クワズイモの育て方

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クワズイモの基礎データ

クワズイモ
科名
サトイモ科
属名
アローカシア属
学名
Alocasia odora
別名
出世芋
耐寒
5度
水やり
水控え目
場所
室内
難易度
中級者向け
クワズイモの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

クワズイモとは?

クワズイモはサトイモ科アロカシア属の観葉植物。耐寒温度は5度と、観葉植物としては充分な強さなので、冬は室内で管理するのには枯れることはないです。樹液にシュウ酸カルシウムが含まれいて人によっては樹液でかぶれます。また、ペットの犬猫も葉を食べると口内炎・舌炎、汁によって皮膚炎を起こすことがあり、注意しないといけません。

春以降温度があがり生育期に入ると、戸外の半日陰(一日のうち数時間だけ日が当たる場所)で管理してもOK。あまり長期間室内にいると、日光不足になるかもしれません。
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特徴・由来・伝承

クワズイモは成長が早いので「出世芋」と呼ばれ、縁起物として「開店祝い」や「事務所開き」などの新しいことを始めるときのギフトとして贈ります。

クワズイモの根には毒があり、食べるとお腹を壊してしまいます。水に晒しても毒抜きが出来ません。おかげでクワズイモには虫が付きにくいです。

弘法大師が空腹に苦しんでいた際、農夫に「ヤマイモ」を下さいと言ったが、農夫が渋った。弘法大師が去った後を見ると、ヤマイモが食べられないクワズイモになっていた。

この伝承が残る足摺岬にはクワズイモの群生地があります。

栽培のまとめ

●土への水をやりすぎない。
●空気中の湿度が高い環境を好み、葉っぱに霧吹きで水をかけましょう。
●室内で管理。ただずっと室内だと日光不足になるので、たまには日に当てる。
●春から秋は戸外の半日陰(=木漏れ日)がよいです。
●冬も室内するのが無難。
根詰まりしているなら5月〜6月に植え替えをする。
●成長する4月〜10月に液体肥料をやるとよく育つ。ただ、あんまり大きくなって欲しくないなら控えましょう。

水やり

土が乾いたら、水をたっぷりとやります。鉢の底から水が染み出すくらいにしっかりと水をやってください。また空中の湿度が高い状態を好みます。年間を通して、葉っぱに霧吹きで水分を補給してあげてください。これを葉水と言いますまた、葉っぱの裏に葉水をすることでハダニの発生を予防できます。
●特に春から夏に掛けて霧吹きをすると良く成長します。
●常時、土が濡れているようだと根が腐ってしまいます。

冬の水やり

冬は水を控えます。水をやりすぎると根が腐ってしまいます。土が乾いてから数日たって水をやる程度にしてください。水が多いと根も腐りますが、耐寒性も下がります。土への水やりを控えて、冬も霧吹きをしてあげてください。

葉っぱの先から水が出る

クワズイモ:葉っぱの先から水が出る
水をやると翌日くらいに、吸い上げた水が葉先から出て来ます。これは異常なことでは無くクワズイモでは当たり前のことです。むしろ元気のいい証拠。床が濡れては困る場合は何かマットなどを敷いてください。

肥料

成長期である春~秋にかけて二週間に1回程度、液体肥料をやってください。肥料をやった方がスクスクそだちますが、大きくなって欲しくない場合は控えましょう。

植え付け・植えかえ

時期

一番適した時期は5月前後ですが、根詰まりが酷いようなら冬を避けていつでも植え替えをしてください。根のはりが早いので毎年植え替えをすることになります。

用土

水はけの良いものを使います。用土は観葉植物の土を利用します。市販されているものが便利です。もしくは観葉植物の土に赤玉土を2割か3割追加して水捌けをよくして利用します。
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普通の培養土には腐葉土が入っているので、匂いがします。室内で管理することが多いクワズイモなので普通の培養土はやめましょう。ちなみに観葉植物の土には腐葉土の代わりに調整済みピートモスが入っています。

鉢の植え替えの手順

現在と同じ大きさの鉢か、一回り大きな鉢を用意します。古い土を三分の一ほど落としておきます(ほとんど落としても枯れない)。腐った根は切り落とし、整理します。根の負担を減らすため、地上部の枝葉も半分ほどに切り詰めます。クワズイモは樹液にシュウ酸が含まれていて、これに触れるとカブれることがあるので、必ず手袋をして作業しましょう。

