マンゴーの育て方

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マンゴーの基礎データ

マンゴー
科名
ウルシ科
属名
マンゴー属
学名
Mangifera indica
別名
菴摩羅・菴羅
水やり
水を好む
場所
外の日なた
難易度
上級者向け
マンゴーの開花時期…植え付け・植え替え時期…肥料時期…月別スケジュールです。

マンゴーとは?

マンゴーはウルシ科マンゴー属の常緑高木。原産地では40m以上にもなる。花が咲くと強い腐敗臭がし、ハエを呼び寄せて受粉させます。花粉が雨に弱く、開花時期が梅雨にあたるために、開花しても受粉ができず、結実しにくい。日本の農家はこれをふせぐためにビニールハウスで栽培する。

マンゴーと言われるもののうち、日本で流通しているのはほとんど「アップルマンゴー」です。よくテレビで見る宮崎特産の「太陽の卵」もアップルマンゴーの一種。大きくなるのですが、鉢植えにすれば小さくまとまり、梅雨時期に雨を避ければ実を付けることも十分可能です。そんな大量に作らないならば、筆で人工授粉させてやればいいです。雌雄同株で自家結実性なため、一本で実が成るのも嬉しい。

生育温度は20度から30度。問題は冬。5度以下になると枯れてしまいますし、霜にあたるとアウト。そこで暖地以外では室内で管理することになりますが、日光が不足すると弱ってきます。暖地以外では冬の管理が大変なので育てない方がイイです。まぁ、マンゴーを買った方が早いですし安いですし(それを言っちゃお終い)。
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水やり

鉢植えの場合は土が乾いていたら水をしっかりとやります。土が濡れているなら水をやらないようにします。これを基本とします。

冬の水やり(鉢植え)

冬は水を控えます。冬に水を控えるのは「花芽分化」を促すためです。肉眼では分かりませんが、冬の間に「花のもと」のようなものが枝に出来ています。この時期に水を控えることで「やばい!子孫を残さないと!」とマンゴーが考えて(?)花を沢山つけようとします。

11月から3月までは水を控え、土が乾いてから数日たって水をやる程度にします。

春以降の水やり(鉢植え)

3月以降、気温が上昇してきて、水の蒸発量が増え、花を咲かせ、実を太らそうとマンゴー自身もしっかりと水を吸い上げます。そのために水切れが起きやすくなり、この時期に水が切れると生育不良を起こしてしまいます。あくまで根ぐされしないよう――水をしっかりとやってください。目安としては春は晴れたら毎日、夏は朝と夕方の二回です。受け皿に溜まった水は捨ててください。

庭植えの水やり

庭植えした場合は、一旦根づいてしまえば水をやる必要はほとんどありません。ただし、実が付いてからは、庭植えでも水切れしないように水をやるようにしてください。

肥料

春から夏に掛けての生育期に化成肥料をやります。
まずは生育する直前の3月。これは花が咲くための追肥です。
5月〜6月は結実し、果実が太るための追肥です。
そして収穫後の8月に果実に栄養を取られた木のお礼肥と呼ばれるもので、木の回復を促します。

量は大体一握り程度ですが、各肥料の説明書きなどを参考にしてください。肥料が切れると葉っぱの色が悪くなり、花が咲かなくなります。冬は活動が鈍いので、肥料をやらないでください。

植え付け・植えかえ・種蒔き

時期・頻度

植え付け・植え替えは3月〜4月にします。梅雨でもいいですが、遅いと植え替え・植え付けのダメージを取り返せないので、早い方がいいです。

発育が早く、二年で根が一杯になります。根が傷つくと復活まで時間が掛るので古い土は落とさずに、一回り大きな鉢に植え替えます。根詰まりを起こすと水切れが起きやすくなり、生育に問題が出ます。根詰まりを起こすと花が咲きやすくなるらしいのでサインとして参考にしてください。植え替えは春(4月)から梅雨(6月)です。

用土

最近は果樹用の培養土というのも出回っていますのでこれを利用します。花と野菜の培養土ではちょっと水はけが悪いです(かといって枯れるわけではないですが)ので、パーライトを1割か2割ほど混ぜてから使用します。
自作する場合は、赤玉土3鹿沼土3腐葉土3パーライト1を混ぜて作ります。
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種まき

苗木を購入して鉢や庭に植えるのが一番妥当ですが、種まきから育てることも可能です。スーパーで売ってる果実のマンゴーの種子を発芽させることもできなくもないです。ただ、果物で売ってる海外産マンゴーの種子は防カビ剤で処理していて発芽しないことがあります。

