ミツバの育て方

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ミツバの基礎データ
ミツバ
科名セリ科
属名ミツバ属
学名Cryptotaenia canadensis subsp. japonica
別名三つ葉
水やり水を好む
場所外の日蔭
難易度中級者向け
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植え
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ミツバ(三つ葉)とは?

ミツバはセリ科ミツバ属の野菜で日本原産。本州から九州の山の日陰に生育する植物。香りがよく、栄養も豊富。その香りから、あまり大量には食べられない(食べる気にならない)ものの、あると便利な香草ハーブ)です。特筆すべきは半日陰でも育てられ、ベランダ菜園でも簡単に育つこと。水耕栽培も可能な代わりに乾燥に弱いところがあります。

ミツバって育てるのは簡単なわりに高い。それが何年かごとに高騰すると、もう腹が立ちます。自分で育てて食べるといいですよ。

管理場所・日当たりは?

ミツバは乾燥に弱く、日当たりでも育ちます。ただ、筋張ってきます。なので、日当たりより半日陰、半日陰より日陰。室内の半日陰か、もしくはベランダの日陰。いろいろと書くと、結局、日陰なのか半日陰なのかハッキリしろと怒られそうですが、日光を浴びると葉・茎が硬くなってししまい、少々日陰の方が柔らかくておいしいです。でも、全くの日陰だと香りが薄い。何度か育てて調度イイ日当たりを探ってください。

日本に自生する植物なので冬は霜も雪も問題ありません。ただし、夏の直射日光で傷んでしまうので、夏は涼しい日陰で管理してください。

庭植えした場合は柔らかくするために、遮光するといいです。バケツをひっくり返して被せたり、ヨシズで遮光したり。

栽培スケジュール

栽培開始の時期

発芽温度は20度え生育温度は15度〜22度と、若干涼しい環境を好むものの、暑さに弱いわけではないです。種まきは最高気温が20度を超える頃、暖地なら3月下旬〜5月と9月〜10月、中間地であれば4月中旬〜6月と9月、寒冷地であれば5月〜6月と8月下旬〜9月となります。

種まきから1ヶ月〜1ヶ月半ほどで収穫になります。

用土

庭で作る場合は連作障害を起こすので過去二年にミツバを含むセリ科植物を育てていない場所で育てます。鉢・プランターで育てる場合は、必ず新しい土で育ててください。

中性か弱酸性土壌を好みます。といっても、日本の土壌は特殊な事情が無ければ大体「弱酸性」ですし、市販の培養土は中性に調整してありますから、これといった対策は不要。

種まき

種まきは鉢やプランターに筋まきをする。もしくはポットに土を入れて、タネを5粒ほどまいて苗を作って植え付けます。

プランターに土を入れ、土に種子をまいて、土を被せません。もしくはうっすら土をかぶせます。種子の発芽に光が当たる必要があるからです。光といっても戸外の日陰くらいの明るさで十分です。ミツバは日陰だとやわらかく育つ!からって、最初から日陰で育てるのではなく、発芽して葉っぱが数枚になるまで日当たりか半日陰で育ててください。

あとは乾燥しないように水をやって管理していると1週間〜10日ほどで発芽します。
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発芽・1回目の間引き

発芽したら間引いて、株間を3cmにします。元気のいいのだけにします。間引きは抜くより、ハサミで切った方がいいです。抜くと、残すはずの株の根と絡んで、一緒に抜けることがあります。間引いたミツバはソプラウトとしてサラダで食べましょう。

間引いたときに株が倒れそうなら土寄せをしておきます。

土よせ

ミツバの株元に日光が当たると乾燥して枯れてしまうことがありますし、よく生育すると土寄せしないとミツバが倒れてしまいます。

2回目の間引き

発芽後に本葉が4枚で5cmになるように間引きます。また土寄せをしておきます。ポットの場合は本葉4枚で一本立ちにして畑植えにしてください。

追肥を

2回目の間引きが終わった頃から、液体肥料を1週間に1回やるか、緩効性肥料を1ヶ月に1回やります。スポンジで水耕栽培をしている場合は、液体肥料にします。

化成肥料をやる場合は、土にまいて少し土を耕してまぜておきます。その方が吸収しやすいです。

3回目の間引き

ミツバは密生させると柔らかくなり、株間を空けると歯応えがあり、香りが強くなります。密生栽培の場合は、株同士を5cm〜10cmで、株間を空ける場合は15cm〜20cmになるように、植え付け・間引きして調節しましょう。

