクラメンの花言葉は?
赤は「嫉妬」、白は「清純」、ピンクは「憧れ」や「はにかみ」の意味があるとされます。自生地の気候と真反対な日本の気候

シクラメンが休眠する乾季は日本の「夏」にあたり、休眠すると葉っぱも花もなくなって、ただの球根になります。
シクラメンはこの雨季と乾季の中で高温乾燥の乾季に休眠し、涼しくなってくると目を覚まして開花するというサイクルを繰り返します。それで冬に咲くといっても寒さに強いわけではなく、また気温が上がる…20度あたりになると乾季が来たと考えて、休眠しようとしてグッタリするわけです。なのでグッタリするのは弱っているのではなくて「健康的な生理現象」なんです。
そして休眠に入るのですが、この休眠時期が乾燥する自生地とは真反対に日本は多湿で、この多湿でシクラメンの球根は枯れることが非常に多いです。
なのでシクラメンの栽培は冬は10度前後の涼しいところで管理するのがコツになり、夏は風通しよくして多湿を避けるのがコツになります。
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水やり
底面吸水の鉢の水やり

底面吸水じゃない場合の水やりは?

水は、通常の植物の水やりと同様に鉢底から染み出すくらいにしっかりとやりましょう。口の細いジョウロがあるとやりやすいです。葉っぱがたくさんある時期は葉っぱを持ち上げて、ジョウロの口を入れて水やりをします。
底面吸水の場合でも、たまに土への水やりをすると、土中の肥料成分が溶け出して吸収されるので、たまには土への水やりをするといいです。
春以降の水やり

春以降の水やりの詳細は
を参考にしてください。
肥料

一ヶ月ほどしてから、液体肥料を週に一回程度やるか、シクラメンの専用の肥料(栄養剤)があるのでそれを説明書きの頻度通りにやってください。液体肥料は薄めて土にやるといいですし、液肥を薄めたものを底面吸水に溜めてもいいです。
近くの店でシクラメン専用肥料が置いていない場合は、汎用の室内植物用の肥料を使います。室内用の肥料は無臭なのが重要なポイントです。
春以降…気温が20度以上になったらは生育が鈍くなり、徐々に休眠に入るので肥料はやりません。
化成肥料(固形肥料)を使う場合のコツは?
一般的な化成肥料(固形肥料)でもかまいません。化成肥料は鉢のフチ近くに置き、球根には当たらないようにします。その上で、肥料の上から水をかけてください。肥料は水に溶けてから、根から吸収されるので、化成肥料を置いた場合は、土への水やりを2週に一回はやってください。でないと成分が吸収されません。季節ごとの管理
冬(11月〜2月)

シクラメンの鉢のほとんどが底面給水と言って、鉢底に水をためるモノが設置してあります。そこに水を切らさないようにしていれば、水切れで枯れることはありません。
シクラメンは冬の植物の割には水を好む植物です。底面給水ではないタイプは購入しない方がいいです。
底面給水のタイプであっても、たまには土の上から水をやってください。土の中や土の上に肥料があり、底面給水だと肥料を吸い上げきれずに肥料が行き渡らず、花つきが悪くなる場合があります。
花が終わったら、葉っぱの中に指を突っ込んで根本からひねって抜きます(花ガラ摘み)。プチって音がします。ハサミで切ると、切り残しが腐って病気の元になります。花を放置していると腐って病気の元になったり、種子を作ろうとして株が弱ります。マメに摘んでやると次々と開花して長期間楽しめます。
春(3月〜4月)

この時期はまだ底面給水に水を溜め、必要ならば薄い液体肥料を週に一回やります。ただし、活動が鈍くなっているので、様子を見て水・肥料を減らします。気温が上昇して活動が鈍いのに水・肥料を今まで通りにやっていると球根が腐ります。
夏…休眠へ(5月〜7月)

