セッコクの育て方

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セッコクの基礎データ

セッコク
科名
ラン科
属名
セッコク属
学名
Orchidaceae Dendrobium
別名
石斛・長生蘭・少彦薬根
耐寒
マイナス5度〜マイナス8度
水やり
水控え目
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
セッコクの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

セッコクの特徴は?

セッコクはラン科セッコク属の東洋蘭の一種で、木に根をはって張り付いて生育します。でも木に寄生しているわけではないので、木の養分を吸ってはいません。ただ張り付いているだけです。
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水やり

セッコクは太いバルブを持っていて、そこに水を溜め込む機能があります。だから乾燥に強く、逆に多湿に弱いです。水をやりすぎると腐って枯れてしまいます。水やり水苔が乾いてからやるようにします。指で触ってみて濡れているなら水はやりません。水苔は表面だけが乾いていることがありますから、よくよく触って確認します。

霧吹きで水やりをしましょう

水をジョウロなどでバシャーっと掛けるのも構いませんが、植え付け具合によってはどこかで水が溜まってしまって、それが腐ると枯れてしまいますし、水苔には水が届いていない、なんてこともあります。霧吹きが水量を調節できて便利です。

水苔(ミズゴケ)が乾いているなら水をやります。水は霧吹きでやるようにすると良いです。その際には葉っぱや茎にも霧吹きをかけてやるといいです。葉っぱや茎から直接水分を吸収する性質があるからです。

霧吹きでやる場合は、しっかりと中まで水が浸透するようにあげてください。表面だけ濡れていることがよくあって、その表面の水分はすぐに蒸発してしまいます。すると水やりの意味があまりないです。

肥料

新芽が出る初夏(6月〜7月)に薄い液体肥料をやると株が大きくなり、翌年の花も咲きやすくなります。ちなみに花芽ができるのは秋です。肥料をたくさんやって花芽を作る時期に栄養過多になっていると花芽が作られません。だから秋には肥料が残らないようにしましょう。
植物はあまりに環境がいいと危機感を感じず、花を咲かせない傾向があります。

植え付け・植えかえ・種蒔き

時期・頻度

開花後か、夏を越した秋に水苔で植え付けをします。ヘゴや木にへばりついている石斛はそのままで管理します。水苔は毎年か二年に一回は植え替えをします。水苔はよく腐ります。真っ黒に変色してしまって、そのままにしていると病気の元です。

鉢の植え替えの手順

植え替えの前の日に、バケツに水を張って、水苔を水に浸けて吸水させます。

セッコクを古い鉢から取り出し、全ての水苔を取ります。黒く変色した水苔はピンセットで丁寧に取り除きます。そしてあたらしい水を含んだ水苔で根を包んで鉢に入れます。

鉢は通気性の良いものを選びます。プラスチックはやめておきます。素焼きで表面がザラザラしていて水をやると変色する茶色の昔から見かける素焼き鉢が一番いいです。現在のと同じ鉢でもいいです。窮屈なら1号だけ大きな鉢に変えましょう。

水苔だけで鉢をいっぱいにすると通気性が悪いです。だから、鉢の底に発泡スチロールや竹炭・木炭などを、入れて通気性をよくするといいです。

管理場所・日当たり

春と秋の管理場所

日光を好みますので、春と秋は日当たりで管理するとよいです。ただし、強い日差しにあたると葉っぱが焼けてしまいます。葉焼けです。この葉焼けした部分は復活することはありません。葉焼けするなら寒冷紗やレースのカーテンなどで遮光します。

葉焼けしますので真夏は半日陰へ

真夏の強い日差しは確実に葉焼けを起こします。真夏だけは半日陰か日陰に移動させるか、カーテンなどで遮光した日を当てるようにします。
●特に斑入りの品種の「斑」の部分が焼けやすいです。ここには色素が少なく焼けやすいからです。

冬の管理…寒さには強いとされますが

セッコクは土が凍るような寒さ(マイナス5度〜マイナス8度)でない限りは枯れないとされ、戸外の北限は宮城県とか。よって理屈上は霜に当たっても枯れないし、関東なら戸外でも越冬は可能のはずですが、霜に当たれば(枯れなくても)それなりに傷みます。だから霜が降りる地域ならば、室内に取り込むか戸外の軒下などの霜のあたらない場所で管理します。

リードバルブは比較的寒さに弱いですが、バックバルブは体液が濃いためか、多少寒さに強い傾向があり、寒さにあたってリードバルブが枯れても、バックバルブは生きていることもあり、そのまま管理していれば、春にまた芽吹くことがあります。

病気・害虫

ハダニカイガラムシアブラムシなどが発生します。
ウィルス病が発生し、葉っぱに変な模様が出て、徐々に弱って枯れてしまいます。ウィルス病は治療ができず、回復しないので発症の疑いがあるなら早めに廃棄しましょう。

特徴・由来・伝承

ラン科の植物。漢方薬として利用されます。東洋ランの仲間で長生蘭(チョウセイラン)という別名もあります。漢方薬で利用されることから少彦薬根(スクナヒコナノクスネ)とも。スクナヒコナは古事記・日本書紀に登場する小さな神の名前で、出雲の大国主(オオクニヌシ)と一緒に日本を豊かにした英雄です。この大国主とスクナヒコナは「医療神」の性質を持っていることから、この名前がついています。

野趣ある植物で、江戸時代の伝統的な園芸植物の一つ。葉っぱや花が変異しやすくて、これを楽しむものです。大きなものより小型のセッコクが好まれ、花を楽しくものは「セッコク花物」と呼ばれ、大抵は葉っぱと茎の姿を楽しみます。

属名が「デンドロビウム」とあるようにデンドロビウムと同属です。よって交配が可能で、流通しているデンドロの中にはセッコクと交配させたものもある、らしいです。
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