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モナルダ(ベルガモット)の育て方…夏前に切り戻しを
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シソ科
…
最終更新
2022-09-08
画像投稿
モナルダ(ベルガモット)の基礎データ
科名
シソ科
属名
ヤグルマハッカ属
学名
Monarda
別名
矢車薄荷・タイマツバナ
水やり
水控え目
場所
外の日なた
難易度
中級者向け
モナルダ(ベルガモット)とは?
モナルダ(ベルガモット)は北アメリカ東部原産の
シソ科
モナルダ属の
多年草
(
宿根草
)で、冬に地上部が枯れても春にはまた芽を出して花を咲かせます。春に芽を出し、夏に開花。冬には地上部がなくなって、また春に芽を吹く。
真夏の暑い時期にも咲いてその上、宿根。そんな植物は珍しい。宿根で、毎年咲くので、市場にはあまり出回りません。儲からないからです。ネットショップでの購入が賢明です。
モナルダにはいくつか種類があるのですが、よく流通しているのは地下茎で増える宿根草の「モナルダ・ディディマ(=タイマツバナ・レッド ベルガモット)」と、「モナルダ・フィスツローサ(=ヤグルマハッカ・ワイルド ベルガモット)の二つと、この二種の交配品種。このページではこの二種と交配品種について書いています。
品種によって草丈は大きく変わる。横へと伸びる(這性)タイプは立ち上がっても40cmか50cm程度ですが、縦に伸びるタイプは120cmにもなります。
花には蜜が多く、蜂が集まってくる
蜜源植物
でもあります。
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水やり
シソ科で
ハーブ
というと乾燥を好むものですがモナルダは乾燥が若干苦手。他のハーブと同じように水を控えると、シオシオになりますので注意してください。
鉢植えの水やり
鉢植えの場合は、土が乾いていたら水をやります。鉢の底からしっかりと水が染み出すくらいにやってください。
モナルダは乾燥に若干弱く、湿気た場所を好みますが、それでも水が多いと根が腐ります。受け皿の水は捨ててください。真夏の乾燥には弱いので、夏は朝と夕方の二回、水をやります。乾燥は
ウドンコ病
の原因ともなりますので、葉っぱに水を掛けるように水をやるといいです。
庭植えの水やり
庭植えの場合は基本的には自然に降る雨だけで十分なんですが、7月から9月の乾燥する時期は土の様子とモナルダの様子を見て、庭植えでも水をやるようにしてください。
肥料
モナルダ栽培には
肥料
は必ず必要。肥料が少ないと花が咲かなくなります。植え付け時に土に混ぜ込みます。市販の
培養土
を使うと最初から肥料が入っているので便利です。あとは春と秋に緩効性肥料をやっておきます。
植え付け・植えかえ
時期
鉢植えの場合は植え替えは毎年。根がよく増え、
根詰まり
をおこす。
植え替え・植え付けは春(4月〜6月)に行う。地下茎で増える「ディディマとフィスツローサ」とその配合品種は株分けの際に株分けができる。庭植えの場合は根詰まりは起きないんですが、広がりすぎて困るかも。邪魔なら掘り起こして株分けして減らしましょう。
用土
肥えた土を好む。土は一般的な花と野菜の培養土を使うか、
赤玉土
6
腐葉土
4を混ぜたものを使う。庭植えの場合は、庭土に腐葉土や
堆肥
を入れてから植えます。
その他の配合例
赤玉土6腐葉土3
バーミキュライト
1
庭植え
プランター
でも庭植えでもどちらでもできるが、庭植えした方が、手間が掛からないうえに、毎年株が大きくなり嬉しい。繁殖力が旺盛で困るほどではないが、広がりすぎることがあるので、引っこ抜く勇気も持っておく。
深さ30cmを掘り返し、掘り出した土に腐葉土か堆肥を2割〜3割ほど混ぜ、化成肥料を規定量入れて、よく混ぜて
用土
とします。穴に用土を半分戻し、苗を配置し、隙間に残りの用土を入れて、最後にしっかりと水をやって完成です。
庭植えする場合、来年以降は地下茎で広がるので、株間を広く…70cm以上取ります。あまり広がって欲しくない時は、
一年草
の
レモンベルガモット
や、
一年草扱い
のモナルダプンクータを植えましょう。もしくは、大株になってから、掘り出して植え直してください。
横へと広がりますが、他より繁殖力が激烈に強いというわけではなく、似たような植物(地下茎で横へ広がる)に負けます。ただ、広がると草丈が高いから邪魔になりやすい。
地下茎で広がらないようにするなら、地下茎を伸びないようにする根止め板を埋めておきます。ただ
こぼれダネ
でも増えるので、限界があります。
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鉢植え
8号〜
10号鉢
に1苗を植えます。
鉢底の穴を鉢底ネット(鉢底網)でふさいで、その上に
水捌け
をよくするために鉢底石(
軽石