水やり

春から秋のミツバは乾燥に弱く、水切れを起こしやすいです。鉢植え・プランターの場合は、土が完全に乾く前に水をやるようにしてください。

収穫

草丈が15cm〜30cmに伸びたら、根元から3cm残して収穫します。日当たりが悪いほど、ひょろ長く、柔らかくなります。バッサリ大量に収穫してもすぐに復活します。春にまくと秋まで2回か3回の収穫ができます。

スーパーのミツバより、育てた三つ葉の方が香りがいいです。

初夏に白い花を咲かせます。花が咲くとエネルギーを種子にまわしてしまい、生育が鈍くなりますので、花が咲く前に、摘んでください。でも、そのままにしておくと、結実して、こぼれダネでドンドンと増えます。雑草です。しかし、交配を繰り返すと葉っぱが硬くなり、香りが鈍くなるので、花は摘んだ方がいいです。

畑植えの植え付け

植え付けの2週間前に庭土を15cmほど掘り返して、苦土石灰を混ぜて中和させます。1週間で中和反応が終わるので、1週間後にこの土に腐葉土堆肥を元の土に対して3割ほど追加して、化成肥料を規定量を入れて混ぜて用土とします。

この土を高さ10cm横幅30cmの畝をつくり、ここに苗を植えるか、タネをまきます。苗を植える場合は、ポットの土を崩さないで植え付けましょう。土を崩して根をいじると生育不良を起こすことがあります。

その後の栽培

生育する時期は追肥(週1の液体肥料か月1の化成肥料)は継続していきます。水やりも継続します。

冬になると地上部が枯れますが、根までは生きていて、春にまた芽吹きます。冬は生育が鈍く、気温が低くて蒸発も少ないです。冬は他の季節に比べて水やりを控えます。土が乾いてから水をやります。冬は肥料をやめてください。

ただし、冬を越して2年目は開花しやすいので、毎年春に種まきをし直した方がいいです。

病気・害虫

サビ病
気温が低い時期の春と秋によく発生する。肥料不足になると発生しやすいので、肥料切れを避けることで予防できます。

立ち枯れ病
土壌に住んでいる雑菌が管を塞いで枯れてしまう。

ベト病
葉っぱに斑点が出て、その裏にカビが生えているのが見えます。原因菌は土中に住んでいて、雨で泥が跳ねるなどして葉っぱに付着して広がっていきます。

モザイク病
ウィルスが原因の病気で、虫・水などを経由して広がり、治療はできないため株を廃棄するしかない。発症してもすぐに枯れるわけでもなく、人間には影響がないので、気にしないなら食べてもいいです。

アブラムシ
アブラムシが発生しますが、他の植物にくらべると発生頻度は少ない。アブラムシが発生したら、手でむしりとるか、水で吹き飛ばします。食べられたところは、切って捨てます。毎日観察が基本です。

イモムシ
セリ科は蝶の幼虫が食べにきます。

ハダニ
ハダニは乾燥すると発生しやすいのですが、ミツバは乾燥しないように水やりをするものなのでほとんど発生しない。ハダニが発生するなら、栽培環境(=水やり頻度)を見直す必要があります。

特徴・由来・伝承

ハウス水耕栽培したものが、出荷される。お吸い物にちょこんと入っているアレ。香りがよく、ベータカロテンを含む緑黄色野菜。

ヤマミツバ(ウマノミツバ)という同科別属のミツバがあります。ヤマミツバは食べられません。馬くらしか食べないからウマノミツバだそうです。

最後に…

ミツバは一度に大量に消費する野菜じゃないので、人によってはプランター一個でも手に余るかもしれませんね。そこで消費量もそこそこ、栽培は簡単でコスパのいい野菜をまとめてみました。興味があれば参考にしてください。
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