ビバーナム・ステリーレの育て方…オオデマリやアナベルとの違いは?

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ビバーナム・ステリーレの基礎データ

ビバーナム・ステリーレ
科名
スイカズラ科
属名
ガマズミ属
学名
Viburnum opulus ‘Sterile’
耐寒
マイナス15度〜マイナス20度
水やり
水を好む
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
ビバーナム・ステリーレの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…剪定時期…月別スケジュールです。

ビバーナム・ステリーレの特徴は?

ビバーナム・ステリーレは、スイカズラ科に属するガマズミ属(ビバーナム属)のビバーナム・オプルスの品種であり、春(4月〜5月)に白い飾り花が集まって咲く半常緑低木です。この植物は花と秋の紅葉が魅力で、日当たりを好む一方で、比較的耐陰性も備えており、日当たりが悪くても育ちます。

基本的には、十分な日光を受ける場所で管理すれば、手入れをあまり必要とせずに育てることができます。大気汚染や乾燥にも強いです。

成長は毎年30cm〜60cmほどで、大きな木になります。適切な大きさに成長したら、芽の先を切り戻すと、脇芽が出て樹形が整いやすくなります。

切花としても人気があり、ウェディングブーケにも使われることがありますが、水が下がりやすく、切花としても水を欠かさないように注意が必要です。
樹高2m〜4m
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オオデマリやアナベルとの違いは?

オオデマリ(Viburnum plicatum f. tomentosum)と似ていますが、葉の形が異なります。オオデマリの葉っぱには葉脈にそって深く溝が入り、ステリーレは普通ののっぺりとした葉っぱです。並べれば一目瞭然。

ただし、同じガマズミ属に属するため、基本的な性質は類似しています。

アナベルとは花も葉も大きさが全然違います。アナベルの方が花・葉は大きいですし、形や雰囲気も違う。ただし樹高はステリーレのほうが大きいですね。

この三者はそれぞれが開花して葉を出している状態を見て、覚えていれば見間違えることはほぼないかなと思う。オオデマリとステリーレは樹形が近いし、花の雰囲気も似ているんで混同はしますが、葉っぱを見ればすぐ分かります。

まず、それぞれを植物園やお花屋さんでチェックするといいです。

剪定方法

時期

ステリーレを含むビバーナムは花が咲き終わってしばらくして、夏(8月〜9月)までに翌年の花芽をつけます。つまり、それ以降枝を剪定すると翌年の花芽も切り落としてしまうことになります。

花が咲き終わったら出来るだけ早く剪定を行いましょう。一般的な木の剪定のように、冬になり、葉っぱが落ちてから剪定をしていると来年花が咲きません。

剪定の手順

まずは、枯れた枝や、変な方向に伸びた枝、徒長枝、密生した枝を落とします。若い枝の先に来年、花がつくので、古い枝は落としていきます。剪定するべき枝の基本的な知識は以下のページを参考にしてください。
剪定してもしなくても良く育ちますが、剪定すると花つきがアップしますので、毎年剪定しましょう。

管理場所・日当たり

日当たりが好ましいですが、半日陰のような場所でも育って開花するので、半日陰…木漏れ日の場所か、1日3時間〜5時間だけ日が当たる場所に植えられることが多い木です。

鉢植えの場合、夏の日当たりで管理していると水切れが起きやすく、夏に水切れをすると花芽でできないこともあり、水切れは避けたいです。朝夕水やりをしても追いつかない場合もあります。その場合は、半日陰に移動させます(重いけど)。

越冬

耐寒温度はマイナス15度〜マイナス20度とかなり寒さに強いです。北海道南部以南で栽培可能です。真冬でも防寒は不要です。常緑樹ですが、寒い地域では落葉することがあります。落葉してもそれで枯れたとは限らないので、継続して水やりをしておきましょう。

植え付け・植えかえ

時期・頻度

10月〜3月に植え付け・植え替えをします。

用土

市販されている「花と野菜の培養土」など一般的な土で植えつけます。自作する場合は赤玉土6腐葉土4を混ぜたものに化成肥料を入れて使います。庭植えの場合は、庭土に腐葉土か堆肥を足して用土とします。

庭植え

庭土に根鉢の2倍〜3倍の直径・深さの穴…もしくは深さ30cm〜40cmの穴を掘り、掘り出した土に腐葉土か堆肥を3割か4割混ぜて、化成肥料を説明書きの規定量入れて、よく混ぜて用土とします。 できれば1週間寝かせると、土に馴染んで根が広がりやすくなります。

穴に半分ほど土を戻して、株を入れて、隙間に土を入れて、最後に水をやって完成です。庭土が粘土質で土の水はけが悪いのであれば、軽石小粒・川砂・パーライトを入れて水はけをよくしましょう。

鉢植え

最初は7号〜10号鉢に1苗を植えます。

鉢植えの底の穴を鉢底ネット(鉢底網)で塞いで、その上に鉢底石(軽石)を2cm〜3cm入れて、その上に用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れて、最後に水をしっかりとやります。

植え替えの場合は、できれば土を落とさないで、ひと回り大きな鉢に植え替えましょう。これ以上大きくできない場合は、少し土を落としてから、新しい土を足して同じ大きさの鉢に植え替えます。

挿木で増やす

株分け・種まきでは株は増やせませんので、挿木で増やします。

春(4月)〜初夏(7月)に10cm〜15cmほど切って、下葉を取り、水揚げをして、葉っぱの先まで水を行き渡らせます。赤玉土小粒を入れて挿し床を用意し、切り口を斜めに切って、ここに挿します。あとは乾燥しないように水をやりつつ、明るい日陰で管理していると発根します。

水やり

庭植えの水やり

庭植え(露地植え)の場合で、雨があたる場所に植えれば、よほど乾燥することが無ければ、水やりをする必要もありません。夏などの乾燥時期は様子を見て水やりをしましょう。

鉢植えの水やり

鉢植えにした場合は、土が乾いたら水をタップリやってください。夏場はとても水が切れやすくなりますので、朝夕二回、水をやってください。冬は落葉して活動が止まっていますが、完全に水を切ると枯れてしまうので、土中の水が長期間無くならない程度に、土が乾いて数日たってから水をやります。

肥料

庭植えなら2月に寒肥をやります。株の周囲に化成肥料をまくか、根に当たらないように株の周囲に深さ20cmの穴を数箇所掘って、肥料(油粕+骨粉)と堆肥か腐葉土を入れて埋めます。開花後の6月〜7月にも同様に開花で消耗した栄養を補給するように肥料をやるといいです。

鉢植えであれば3月に新芽と花のための肥料を、鉢のフチに置きます。鉢植えは開花後に必ずお礼肥を同様にやります。
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病気・害虫

カイガラムシ
成虫になると蝋をまとって内部で汁を吸っている虫で、株を弱らせてしまいます。それだけでなく、排泄物に黒いカビが生えるスス病が発生し、美観を損ねます。発生したら、早めに薬剤を散布して駆除します。成虫は薬剤が効きにくいので2週間おきに継続して3回は対応薬剤を散布します。

スス病
汁を吸う虫の排泄物にはえるカビで、これで枯れることはないですが、こすっても落ちず、美観を損ねるので、発生させないように、カイガラムシなどをしっかりと駆除しましょう。
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