・ごろ石)を2cm〜3cmほど入れ、用土を入れて、株を入れて、隙間に用土を入れていきます。鉢を揺らすと隙間ができるので、また用土を入れていきます。最後に水をやって完成です。
草丈が高くなるタイプは
朝顔
などを絡ませるのによく使う行燈支柱を立てるといいです。
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植え替えの場合は、地上部が枯れ込んいるとき行います。古い土を3分の1ほど落として、同じように植え付けます。根がよくはるので毎年植え替えることになります。
種まき
種子
からでも増えます。こぼれダネからでも増えるので、丁寧にする必要はないです。春か秋に土に種子を撒いた後は、種子が乾かないようにまめに水をやってください。
苗が無難です。種子は増えすぎます(一袋が多すぎるって意味)。
春から夏は
挿し木
でよく増えます。
管理場所・日当たり
日光を好み、春から梅雨までは日当たりのいい場所が好ましいですが、真夏の直射日光を浴びると乾燥と
葉焼け
で傷んでしまいますので、真夏は
半日陰
の場所で管理するか寒冷紗などで遮光します。もしくは最初から半日陰で管理します。
庭植えにする場合は半日陰の場所に植え付けをします。
モナルダは夏の暑さには強いが、乾燥すると植物ないの水分が減り、葉焼けを起こしやすくなる。なので、半日陰が好ましいです。
真夏に花が咲くのは嬉しいですが、
暖地
や
中間地
で真夏に庭の手入れをすると日射病で死ぬかもしれませんよ。
寒冷地向き
夏の暑さにも強く(乾燥しなければ問題なし)、寒さにも強い(耐寒温度マイナス15度)、のですが、夏の暑さで花色が抜けることがあります。どちらかというと寒冷地向きです。
冬
耐寒温度マイナス15度で、寒さに強く寒冷地でも戸外で越冬します。防寒は不要です。寒さで地上部が枯れることもありますが、春には芽吹きます。鉢植えは断水せずに
水やり
を継続してください。
風で折れる
ベルガモット(モナルダ)は茎の節でポキっと折れやすいので、強風に晒されるとなぎ倒されることも。あまり風が強い場所には植えないほうが良いです。枯れるわけではないので気にしないでもOK。
もしくは
剪定
して小さくまとめます。
剪定(切り戻す)
夏の前に切り戻すと草丈が小さい状態で開花して、かわいくまとまります。風通しを良くする目的(ウドンコ病対策など)もありますので、開花前の7月くらいに
切り戻し
ましょう。
また、9月10月に開花が終わって、地上部が枯れ始めたら、地上部をバッサリと切ってしまいます。放置していると、枯れ枝が春以降に残って新葉とごちゃ混ぜになって見苦しいです。
病害虫
ウゴンコ病が発生します。ウドンコ病は夏の乾燥時期に発生しやすいので、早めにウドンコ病対策の農薬を撒く。気をつけてもある程度は発生すると思ってください。
病気
の部分は取り除いて焼却処分にする。そこらへんに投げていると伝染するので注意。
逆に6月前後に過湿になると灰色かび病が発生することがあります。これは前もって剪定して、枝をさばいて風通しをよくしておくと防げます。
カイガラムシ
・オンシツ
コナジラミ
も発生。これらは風通しをよくすると防げる。
花が咲き、種が出来る
夏に花が咲き、その花に葱坊主のような種子の塊が出来ます。普通はこの葱坊主を切って、庭を整えますが、そのままでも結構綺麗。こぼれダネでも増えます。
普通は花が終わったら短く切り戻します。種子が出来ると次の花が咲きにくくなったり、腐って病気の元になることもあるからです。
モナルダ(ベルガモット)の品種
品種など
ディディマ
「タイマツバナ(松明花)」「レッドベルガモット」と呼ばれる品種。真っ赤なアレ。地下茎で増える。増えすぎるかもしれない。
ベルガモット
(=フィツローサ)
オレンジの香りがするモナルダの品種。別名がヤグルマハッカ(矢車薄荷)。見た目が日本人好みで派手過ぎないのがいいところ。地下茎で増える。
レモンベルガモット
(=シトリオドラ)
宿根しづらい。花が段々に咲く。乾燥させても色合いが変わらないので、ポプリ・
ドライフラワー
に利用されることが多い。一年草。
モナルダプンクタータ
花が段々と咲く。色が若干鈍いがそれはそれでいい感じ。本来は多年草なのですが、株の寿命が短いのか弱いのか、長く持たない。一年草扱い。あまり流通していないです。
特徴・由来・伝承
ヤグルマギク
に似ているところから矢車薄荷(ヤグルマハッカ)と呼ばれる。薄荷は
ミント
のこと。ベルガモットの名前は
ミカン科
のベルガモットに香りが似ている品種(フィツローサ)を指しています。厳密に言うとモナルダとベルガモットは全くの別物ですが、モナルダ=ベルガモットとして流通しています。
蜜が多く蜂が集まります。そのため「ビー・バルム(蜂の植物=ビーバーム)」と呼ばれます。その他の蜜源植物については以下のページを参考に。
蜜源植物の一覧
ガーデニング知識(上級編)
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