鉢底の穴を鉢底ネットで塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(軽石)を2センチから3センチほど入れて、鉢底石(軽石)の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。
茶色部分の先の葉が出ている部分を切り落とすと新しい葉っぱは出ないです。大きくなりすぎた場合は、深めに植え直して仕立て直しましょう。

植え替えの注意点

●極端に大きな鉢に植え替えると、冬に根腐れしやすくなるので、一回り大きな鉢に抑えておきます。
●5月〜9月の生育時期であれば、鉢の下の三分の一ほどを水につけて「腰水」にしておくと発根して回復が早まります。生育時期以外に腰水をすると根腐れを起こしますのでやらないでください。
●土の表面に化粧砂とか鹿沼土とかバーグを入れて覆うと見た目もかっこいいし、コバエの発生をある程度抑えられます。ただ、土からの蒸発がちょっと鈍くなって、根腐れしたり、土の渇き具合がぱっと見、わかりづらくなるので注意しましょう。

管理場所・日当たり

春〜夏の管理場所…木漏れ日を好みます

熱帯の大きな樹の根本などで生活する植物で、直射日光をガンガン浴びるタイプではありません。春以降も木漏れ日の挿すような柔らかな日差しを好みますので、室内ならば、カーテン越しの日当たり。戸外ならば、半日陰や明るい日陰で管理します。夏は特に直射日光が強く、そのまま浴びせると葉っぱが焼けてしまいますので、戸外の日陰か室内の直射日光が当たらない場所で管理します。
●夏の直射日光には葉焼けしますが、夏の暑さには強いです。

冬の管理場所…寒さに弱い

熱帯の植物で暑さに強く寒さに弱いです。弱いといっても耐寒温度は5度と比較的強く、暖地だと庭植えで越冬し、霜が降りる地域でも、根で越冬して春には新芽を出すこともあります。とはいえ、基本的には冬は室内の日当たりで管理します。
●室内の日当たりで管理すれば、問題なく越冬する。
●ただし、窓の近くは外気に近く、夜中に寒波次第では氷点下になるので、窓から離して部屋の中央付近に移動させる。
●霜の降りない地域ではできれば戸外で管理して越冬も可能。

冷暖房に注意

室内で管理する場合は冷暖房の風に当てないようにします。冷房も暖房も非常に乾燥していて、これに当たるとクワズイモに限らずカラカラに乾いて枯れてしまいます。冷暖房の風が直接当たらなければいいです。直接当たらない場所で管理し、葉水をやって乾燥を防ぎます。

病害虫

ハダニ

小さなダニで、葉っぱや茎に蜘蛛の糸のようなものが見られたらハダニ。葉っぱの裏に潜んで葉の汁を吸う。乾燥すると発生するので、葉っぱの裏に霧吹きで水をかけてやると発生を予防できます。

アブラムシ

葉っぱや茎の汁を吸う虫。少量であれば、見つけ次第、捕殺(テデトール)する。あんまりに増えたら薬殺します。

カイガラムシ

白い硬い塊が見えたらカイガラムシ。歯ブラシなどで、削ぎ落としてやります。成虫は自力で動くことができないので、そいでやったら、そのまま死んでしまいます。薬剤は幼虫には効きますが、成虫には効かないので対応薬剤を2週間おきに定期散布しないと効果がありません。

剪定

葉っぱが傷んだり、邪魔なら適宜、取り除きます。葉っぱは切りますが、茶色い部分は切らないでください。茶色い茎の部分の先っぽの葉が生える部分を切ってしまうと、もう葉っぱが出てこないです。

大きくなりすぎて不恰好になったら、植え替えの際に深めに植えて仕立て直します。

成長点がなくなったら…

茶色の茎の先に成長点があり、ここが伸びていきます。ここがなくなると新たに成長はしません。他の植物は成長点を切っても、脇芽が出るんですがクワズイモは出ない。

剪定のときに気を付けるのはもとより、寒波で成長点がつぶれてしまうこともあります。こうなると春になっても新芽は出ず、もう変化しない。鉢をひっくり返してポッキリってこともあります。

鉢と地上部のバランスに注意

クワズイモは成長が早く、葉っぱが大きくなりますので、台風などの強風に晒されると、ひっくり返り、最悪の場合、鉢が木っ端微塵なんてこともあります。

注意しておきたいこと
風の強い時期は室内に取り込んでしまうことも大事ですが、購入するときに、植物部分に対して鉢の小さいアンバランスなものや、地面との接地面がやたらと小さいものを選ばないのも大切です。あまりにデザイン重視だと後々悲しい結末を迎えることもあります。
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