シンビジュームの芽かき・花芽と葉芽の見分け方
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シンビジュームの芽かき・花芽と葉芽の見分け方
シンビジュームは5月になると根元から新しい芽が出てきます。品種によっては新芽が大量に出て、これをそのまま育てていくと、栄養が分散してひとつひとつが小さくなり、葉っぱばかりが茂って花が咲かない株となってしまいます。そこで、花を咲かせるためには、不要な新芽の間引きをして花が咲きやすいようにしないといけません。それが「芽かき」です。
春5月の芽かき
5月に根元から新しい芽が出てきます。ここから花が咲く予定の「花芽」を優先し、葉っぱしか出ない「葉芽」を落としていきます。株を大きくするだけならば、葉芽もいいのですが、シンビジュームを育てる目的はやっぱり「花」ですから、花芽を優先します。バルブってのはようは「株」です。根元に膨らんだ部分がありますよね、この膨らんだ部分をバルブと言って、ここに栄養や水分を溜め込んでいます。ここ一つに対して新芽を一つ残します。バルブから新芽が一つしか出てないならば、その新芽を育てます。その新芽が花芽でも葉芽でも、それは残します。
3つ以上の新芽が出ている場合は、花芽を一つだけ残します。花芽1葉芽2なら花芽を一つ残します。花芽2葉芽1でも、花芽一つだけを残します。花芽を二つ三つも残すと株に負担がかかり、花が咲きづらくなるからです。葉芽だけが三つ以上ある場合は、バルブの左右一つづつ、二つ残してあとは取り除きます。
あとはバルブの位置と芽が出ている位置も参考にして残す新芽を決定します。芽が伸びた状態を想像して、窮屈にならないか?と考えて、残す芽を決めましょう。大体はバルブの左右に一つづつか、どちらか一つだけです。
生産農家は一個のバルブから二本の花芽を育てて咲かせている場合もあるが、それはシンビジュームに適した環境を維持できてこそ。一般家庭では一本の花芽を育てるのが無難。
花芽が出ない?
花芽が出ないことはじゅうぶんあります。花芽はバルブが充実しないと出ない。葉っぱが茂っていてもバルブが充実しないと花芽は出ない。花芽が出ない場合は、シンビジュウムの栽培について、もう一度チェックして環境を見直してみましょう。バルブを充実させるには、日光と肥料。あと古いバルブを「取らないこと」。新しいバルブは古いバルブから栄養を譲渡してもらっている。古いバルブから株分けをする人がいるが、花芽が付きづらくなる(バックバルブからの株分け)。バックバルブ吹きについては以下のページを参考に。
花芽と葉芽の区別・見分け方
花芽は触ってみると柔らかく、丸みを帯びているもの。葉芽は少し硬く、細長いです。
でも、そんなものは毎年育てている人には見分けがついても、初心者には分かりません。自信がないのならば、新芽をしばらく放置しておきます。新芽が成長して、葉っぱが自然と開きます。中に「もう、明らかにつぼみに見えるもの」があったらそれは花芽です。葉っぱしか見えなかったら葉芽です。5センチくらいに生育すれば見えますから、無理に急いで芽かきをしないで待ちましょう。
芽をかく
落とす芽が決まったら、新芽を落とします。手でさっくりと摘んでしまうだけではダメです。新芽の根元が残っていたら、そこからまた新芽が出てきます。出ないようにするためには、残った根元を清潔なハサミやドライバーや割り箸でこそぎ落としてやらないといけません。ウィルス病に感染するので、道具はちゃんと消毒してから使いましょう。複数の株に芽かきをする場合は、株ごとに道具を消毒します。消毒はガスバーナーで炙るでもいいですし、消毒薬に浸けてもいいです。1株か2株の作業ならガスバーナーでいいでしょう。株がたくさんあるなら、次亜塩素酸水やハイターにつけて消毒しつつ、一株ごとに道具を替えて作業しましょう。
新芽は次々に出てきますので、一本を残してあとは落とします。6月まで新芽は出続けます。後から出てきた芽はすべて同様に芽かきしてください。
夏になると止まりますが、9月にもまた出てきます。
支柱を立てる
花芽にはできれば支柱を立ててあげます。シンビジュウムがスっと上に立って咲いているのは、支柱で矯正しているからで、放置していると垂れ下がります。垂れ下がる花も綺麗ですが、邪魔になりますし、鉢が倒れるので、できれば成長に合わせて支柱を立てて、矯正してください。スポンサーリンク