フォックスリータイムの育て方

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フォックスリータイムの基礎データ

フォックスリータイム
科名
シソ科
属名
イブキジャコウソウ属
学名
Thymus pluegioides 'Foxley'
別名
Foxley Thyme・タチジャコウソウ
水やり
乾かし気味に
場所
外の半日蔭
難易度
中級者向け
フォックスリータイムの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

フォックスリータイムとは?

フォックスリータイムはシソ科イブキジャコウソウ属の這って広がる常緑低木ハーブグランドカバーにも使われます。斑入り品種が人気で、秋になると斑がピンク色に染まって紅葉します。春から夏にかけてピンク色の花が咲きますが、たくさんは咲きません。

フォックスリータイムは過湿が苦手で、蒸れると枯れこんできます。そこで梅雨前に半分ほど切り戻して、葉と枝をさばいて風通しを良くしてあげると、夏を越しやすくなります。
草丈5cm〜15cm
その他のタイムとグランドカバー向きの植物についてはタイムの種類品種と性質の一覧まとめオススメで人気のグランドカバープランツの一覧のページを参考に。

水やり

ハーブで過湿に弱く、乾燥気味に管理すると葉っぱがいきいきとなってよく生育しますので、他の植物に比べて水はとにかく控えめに。庭植えにした場合は、自然に降る雨だけでほぼ大丈夫。あまりに日照りが続くなら水をやる程度です。鉢植えにした場合は、土が乾いたら水をやるようにします。

過湿にすると腐って枯れてしまいますし、香りも鈍くなります。

肥料

真夏を除く生育期間の間に薄い液体肥料を二週間に一回程度やります。もしくは緩効性化成肥料を1ヶ月に一回やります。肥料が多いと徒長したり、香りが鈍くなるので、基本的に控えめにする。というか無肥料でも、よほどじゃなければ枯れないです。肥料の量は控えめにしておきましょう。

夏と冬は生育が止まっているので肥料はやらないでください。特に夏に肥料が残っていると腐りやすいので、土中に残りにくい液体肥料が無難です。

植え付け・植えかえ

時期

植え付け・植え替えは春(4月〜5月)か秋(10月)に行うと良いです。

生育の早い植物で、すぐに鉢の中が根でいっぱいになって根詰まりを起こします。根詰まりを起こすと葉っぱが黄色くなってポロポロと落ちます。毎年か最低でも2年に一回は植え替えをします。

用土

酸性だと育ちません。庭植えする場合は植え付けの二週間前に石灰苦土石灰)を混ぜて中和させます。フォックスリータイムはアルカリ性を好みますが、中性でも構いません。

水はけのよい土で植えてください。鉢植えならばハーブ用の専用土ホームセンターなどで売られているのでそれを利用します。自作する場合は赤玉土腐葉土4か、そこに川砂など1割を混ぜます。

庭植え

庭を深さ20cmほど掘り返し、1平方あたり100g〜150gの苦土石灰をよく混ぜて中和させます。中和は1週間〜10日かかるので、中和しておきます。フォックスリータイムは痩せ地でも良く育ち、広がりますので、有機物(堆肥・腐葉土)は入れなくてもいいですが、1割〜2割ほど入れて混ぜて用土とすると生育が良いです。

株を20センチか30センチほど離して植えます。這って横に伸びますから多少離してもすぐにくっつきます。

庭土の水はけが悪い場合は川砂を混ぜるなどして水はけをよくしてください。庭に穴を掘っただけで水が染み出すような場所ではフォックスリータイムは育ちません。
雨は空気中の二酸化炭素を吸い込んで微弱な酸性です。雨が降ると徐々にアルカリイオンが溶けだして土は酸性になります。日本は雨の多い地域ですから必然、日本の土は「弱酸性」と徐々になります。

いずれフォックスリータイムは酸性の土に耐えきれず、弱ってしまいます。まぁ、その頃には飽きて別の植物を植えたくなっているなら別の植物を植えます。継続したいなら苦土石灰をまいて中和しましょう。

鉢植え

鉢底の穴を鉢底ネットで塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(軽石)を2センチから3センチほど入れて、鉢底石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。鉢底から水が出るまで水をやってください。

苗の土は落とさず植え付けてください。植え替えの場合もできるだけ落とさず植え替えます。どうしても落とさないといけない場合は、根を傷つけないように気をつけて丁寧に落として植え替えます。

基本的に庭植えにするものです。

挿木

茎が地面に接地すると、発根します。そのくらいよく広がるので、剪定などで切った枝を土に刺していても発根して増えます。適した時期は5月〜6月、9月〜10月です。

管理場所・日当たり

多少の日蔭…明るい日陰ならば育ちます。でも日当たりが良い方が香りがいいですし、葉色も綺麗です。斑入り品種は日光が不足すると斑が消えるので、日に当てた方がいいでしょう。

でもフォックスリータイムは暑さに若干弱いので、植えるならば半日蔭で夏は風通しの良いところにしましょう。それができないなら、梅雨前にしっかり刈り込んで風通しをよくした方がいいです。風通しをよくしておくと、秋には新芽が出て回復します。

鉢植えならば春と秋は日光にしっかりと当てて、夏は半日蔭の涼しいところに移動させてください。

フォックスリータイムは常緑ですが、寒さに当たると地上部が枯れることがあります。霜に当たらないように霜よけをするか、霜に当たらない軒下で管理します。庭植えにするならば、何かの植物の下になって霜が当たらないのが理想です。

ですが、霜に当たるなどして地上部が枯れても、根まで枯れていなければまた春には芽を出して花を咲かせます。一般的には防寒は一切しません。
鉢植えで冬に土が凍るような寒冷地では室内に取り込んでください。

剪定

梅雨前に刈り込んでやると、風通しがよくなり夏越ししやすくなります。フォックスリータイムは一度調子を崩すと、一気に悪化しやすく、また、一度調子を崩すと回復しにくいので、目に見えて調子を崩す前に…健康に見えても、梅雨前に刈り込んでおくことが大事です。

病害虫

タイムというと虫除けとして植えることもあるんですが、意外と虫に食べられる。ベニフキノメイガの幼虫、ハダニバッタヨトウムシアザミウマスリップス)、コガネムシの幼虫などが発生します。

特徴・由来・伝承

ヨーロッパ南部地中海沿岸で生育するハーブの仲間。乾燥した地域で生育するもので、過湿は苦手。
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シソ科

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