シクラメンを来年の冬にも咲かせるためには夏越しが大事になります。夏越しは夏に完全に休眠させる方法と、休眠させないでチラホラと葉っぱを残すやり方と二種あります。初心者は休眠させる方が簡単です。初心者は素直に春まで花を楽しんだら廃棄した方が気が楽です(育てなくちゃ!ってプレッシャーになるくらいならね)…が、余裕があれば挑戦してみましょう。詳細は以下のリンクを参考にしてください。
品種によって同じ環境であっても夏に休眠したりしなかったりです。葉っぱがあるなら水をやる。葉が無いなら水はやらない。休眠するにしてもしないにしても涼しいところで管理してください。あと、夏場はゴツゴツした球根しか見えないために、家族にゴミとして捨てられることが多い。前もって話しておきましょう。
休眠・植え替え(8月〜9月)
シクラメンの生育に適した時期の直前である8月〜9月は植え替えの時期です。植え替えの詳細は以下のリンクを参考にしてください。他の時期でも根鉢を崩さなければ植え替えは可能ですが、この時期が最適時期です。
秋(9月〜10月)

9月〜10月に葉っぱがよく出るのですが、茂りすぎると球根に日光が当たらず、ツボミが出てきません。そこで球根に日光を当てるために「葉組み」を行います。店頭のシクラメンの花が中央に寄っているのは葉組みをしているからです。詳細は
を参考にしてください。
こんな感じで芽が出ます