果実から種子を取り出して、20度以上の環境で6月〜7月が適した時期。赤玉土小粒単用の上に置いて乾かないように管理していると芽が出ますので、これを植え替えます。赤玉土じゃなくても水に浸していても芽が出るらしいです。植え付け時期は春から夏。結実までは3年以上かかります。

鉢植え

鉢植えの場合は、鉢底の穴を鉢底網(鉢底ネット)で塞いで土が出ないようにしてから鉢底石(軽石)を入れて、軽石の上に土を入れ、株を入れて、隙間に土を入れていき、最後に水をやります。

植え替えの場合は、古い鉢から株を取り出して、土を崩さず、根をいじらないようにしてひと回り大きな鉢に、新しい土を足して植え替えてください。根をいじるとダメージが大きく回復まで時間がかかり、場合によっては枯れます。

庭植え

深さ50cmの穴を掘り、掘り出した土に腐葉土か堆肥を2割ほど足して、化成肥料を規定量入れて、用土とします。できれば、一週間寝かせて土を馴染ませるといいです。

穴に土を半分戻し、苗を入れて、隙間に用土をつめていき、最後にしっかりと水をやって完成です。 苗の土は崩さないで植え付けてください。

管理場所・日当たり

日当たりで管理します。日光が不足すると生育不良を起こしますし、実がおいしくなりません。夏の暑さ・直射日光にも負けません。

冬の気温が5度以下にならない暖地であれば、戸外で管理したり、庭植えも可能です。問題は霜が降りるような地域です。暖地以外では鉢植え栽培にして、最低気温が10度以下になる頃には室内に取り込んで、日当たりで管理します。

できれば7度以上、可能であれば10度以上に保ちたいので温室で栽培します。冬は温度が保てても水やりは乾燥気味に管理します。水やりの項目でも書きましたが、乾燥気味にすることで花芽分化を促し、花が増えるからです。
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摘果(5月〜6月)

花が少なかったら筆や綿棒などで人工授粉させましょう。

花が大量に咲くので、沢山実が成ることがあります。大きな樹ならいいのですが、鉢植えならば間引いてやらないと大きく育ちません。10号鉢(直径30cmの鉢)に植えても収穫できるのは最終的には3個〜5個。親指程度に膨らんだらよく吟味して間引きしましょう。間引かないと甘くならず、大きさも小さめになります。

収穫(8月)

開花から3ヶ月〜4ヶ月で収穫になります。放置していると、木から落果するので、ネットをかけて、紐で枝に結んでおいて、落ちないようにしておき、落ちたら収穫すれば、傷付かずきれいなままで収穫できます。
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剪定(9月〜11月)

邪魔な枝を落とし、風通しをよくする程度にします。
枝が少ないと感じたら、枝先から三分の一ほど切り戻すと枝分かれして増えます。

病気・害虫

カイガラムシ
蝋に覆われた虫で、枝葉が多くて風通しが悪いと発生しやすいです。発生したら歯ブラシで成虫は削ぎ落とし、幼虫は薬剤で駆除します。カイガラムシやアブラムシハダニの排泄物にはスス病という黒いカビが発生するので、早めに対応しましょう。

ハダニ
葉っぱの裏に潜んで、汁を吸う虫。高温・乾燥時期に発生するので、葉っぱに水をかけることで予防できます。放置していると大量に増えて生育不良を起こすので、早めに薬剤で駆除します。薬剤については以下のページを参考にしてください。

炭そ病
カビの一種で、高温・高湿度の環境で発生しやすい。果実に発生すると大変なことになり、また、感染する力が非常に強い。枝葉が密生していると発生しやすいので、剪定で枝を落として風通しをよくすることで予防できます。発生したら、病変箇所を取り除き、殺菌剤を散布します。薬剤の詳細は以下のリンクを参考に。

特徴・由来・伝承

原産地はインド・インドシナ半島とされています。インドでは4000年前から栽培されています。学名の「インディカ」は「インドの」という意味合い。ヒンズー教では古代インドの最高の創造主の「プラジャーパティ」の化身と言われています。

微量ながら「ウルシオール」を含んでいて、食べるとかぶれる人がいます。口の周囲が真っ赤になります。またそういった発疹の症状が出ない人でもお腹を壊す人もいるらしいです。でも美味しいんですよねー。
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