ハマユウの育て方

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ハマユウの基礎データ

ハマユウ
科名
ヒガンバナ科
属名
ハマオモト属
学名
Crinum asiaticum
別名
浜木綿・浜万年青
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
ハマユウの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

ハマユウとは?

ハマユウ(浜木綿)はヒガンバナ科の半耐寒性の常緑の多年草。西日本の沿岸から九州以南に自生する。寒さに弱い。花屋やホームセンターでは見かけないが暖かい地域に旅行に行くと種子(コルク質の大きな種子)や球根を売っている。西日本の暖かい地域では戸外の庭植えが可能。それ以外の地域では鉢植えにして冬は室内に取り込む。夏の夜に開花し、強い香りを放つ。
草丈草丈30cmから80cm

最初に簡単にまとめ

まとめ
●庭植え推奨。鉢植えでも栽培は可能だが大きな鉢でないと開花しづらい。
●環境が合えば植えっぱなし。
●霜に当てない方がいいが、霜に当たっても葉っぱが傷むだけ。
●土が凍ると枯れる。
水やりは普通。土が乾いたら水をやる。生育期は水切れしないように。
●冬は水やりを控える。
●春と秋に肥料をやるか、春から秋に液体肥料をやる。

他のヒガンバナ亜科の植物はヒガンバナ亜科の仲間まとめを参考に。花の形状のよく似た植物に彼岸花リコリスネリネがあります。

水やり

ハマユウを庭植えにした場合は自然に降る雨だけでほぼ十分。日照りの時に水をやる程度です。

鉢植えの場合は土が乾いたら水をやります。4月から9月の生育時期は水が切れないようにします。土が乾いたら鉢底から水が出るくらいにしっかりとやります。受け皿の水は捨ててください。

冬の水やり

冬はハマユウの生育が鈍くなるので水やりは控えめにします。土が乾いてから数日経って水をやる程度にします。完全に水を絶ったら枯れるので注意してください。

肥料

芽が動き出す4月と花が終わった9月に緩効性肥料をやるか、春から秋の間に液体肥料を二週に一回やります。
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植え付け・植えかえ・種蒔き

時期

4月から8月。株分けするなら4月。

植え替えをすると開花しにくくなるので植え替えはできるだけしたくない。庭植え推奨。鉢植えにするならできるだけ大きなものに植える。

用土

水はけが常識的にあれば十分。一般的な花と野菜の培養土か、自作する場合は赤玉土小粒7腐葉土3を混ぜたもので植える。赤玉土は劣化しやすいので、劣化しにくい軽石を赤玉土の代わりにすると植え替えをあんまりしないで済むのでオススメです。

鉢植え

鉢植えの場合は、できるだけ大きいもの…10号を用意します。もっと大きな方がいいです。鉢が小さいと開花しません。球根はここに一個植えます。鉢底の穴をアミで塞いで土が出ないようにしてから軽石を入れて、軽石の上に土を入れ、球根を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。球根が隠れるように入れてください。ただし深くならないように。
●ハマユウは大きく育ちます。小さな鉢には植えない。できるだけ大きな発泡スチロールの箱の底に穴を開けて鉢にして…くらいに。鉢植えじゃなくて庭植え推奨。
●ハマユウは温暖な海浜に育つ植物で西日本でも山間部では寒さで枯れる。冬の最低気温がマイナス3度以下になる地域では厳しい。鉢植えで育てて冬は室内に入れるのが無難。ただしハマユウは大きな株で育つもので10号鉢でも本来は厳しい(開花しづらい…とされる)。よって庭植え推奨。
●10号鉢で植えてもすぐにギュウギュウになる。鉢底から根が出たら根詰まりしているので、株分けして植え替えをする。二、三年に一回、植え替えをする。植え替えは4月に行う。球根を傷つけないようにして(分けるときはナイフで切るんだけど出来るだけ他に傷を作らないようにする)、根も切らないようにすると復帰が早い。

庭植え(地植え)

庭植えの場合は、深さ30センチ直径30センチの大きさの穴を掘って、掘り出した土に腐葉土を3割か4割混ぜて戻して、球根を植えて、隙間に用土を入れていって、最後にしっかりと水をやって完成です。球根が隠れるように入れてください。ただし深くならないように。
●根を張るスペースが狭いと開花しない。庭植えの時もスペースを取る。

種まき

ハマユウの種子は大きく、梅干しくらいあります。夏の終わりに海辺に転がっていて、種まきすると9割くらいの確率で発芽します。

ハマユウは種子(果実)が海を漂い、砂浜に打ち上げられて、そこで発芽して繁殖地を増やしていく性質があります。種子は霜が降りない地域ならばすぐに土にまくか、霜がおりなくなってからまきます。水がなくても発芽します。机の上に置いておいても発芽するくらいで、時間が経って発芽率が劇的に落ちることはないです。

発芽したら鉢植えに植え付けます。

管理場所・日当たり

日当たりで

海浜で育つ植物なので、夏の直射日光にも負けない。それで負けたら海浜では育たないです。日光が不足すると生育不良を起こすのでとにかく日当たり。春・夏・秋は日当たり、冬は霜の当たらない軒下か室内。冬も室内の日当たり。無理に暖かいところで管理せずに、寒い玄関でいいです(土が凍らないなら)。

関東では微妙なライン

西日本の温暖なところで育てるのが通常です。戸外の北限は房総半島・三浦半島。関東南部・中間地でも栽培はでき、戸外で越冬もするが、冬に葉が落ち、株が弱って翌年に開花しにくいことがあります。ギリギリの「寒さ」のラインなんでしょうね。

鉢植えにして冬に寒さに当てなければ…北海道でも育てられないわけでもない…らしい。土が凍らなければマイナス5度でも枯れない。霜に当たると葉っぱが傷んでしまうので、霜には当てない方がいいが、当たったからといって一発で枯れるわけじゃない。
●暖かい地域で育つ!というほど寒さに弱いわけじゃない、ような気がする。
●自生している山口でも霜は降りますから、結構微妙なんだと思います。

病害虫

ハマオモトヨトウ
ヒガンバナ科の植物は毒性があり、ハマユウも例外ではないのですが、この毒の植物をなぜか食べる虫がいます。ハマオモトヨトウの幼虫が球根を食べます。葉っぱから球根へ食い入るので、葉っぱがずっと出ているハマユウはずっと被害がある可能性がある。
葉っぱの裏に卵を産む。卵はガムテープでくっつけて取り除くといいです。
オルトランなどの浸透する薬剤を散布して予防するといいです。

病気
赤斑病など。

特徴・由来・伝承

海浜植物。温暖な海浜で見られる。花が独特の形をしています。コウゾなどの樹皮でつくった繊維の布をユウといい、そのユウに花が似ていることから「浜木綿(ハマユウ)」と呼ぶ。地中の球根というか鱗茎を食べるとお腹を壊します。葉っぱがオモトのように肉厚なので浜万年青(ハマオモト)とも呼ばれる。

海岸線に育っているのは種子が流されたからでしょう。万葉集の柿本人麻呂の歌に浜木綿が登場しています。
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