病害虫
ハダニ・アブラムシ・灰色カビ病など。室内で管理するだけなら害虫は発生しずらいが、夏越しするために戸外で管理するなどすると病害虫が発生する。夏越し中は葉っぱがないか少ないので被害が目立たないが、夏越し中は株が暑さでまいっているのでダメージが大きくなることもあり、早めに対処したい(薬剤散布ってことね)。ハダニ
葉っぱに白い糸が絡み付いていたらハダニを疑う。乾燥すると発生しやすい。シクラメンは水が多いと腐り、球根に水がかからないように乾燥気味に管理することが多いため、よく発生する。葉っぱの裏から汁を吸い、葉っぱが掠れるように見える。葉っぱの裏に住むので、葉っぱを裏返して確認する。ハダニにはベニカXなどを。
萎ちょう病(フザリウム)
フザリウムという菌が起こす病気で、シクラメンの維管束をつまらせる。ぱっと見、カビもなく変色もなく葉や花が軟化してグニャグニャになったり、黄色くなって枯れるのは萎ちょう病の初期症状。しばらく枯れていなくても、球根に菌が残っているため夏越しできずに枯れてしまう。ベンレート・タチガレンを使うと多少効果があるかもしれない。完治はできなくもないが、厳しい。基本は廃棄。もしくは感染拡大を避けるために、他の株と隔離してベンレートの定期投与で治療を目指す。予防にダコニールを使っておくといい。
ウィルス病
感染すると葉っぱに模様が出て、徐々に弱って枯れていく。原因がウィルスで治療方法はなく、感染したら廃棄するしかない。アブラムシ・ハダニ・カイガラムシ・スリップスといった虫が他の植物から持ってくる他、ハサミを消毒せずに使い回すと感染する。
ウィルス病というとモザイクの模様が浮き上がるが、シクラメンの場合はハッキリせずよく分からない。
灰カビ病
花に灰色のカビが生える。灰カビ病はかなり湿度が高い状態じゃないと発生しないので、水やりを減らし、風通しをよくすることで防げるし、カビの花を花茎ごと抜けば回復もする。発症したらトップジンM水和剤などで殺菌する。
ダンゴムシ
ダンゴムシは腐ったものから食べる。なので害にはならない、と思いがちだが食べるものがなくなると生も食べる。意外とヤバイ。見つけたら排除しておきましょう。球根にダンゴムシがたかっている場合、球根が腐って食べられたのか、食べられた結果なのかはよくわからないが、球根は消毒し、ダンゴムシは駆除しましょう。
ウドンコ病
白い粉を吹いたようになるカビ。株が健康なら発症しても回復する。発症したら薬剤を散布して治療します。
アブラムシ
葉っぱの汁を吸う小さな虫。新芽を好み、変色させてダメにしたり、歪にさせる。発生したら、テデトールするか薬剤で駆除する。アブラムシなどの汁を吸う虫によってウィルス病に感染させられるので、早めに対処しましょう。
スリップス
葉っぱに被害を与える虫。アブラムシ・ハダニ同様にウィルス病感染の原因になるので発見次第、捕殺するか薬剤で駆除する。放置していると爆発的に増えて他の植物にも被害がある(というか、他の植物からやってくるので、そちらも早めに駆除する)。
葉っぱに白い糸が絡み付いていたらハダニを疑う。乾燥すると発生しやすい。シクラメンは水が多いと腐り、球根に水がかからないように乾燥気味に管理することが多いため、よく発生する。葉っぱの裏から汁を吸い、葉っぱが掠れるように見える。葉っぱの裏に住むので、葉っぱを裏返して確認する。ハダニにはベニカXなどを。
萎ちょう病(フザリウム)
フザリウムという菌が起こす病気で、シクラメンの維管束をつまらせる。ぱっと見、カビもなく変色もなく葉や花が軟化してグニャグニャになったり、黄色くなって枯れるのは萎ちょう病の初期症状。しばらく枯れていなくても、球根に菌が残っているため夏越しできずに枯れてしまう。ベンレート・タチガレンを使うと多少効果があるかもしれない。完治はできなくもないが、厳しい。基本は廃棄。もしくは感染拡大を避けるために、他の株と隔離してベンレートの定期投与で治療を目指す。予防にダコニールを使っておくといい。
ウィルス病
感染すると葉っぱに模様が出て、徐々に弱って枯れていく。原因がウィルスで治療方法はなく、感染したら廃棄するしかない。アブラムシ・ハダニ・カイガラムシ・スリップスといった虫が他の植物から持ってくる他、ハサミを消毒せずに使い回すと感染する。
ウィルス病というとモザイクの模様が浮き上がるが、シクラメンの場合はハッキリせずよく分からない。
灰カビ病
花に灰色のカビが生える。灰カビ病はかなり湿度が高い状態じゃないと発生しないので、水やりを減らし、風通しをよくすることで防げるし、カビの花を花茎ごと抜けば回復もする。発症したらトップジンM水和剤などで殺菌する。
ダンゴムシ
ダンゴムシは腐ったものから食べる。なので害にはならない、と思いがちだが食べるものがなくなると生も食べる。意外とヤバイ。見つけたら排除しておきましょう。球根にダンゴムシがたかっている場合、球根が腐って食べられたのか、食べられた結果なのかはよくわからないが、球根は消毒し、ダンゴムシは駆除しましょう。
ウドンコ病
白い粉を吹いたようになるカビ。株が健康なら発症しても回復する。発症したら薬剤を散布して治療します。
アブラムシ
葉っぱの汁を吸う小さな虫。新芽を好み、変色させてダメにしたり、歪にさせる。発生したら、テデトールするか薬剤で駆除する。アブラムシなどの汁を吸う虫によってウィルス病に感染させられるので、早めに対処しましょう。
スリップス
葉っぱに被害を与える虫。アブラムシ・ハダニ同様にウィルス病感染の原因になるので発見次第、捕殺するか薬剤で駆除する。放置していると爆発的に増えて他の植物にも被害がある(というか、他の植物からやってくるので、そちらも早めに駆除する)。
●ダニやその他の虫がが植物の成長点(芽の先)で汁を吸うと奇形になる。
●指で球根を押してみて凹んだら、それは腐っているか、中身を虫に食べられています。
●夏に戸外で管理すると虫にやられる。グリーンベイトなどで防虫を。
●虫は他の植物から移ってくるので、他の植物に被害があれば駆除する。また、雑草が生えているとそこから移ってくるので、雑草を取り除くとかなり予防できる。
●指で球根を押してみて凹んだら、それは腐っているか、中身を虫に食べられています。
●夏に戸外で管理すると虫にやられる。グリーンベイトなどで防虫を。
●虫は他の植物から移ってくるので、他の植物に被害があれば駆除する。また、雑草が生えているとそこから移ってくるので、雑草を取り除くとかなり予防できる。
特徴・由来・伝承

燃え盛るかがり火のようであることから、別名はカガリビバナ(篝火花))。
また、球根の形状から「豚のまんじゅう」という別名もあります。これはシクラメンの球根が(有毒にも関わらず)大航海時代以前では保存できる食料として利用されていたからです。ジャガイモの普及によってシクラメンは食料から観賞用になりました。ジャガイモも新芽は毒なんですが、食用としてはジャガイモが優れていますから当然ですね。
シクラメンは花は下を向いて咲き、花びらを上へと反り返らせます。これは自生地では雨季に開花するシクラメンが雨に当たって花粉が流れていかないようにするためです。
月別の育て方
