ブランド苗

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ブランド苗とは

花屋さんやホームセンターは、花の市場から花や苗・花鉢を仕入れて店頭で販売します。その多くが農家が種苗会社から種を買って育てたものだったり、農家が独自に栽培して作ったものです。

ブランド苗は種苗会社が契約した農家に作らせた「会社に責任のある」苗のことです。種子を農家に際限なく販売すると、すぐに価格が下がってしまいます。ブランド苗は種苗会社が「大事にしたい」と思っている品種なわけです。

ブランド苗はタグを見る

ブランド苗にはタグがついてあって、そこには品種名が書いてあります。タグ=ブランド苗ってわけじゃないんですが、タグって一枚で10円とか結構高いものなんですよね。ってことはこのタグをつけるってことは、それなりの価格で売る価値のある(と生産者農家が考えている)ものなんです。だからタグがついているってだけでそれなりの品質なんです。

単なる「良い品種」ではないです

よい苗は品種がイイだけじゃない
店頭に並ぶ苗には同じ植物のものでも品種が違うのかどうなのか、とにかく価格に大きな開きがあります。その価格差はなんでしょうか? 「品種」もありますがそれだけじゃないんです。

苗・花の品質を左右するのは実は「農家」なんです。

花鉢も農家によって全く違う
わたしは花屋さんをやっていて切花を担当しています。例えばバラには様々な品種がありますが、赤いバラに「ローテローゼ」という品種があります。ローテローゼは「赤バラというとコレ」というくらいに定番の花。定番過ぎて飽きられぎみですが、それでも「コレ以外は赤バラじゃない」って人はまだまだ多いです。このローテローゼという品種を沢山の農家が作っていますが、農家(=生産者)によって花びらの枚数や茎の強さや葉っぱの色合い、花の持ち、色合いの鮮やかさ、そういったものが全く違います。その農家の土や気温もありますが技術・コツといった部分は大きいです。

花鉢も同じでシクラメンはどの農家のものでも同じように見えて、持ちや花つきが全く違います。

生産者を種苗会社が決める

品種の特性を引き出す、
優秀な農家が苗を作ったら……

サントリーが昔生み出した「サフィニア」なんて、今でも「サフィニアは入らないの?」とお店に問い合わせが来るくらいです。サフィニアってのは「商品名」で植物の名前じゃないし、品種改良でペチュニアのほかの品種の方が品質も上がっているんですが――そのくらい印象に残る大ヒットだったんです。

品質を保ち、価格を維持
農家を限定して価格が下がらないようにし、品質を保つ。サフィニアなどブランド苗の価格は高いです。安い苗の数倍以上。ところが品質が非常に優れていて育てやすく、一度育てると、毎年購入する人がほとんど。

というわけで、ブランド苗は優秀です。根の張り方、花色、茂るスピード、病害虫にも強いです。結局は安い苗を何個も買うよりも安上がりということも。
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